27 / 81
お釣りは馬鹿一つと道化一つ
しおりを挟む
「足音が消せて居ないですぞ! リエル様ぁ!!!」
【障壁】
そりゃそうだ。足音消す魔法までは展開していなかったのだから。振り下ろされる壁のような剣の間に障壁を張ってから、すぐに後方へと飛んだ。本気でやったら後方に飛ぶ時に足蹴り一つ食らってるだろうから、相当無理な手加減して頂いてるんだな、なんて思った。瞬きの間にすでに体勢を整えた騎士団長が、絶えず緊張感を張り巡らさせて私を見て居る。宣言通りに、子供の私も一つの武人として真摯に接してくれているのだ。
もとより、騎士団長は貴族出身であるのだが、恵まれた体格より進んで前線へと降り立ち市民に寄り添う評判のいい人だ。心を痛めながらもまっすぐに私を見てくれているのだから、私もそれに答え無ければならない。
「リエル様はこれから前線に立たれるやも知れないと聞いております。確かにリエル様は年齢にそぐわぬ判断力と冷静に状況を見定めるお心を持っております。ですが、やはり女人とあって難しい所があるのはご承知でしょうか?」
「ええ、承知です。中々に戦線に立つ騎士団や魔術団の方々のご負担になるお願いだというのはわかっております。けれど、持つ物を危険だから、難しいからと試さずにしまい込むほうがいけないと私は考えておりますので」
軽くも大事なもんとうだ。もとより予定では騎士団長にご挨拶をしたさいに真っ先に事の言葉を言われる予定だった。あの馬鹿のせいで剣持ながら言われることとなったけど。
「え、あんな子供が前線に?」
「しかもリエル様だぜ?」
「他の上の重役は一体なんとお考えか」
周りのギャラリーはそれぞれの不満と恐怖を口にする。あと、他の重役(ナザルカラク)以外の人には全員反対されたけど、ナザルカラクの寝返りをちらつかせて無理矢理黙らせたから、できればそのことについては聞かれないように誤魔化したい所だ。
周りのざわめきを四方八方から受け手も、私は剣を握って前を向く。正直剣はあの馬鹿道化に習った分しかできない、魔法も同じく。だから、ゲームの知識を今此処で使う事にした。
「リエル様!?」
【聖者の火種道】
剣で私の前の地面を軽く傷を付けると、地面から走るように火の亀裂が入る。光属性と火属性と土属性の三属性混合上級属性だ。地面を這う火は亀裂を作りながら縦横無尽に地面を焼いてとどまっている。私と騎士団長が決闘している所の地面はあらかた走った所を確認した。【聖者の火種道】は、亀裂の走った場所に魔力を込めれば亀裂から雲に届くまでの炎の膜を張る。
(ドワーフ子ちゃん永遠の18歳ちゃんの攻略の時に出てきた、一番行動ポイントの減りが少ない上級魔法……だけど、結構キツいわこれ。意識が微妙にだけど段々と朦朧としてきた。)
「三属性混合の上級魔法、剣術といい素養がお有りで……女なのが惜しいですな」
「女でも強い人が居るので、(ヌファンとかソーラとかパトちゃんとか)私も見習おうかと思いまして」
もし、レミリスがドワーフ子ちゃんからこの上級魔法のこと聞いていたら根堀歯堀聞かれるだろうな。騎士団だから絶対関係ないし、今頃仕事に悩殺されている筈だしと思って使ったのだ。私の上級魔法の張り巡らすのを終えたのを確認した騎士団長が壁のような大剣を構え治して、足に力を入れている。体勢は段々と低く前に重心が行くように変えていつでも私の目の前に突進してこれるように見て居た。
「それでは、次はこちらから攻撃させて貰うぞ!!!」
そうして突っ込んでくる騎士団長さんは速い。魔力の遠隔操作でどうにか火の壁を作って進路を塞いでるけどすぐに抜け道を見つけ出して、着々と私の元へと向かってる。
「右」
「っは」
「ひだり」
「ひだり!!!」
団長さんが疲れるより先に私の方が疲労してきて、段々と操作がおぼつかなくなってくる。イメージを固める為に苦し紛れに口に出して魔法を込めるが、それも少しキツくなってる。炎の吹き出す音をと天から降り注ぐ僅かな火花で身体が熱い。腕を必死に振って足を動かして翻弄するようにしても、大人と子供。しかも騎士団長とペーペーとの戦いだ。体力と経験ではどっちに勝敗が上がるのはもとより見えていた。
キン
「お手合わせありがとうございました。リエル様」
「ありがとうございました。流石ですね」
段々と追い詰められて遂には目の前まで来た騎士団長に、苦し紛れにゴボウぶん回してるようなお粗末剣術で迎え撃ったけど、壁のような剣で、剣を真っ二つに切られてあっけなく終わった。けど、果たすことは果たした。もとより誇示が目的でもあるから、上級魔法を使用したのは中々アピールになっただろう。剣術も騎士団長からすればゴボウだけど、一応レミリスに死ぬほどしごかれたから普通くらいにはあるはず。
「普段から鍛錬をなさっていることが窺える素晴らしい、けんじゅ「ギャアアアアアアアア!!! しっしょっーが筋肉髭だるまりんりんに負けたァァァァァァ」
「騎士団長、頭上に二発くらいグーでお願いします」
「承知いたしました」
「え、親父? 何でにじり寄って、ほべらぁぁん!!!」
ここは、騎士団長が私を褒めてから認める流れで丸くギャラリーも私も丸く収まる流れだったのに、あろうことかこの正統派赤毛美形が台無しにしてくれた。黙ってれば男らしいのに……なんで? 見た目通りにいかな過ぎて色々頭が痛くなってくる中で、騎士団長は私のお願い通りにマーベラス佐藤鈴木だかの息子さんの頭上に一発落としてくれて、晴れて私は騎士団に入り浸ることが決定した。
「んふふ」
「!?」
なにかゾッとする悪寒が背中に走った。ギャラリーの中でその声の発生源を探ると……。今頃書類で悩殺されている筈のレミリスが、遠くからグランド君を連れて面白そうに目を細めてこちらを見ていた。横のグランド君は両手を合わせて「悪い、引き留めるの無理だった」っと声なく謝罪をしてくれた。一体どこまで見て居たのやら、上級魔法とか見られてないだろうな? なんて恐怖半分にレミリスを見て居たら。もうソレは素敵な素敵な笑顔でニッコリと笑ったあとに。
後 日 お 話 し ま し ょ う か?
