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革命軍に攫われました。

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段々と、輝きが増して……。


「す、水晶のような透明感のある色でございますね~! 澄んだお心が現れているようです……」


 無属性の私が必死に魔力を込めても色が付かない所か水晶かって位に白から透明のクリアな感じになった。宝石屋さんも初めての事態のようで、冷や汗どばどばしながらガタイのいいドワーフ族の男の人がなんとかそらそうとフォローしている。それに、私はできるだけ無邪気な自然な笑顔を付くって「ありがとう!」と無邪気に笑えばホッとしたように、胸をなで下ろした。

「これ、買います。人にプレゼントするので丈夫でも綺麗なラッピングとかってお願いできますか?」

「はい、喜んで! まいど、ありがとうございます」

 そう言って、ラッピングして貰った。レミリスのネックレスはシアン色の包みだ。レミリスは茶髪で中性的なんだけど、赤とかシアンとかなんか勝ち気な暖色が凄く似合うから。あと、言っちゃ悪いけどピンクも女性よりも似合うと思う。そこは、ドワーフ子ちゃん永遠の18歳の血を引いてると思う。

 カペル君は黒みがかった黒色のラッピングにした。カペル君は太陽のように明るくて素直でまっすぐだけど、なんとなく黒色とかの寒色系がしっくりくるような翡翠色の髪をしているから、太陽属性に隠れがちだけど黙って居れば、メガネが似合いそうなクールな顔立ちしているし。

 そうやって、自分で受け取って懐に忍ばせてホクホクしていると、パトちゃんが後ろに控えて小声で耳打ちしてきた。

「あまりリエル様の魔力は使わないでください、一応クルクラフトのほうも護衛がてら遠くのほうで監視してますからぁー……あー!!!」

「あぁぁぁぁぁ!!!」

 耳打ちされて居る間に私の身体は中に上がり、コメのように担がれでどちら様だかわからない妖精族の男に攫われてしまった。人が多すぎて魔法を放てないパトちゃんが私の不名誉な弟子の方を見ると。

「その素敵な御髪を触れる権利を僕だけに下さいませんか……レディー」

 すっごい素敵なスチルになるような言い笑顔で、綺麗な紫の羽をパタパタさせるセクシーなおねぇさまの手を取ってニッコリとする、ド阿呆の馬鹿弟子が一人だけの世界に入っていて……。

「貴様護衛だろが!!! ばあああああああかあああああああああ!!!」

 普通に女ナンパしてて私が攫われているのに気付かない。渾身のばぁぁぁかぁぁぁ!!! っで、やっとこっちを向いたのだけどもうすでに曲がり角へと差し掛かってすぐに、視界を遮られる。パトちゃんはともかく絶対マーベラス佐藤だかのうんちゃら絶対に騎士団長にいいつけてやる!!!
 そう思って、いつの間にか被せられた布の下で歯をギシギシさせた。男はなんも言わずに街の喧騒から離れても未だ何かを撒くように走り続けた。布が被せられているからもう、北西南東どこだかごっちゃになって自分がどこにいるのかなんて全然わからない。わからないどころか、ちょくちょく建物だかの壁に頭をゴンゴン勢いのママに打ち付けられて微妙に満身創痍だ。

「痛いんだけど……」

「……」

「つッ」

 痛いと言ったら、余計に壁に走りながら頭を叩き付けられて頭から生暖かい液体が流れる感覚がする。袋は袋でも品質の悪い麻袋だから、多分衝撃で頭の皮膚がちょびっと切れた。付けられている護衛はどうしたよ護衛はぁぁ……と何度か毒づきながらも、どこか音の反響する……建物か洞窟の中に入った男は金属の音と共に立ち止まった。

「ぁッッ」

「悪魔の確保終わったぞ」

「ご苦労だ、下がれ」

 下がれと言われた瞬間にこれでもかって位に私の腹をねじるように蹴り飛ばした。痛くてもはや声はでない。できれば、カペル君とレミリスにプレゼントするアレはバレないように壊されないようにどうにかしよう。最悪人間の身体は多少壊れても治る。そう思って抵抗せずに頭に麻袋を被ったまま蹲った。

(悪魔? もしかして革命軍とかかな?)






