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二章 凝縮版

17話 勘違い~ラッキー

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「さぁて記憶を変えて差し上げるわ!」

パシン!

なんとエイミはロフトにビンタした!

「痛い!なんで?確かに記憶改変魔法は当たったはず...現にアリスタさんには当たってるのに!」

「残念だったわね、私も遊びで天才やってる訳じゃないの...あんたの魔法なんかにかかるわけないじゃない。硬直魔法!」

「うっ!?そ 、そんな...」

ロフトの体は硬直した

「さて、これはお仕置きが必要ね、今のあなたにとって1番辛いのは...アリスタへの思いを消すことよね」

「ふ、ふざけないで!そんな事してあなたがアリスタさんとイチャイチャするのね!この泥棒猫!」

「ん?」

「え?」

「今、なんて言った?」

「この、泥棒猫って...」

「いや違う。その前」

「え?あなたがアリスタさんとイチャイチャするのね!って」

「ぶふっ!アハハ!何言ってるの?私がアリスタと?冗談きついよ全く!そもそも男に興味ないし!」

「・・・そうなの?」

「当たり前でしょ?もしかして、あんた勘違いしたから私を置いてこうとしたの?」

「う、うん...ごめんなさい。私てっきり恋のライバルかと」

(あって初日の奴が何言ってるのよ)

「まぁ、分かればいいのよ。記憶改変はお預けにしてあげる」

「あ、ありがとうございます」

「それと言っとくけど、アリスタは他の女ともうエッチしてるわよ?」

「えぇ!?」


「え?は?え?ほ、本当ですか?」

「本当よ、私の知ってる限りではサキュバス二人とやってるわよ、まぁ1人は死んじゃうしもう1人は今修行でパーティから抜けてるけど...案外魔族とかが好きなのかもね」

「な、なんであなたが知ってるんですか?まさか、知ってて止めなかったんですか!?」

「お、落ち着きなさいよ...ほら、記憶改変魔法って人の記憶をいじるじゃん、その時たまたまエッチしてる記憶見ちゃったんだよね、あ!今アリスタ気を失ってるし見てみる?」

「や、止めときます...覗きは趣味じゃないんで」

「あらそう」

「もういいですよね、とりあえずあなたに恋愛感情がないのが分かったんだからアリスタさんをこのままにしておく理由はないですので」

「それもそうね...」

パシン! 

エイミはアリスタにビンタした! それと同時にアリスタは目を覚ました

「いた!?え?なになに?魔物?」

「ボサっとしてないで早く城に行くわよ、王様の許可がないと船にはのれないのよ」

「お、おう」

「あ、アリスタさん!」

「ん?どしたロフト?」

「べ、別になんでもありません...」

(ほ、ホントにアリスタさんは他の女性と...しかもサキュバス属って、凄い体してるわよね。私の今の体じゃアリスタさんに満足してもらえないわよね、ってなんで触られる前提で話してるのよ!私のバカ!)

3人は城の門に向かった

「おい、子供たち、ポルト城になんのようだ?」

「私たち王様に船を乗る許可を貰いにきました。」

「子供だけでか?どこに行く?なんのようだ?」

「え、えっと...それは」

(ここは正直に魔王城と答えると余計に怪しく思われてしまい王様に会うことすらできなくなってしまうわ、ここは慎重に答えないと)

「俺達は魔王城に行って魔王を倒しに来たんだ!」

アリスタはまっすぐキラキラした目で正直に答えた

(そんなアリスタさんもカッコいい!)

(あのバカ~私たちの計画を潰す気なの?)

「子供達が魔王を倒しにな...」
                                                                                                                                                                               (ほれ見たことか!メチャクチャ怪しまれてるじゃない!)

「もしかして、君はアリスタ君かい?りリスター城のご子息を救ったと言われている...!」

「ん?そうだけど?」

「失礼した!今すぐ王様に会えるようにしとくよ!」

「あ、ありがとう」

(え、まじで?いくらアリスタが有名でも判断基準ガバガバじゃない!この城大丈夫!?)

(やっぱりアリスタさんは凄い人なんだなーますます好きになっちゃう!)

(俺意外に有名なんだな~)

こうして3人は玉座へ連れていかれた

「おや可愛いお客さんじゃな、どうしたんじゃ」

「王様!この者達は勇者アリスタとその一行です!」

「なんと!?アリスタとな!?まさか、海原の怪物を倒してくれるのか」

「海原の怪物?なにそれ?」

「海原の怪物とは、その名の通り海に出現する魔物で見た目はタコにもイカにも見えるしサメやクジラにも、そして人魚にも魚にも見えるとの情報じゃ...数々の船が襲われ漁どころじゃなくなっておる。どうか海原の怪物を倒してくれんか?」

「いや、その情報あってる?明らかにバラバラ過ぎるんですけど?」

「わしも最初は耳を疑った。じゃが目撃者の証言で1つだけ全てに当てはまるものがあるのじゃ」 

「それって、なんですか?」

「その魔物が...私は海原の怪物であると名乗っているそうじゃ」

「・・・じゃあそうなのね」

「ずいぶん自己紹介が好きな魔物なんですね」

「まぁそういう事じゃ、どうじゃ?引き受けてくれるか?」

「ん?良いっすよ?ただ俺達もお願いがあります」

「なんだ?言ってみろ」

「私たち魔王城を目指してるんです。だから船が必要なんですよ」

「おお!よいぞ、よいぞ、お安いことじゃ!そうと決まれば早速船を出してやろう!」

「ありがとうございます!」

「あ!そうじゃ!3人だけじゃ心ぼそかろう。我が近衛隊長を仲間に入れさせよう。おい!ヴァンヌはいるか?」

「はい、ここに...」

王さまが声をかけると1人の鎧をきた少女が目の前に現れた

「紹介しよう、ヴァンヌじゃ」



「近衛隊長のライトニング・ヴァンヌだ、よろしく頼む...」

「近衛隊長って...あんた歳いくつ?」

「11だが?」

「じゅ、11!?やっぱり年相応よね、11歳で近衛隊長って凄くない?」

「これまでの練習の成果だ。私は国王の盾となり剣となる...なのに、私をこの者達の仲間になれと言うのですか!?」

ヴァンヌは激怒した。それもそうである。幼少期から国王の隣で働いてきたのに、いきなりぽっと出の奴に尽くせと言われても割りきれないのだ

「ヴァンヌ...頼む、これは他でもないポルトの皆とそしてわしの願いなんじゃ...海原の怪物を倒し、そしてゆくゆくは魔王も倒してくれ...頼れるのはお主しかおらぬ...」

なんと国王はヴァンヌに頭を下げた、ヴァンヌは返す言葉を失った...それから数秒後ヴァンヌは大きなため息をついた

「・・・分かりました、国王のためなら仕方ないですね...よろしく頼むぞ君たち」

「よろしくね!ヴァンヌちゃん!」

「よろしくお願いします」

「よろしくな!」

アリスタはヴァンヌに握手を求めた、ヴァンヌもそれに同意しアリスタの所へ歩いた

ガクッ!

その時

「きゃ、キャー!!!」

床につまずいたヴァンヌはそのまま体制を崩してしまいアリスタにぶつかった。その時アリスタの手が丁度ヴァンヌの胸を掴んでしまった
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