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三章 凝縮版

3話 ソフィアの夢〜時空移動魔法

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アリスタが部屋を出て1人になってしまったソフィアは少しの眠りについた。

「パパー!遊んで遊んで!」

その夢は本来私が居た時代の何気ない日常の夢だった。

「良いぞ~ソフィア!何してあそ」

「なりません!ソフィア、あなた宿題してないでしょ?それが終わるまで遊びはなしです」

「残念でした~天才たる私はもう終わらせてますぅ」

「さっすがソフィア凄いな!」

「・・・全問間違ってるけど?」

「あ、合ってるなんて言ってないもん」

「そんなんじゃパパみたいな勇者になれないぞ?」

「いいもーん、ソフィアはママみたいな勇者より凄い職業につくんだから!」

「ママみたいなねぇ~なら勇者をサポートできる程の頭の良さと実力が必要よ?」

「え?俺サポートされた事あったっけ?」

「・・・もしかして忘れたの?2人の結婚指輪のためにダンジョンに潜った時とか、あれは私のおかげよね?」

「うーん俺の実力」

ドン!

「私のおかげよね?」

「はいそうですママのおかげです」

パパは尻にしかれる勇者だった。いや、ママが強すぎるだけかも知れない。

「それでよろしい!あ、そういえばアリスタ、今日は皆が来る約束だって覚えてた?」

「もうそんなに時が経ったか…懐かしいなアイツらに会うの」

そうかこれはあの日の夢だ

「アリスター来てやったよ!」

「お邪魔しまーす」

「ソフィアちゃん久しぶり!」

「久しぶりー」

そうそうあの日もこうして皆が来てたんだっけな。ここの皆は私の事が大好きだから私も皆が大好きだった

「アリスタさーん?奥様とよろしくやってらっしゃるんですか?」

「飽きたら私達と不倫してもいいんだぞ?」

「あれ以来誰とも交わってないから欲求不満だわ~アリスタのせいで」

「あの~私一応5歳なんですけど?そういう話は教育に悪いんじゃないですか?」

この人達は出会えばすぐエッチの話をする。いい大人が何言ってんのよって思うけどそれ含めて好きだったな~

「おぉ、ごめんな~ソフィアまだ幼女なのに」

「自分の娘を幼女って言うのやめてよパパ」

「アリスタって幼女のミルミルにも手出してるからソフィアも気をつけなよ」

「自分の娘に手は出さねーよ!」

『あはっはっはっは!』

なんでこんなんで笑いが起きるのかが分からないけど大人ってこんなもんなんだな~

この時までは

「あー面白い、そう言えばソフィアって本当のママが誰か知ってるの?」

「え?」

「お前…なんで言っちゃうんだよ」

「ソフィア…嘘だからねおばさんの事信じちゃ駄目よ?」

だけどママからは、いや育ての母からはどこか悲しい視線が来た。

私はここにいる全員に裏切られてたんだ。

「違うのよソフィア!今のは嘘だからね?」

「そ、そうよ嘘よ?気にしないでね?」

「近づかないで!」

私は全員が嫌いになった。ある人は上辺だけで私をフォローして。ある人は何を言っていいか分からずだんまり。そしてこの秘密をバラしたやつはニッコリ笑っていた。

「最低最低最低最低最低!みんな最低!じゃあ本当の母親は誰なのよ!なんでわざわざ秘密にしてたのよ!言いなさいよ…なんで、なんで」

私はその場で泣き崩れた。今までのママはママじゃなくて、ここにいる誰かが本当はママ?もう考えが追いつかない、5歳にこんなでかい壁は早すぎるよ

「・・・どうする?記憶改変魔法を使うか?」

「そうね、ソフィアを悲しませないように記憶を消すしか?」

パパや皆はこの事をなかった事にしようとしていた。私もこんな記憶いらない…

「だめよ!私達大人の過ちを消すなんて!」

全ての元凶である秘密をバラした女がそう言った。他の誰もがお前のせいだと言わんばかりの目線を送っていた。

「いい?ソフィア、知りたいなら自分で確かめなさい。

そいつは笑いながら私に力を与えた。時空移動魔法の力だ、大人達は必死で私を止めに入ったけど私はその時忘れたいよりも知りたいという気持ちが強くなった

「時空移動魔法発動!」

・・・

ここでソフィアの目が覚めた

「は!?まったくなんでこんな夢見せるのよ…」

パパ達にはママを知っているって言ったけどそれは嘘、私にも分かんない。だからこそこの時代のパパに本当のママを当てて貰わなくちゃいけないんだ。
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