 慌ただしい兵士達の怒号はこちらにまで聞こえてくる。やがて慌ただしいノックの音が執務室へと響き渡る。荒々しいノックに微動だにせずに「入れ」とだけ伝えれば、焦りつつも礼節を重んじで我の部屋に、伝令兵士が顔を青ざめさせながらこちらへ入ってきた。


「申し訳ございません!!! 革命軍の者にリエル・メーカー・アンドール様が囚われてしまいました」

「おや、これが知れれば国際問題所の騒ぎではないな」

「申し訳ありませんッッ!!!」

「謝罪は結構、リエル様の奪還をすぐに手配を、勿論護衛の者達も一緒につれてだ。行け」

 リエル・メーカー・アンドールが攫われて2時間やっと自分の所へと使いが来た。これは情報伝達をもう少し強固にして見直さねば。顎に手を当て、リエル・メーカー・アンドールの奪還に向けての書類に判を押す。そしてすぐに腹心のコヨーテスが青ざめた顔で、私の執務室へと来た。

「知れたのか?」

「はい、あの情報を司る一族の現当主レミリス様に……革命軍にリエル様の行動の情報を流したことが、我々よりも速く把握していました」

「思ったよりも大分速い、こちらの不手際として同盟の提供内容に武器や防具も追加することを約束しなければ」

 本当は奴に知れる前に、リエル様の実力を見るのと我が国に巣くう革命軍の掃除を一気にこなそうとしたのだが……まさか他国から数時間足らずで、自国のこちらより事態を素早く把握するとは。考えをいくつか改めなければならない。幸い……同盟の手続きが済んでいるので、今回の事がバレていても【お互いの為に】穏便に事を済ませることが最善だ。相手も無事ならばそううるさくは言うことはない。いや……言えない。

 相手方もおそらくはそう手ひどくリエル様を扱わんだろう……利用できる人質は健康であるからこそ価値があるのだから。
 
 荒かろうがなんだろうが、対策は手早くせねばすぐに戦争がおきるやもしれん。我の代であらかたの汚れ仕事は引き受けねばならない……たとえ子供を利用することなったとしても。だから、今回は革命軍に情報を流して、離れた所に護衛を置いて、注意力を分散させて襲わせたのだ……攫わせた我が言うことではないがどうか……ご無事であることを祈ろう。






「子供を逆さづりにするって、殺したいの?」

「悪魔がこの程度で死ぬ者か」

 現在は、前の世界の魔女裁判に似たように逆さづりにされながら水に落とされています定期的に。なんというか、私は危機的状況に陥るほどに冷静になって、全てがどうでもよくなる正確なようで懲りずに悪態をついては水に落とされるの繰り返しを何度かやっていた。

「悪魔って魔族のことって知らないの?」

「黙れ、貴様があくまでないなら化け物だ」

「子供を繰り返し拷問するアンタの方が化け物だよ」

「うるさい!」

 なんというか、魔女裁判よろしく、人間て大義名分があればどんなことでも正しいと信じて行動するんだなぁ……って遠い目をしながら水に落とされまくった。身体がやがて熱っぽくなったところで水に落とされるのは辞めて濡れたまま檻にぶち込まれた。身体が結構クラクラするから完璧に身体が冷えて体調崩したと思う。

「けほけほ……くしッ!」

「言え、クロージス様のお子の居場所を」

「アンドール以外知らないってば」

 正直に言えば、檻を何度も蹴られ見ようによっては司祭やってそうなおっさんに怒鳴られる。何度も何度も。幸い、この檻には魔法を封じる系の術式は組まれてないから、隙を見て無属性で破壊できる。

「いつか目に物くらわせてやる」

「うるさいぞ!!!」

 虎視眈々と脱走できる機会を狙いながら……パトちゃんや馬鹿弟子やヌファンとソーラの助けを待った。または、私一人でも生還する気持ちでずーっと待ち続けた……脱出の時を。






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