(ひぃ~。根堀歯堀聞かれるぅぅぅぅ!!!!)
口パクでそんなことを言ったのだ。なんでこんだけ離れてわかるんだよと、自分で自分にツッコミを入れながらも愉快と言いたげにニッコリと笑ったまま顔を逸らして城の奥へと消えていった。
「リエル様、これからの戦力状況などのお話などを後日」
「わかりました。今日の見学後に私から見た改善点をピックアップして書類と共にお話しましょう。13時頃で宜しいですか?」
「お時間の事までお気遣いありがとうござます。そのように」
身分が上だからと言って好き勝手時間をこっちで決めてたら、回るところも回んないだろうに。そう思いつつもこの世界の一応の常識だと飲み込んで騎士団長のお礼を何も言わずに頂いた。ついでに……その端っこで伸びてる息子さんの事もちょっと興味があるし聞いてみようと思った。騎士団長は馬鹿親で戦闘能力を評価を変化させる人物じゃないのは戦ってわかった。あの、戦いの時に【空間転移】を行えるほどの素養と力があると騎士団長は言ったのだ。ソレが本当ならば見逃せない才能だから、アッホーでバッカーでも接触を持って知りたいと思うのは当たり前だ。
(特に私は命狙われすぎて、祝、毒盛られ回数55回目更新したばっかりだし、いろんな方面から末永く守ってくれる人を獲得したい。死にたくないし)
【障壁】
そりゃそうだ。足音消す魔法までは展開していなかったのだから。振り下ろされる壁のような剣の間に障壁を張ってから、すぐに後方へと飛んだ。本気でやったら後方に飛ぶ時に足蹴り一つ食らってるだろうから、相当無理な手加減して頂いてるんだな、なんて思った。瞬きの間にすでに体勢を整えた騎士団長が、絶えず緊張感を張り巡らさせて私を見て居る。宣言通りに、子供の私も一つの武人として真摯に接してくれているのだ。
もとより、騎士団長は貴族出身であるのだが、恵まれた体格より進んで前線へと降り立ち市民に寄り添う評判のいい人だ。心を痛めながらもまっすぐに私を見てくれているのだから、私もそれに答え無ければならない。
「リエル様はこれから前線に立たれるやも知れないと聞いております。確かにリエル様は年齢にそぐわぬ判断力と冷静に状況を見定めるお心を持っております。ですが、やはり女人とあって難しい所があるのはご承知でしょうか?」
「ええ、承知です。中々に戦線に立つ騎士団や魔術団の方々のご負担になるお願いだというのはわかっております。けれど、持つ物を危険だから、難しいからと試さずにしまい込むほうがいけないと私は考えておりますので」
軽くも大事なもんとうだ。もとより予定では騎士団長にご挨拶をしたさいに真っ先に事の言葉を言われる予定だった。あの馬鹿のせいで剣持ながら言われることとなったけど。
「え、あんな子供が前線に?」
「しかもリエル様だぜ?」
「他の上の重役は一体なんとお考えか」
周りのギャラリーはそれぞれの不満と恐怖を口にする。あと、他の重役(ナザルカラク)以外の人には全員反対されたけど、ナザルカラクの寝返りをちらつかせて無理矢理黙らせたから、できればそのことについては聞かれないように誤魔化したい所だ。
周りのざわめきを四方八方から受け手も、私は剣を握って前を向く。正直剣はあの馬鹿道化に習った分しかできない、魔法も同じく。だから、ゲームの知識を今此処で使う事にした。
「リエル様!?」
【聖者の火種道】
剣で私の前の地面を軽く傷を付けると、地面から走るように火の亀裂が入る。光属性と火属性と土属性の三属性混合上級属性だ。地面を這う火は亀裂を作りながら縦横無尽に地面を焼いてとどまっている。私と騎士団長が決闘している所の地面はあらかた走った所を確認した。【聖者の火種道】は、亀裂の走った場所に魔力を込めれば亀裂から雲に届くまでの炎の膜を張る。
(ドワーフ子ちゃん永遠の18歳ちゃんの攻略の時に出てきた、一番行動ポイントの減りが少ない上級魔法……だけど、結構キツいわこれ。意識が微妙にだけど段々と朦朧としてきた。)
「三属性混合の上級魔法、剣術といい素養がお有りで……女なのが惜しいですな」
「女でも強い人が居るので、(ヌファンとかソーラとかパトちゃんとか)私も見習おうかと思いまして」
もし、レミリスがドワーフ子ちゃんからこの上級魔法のこと聞いていたら根堀歯堀聞かれるだろうな。騎士団だから絶対関係ないし、今頃仕事に悩殺されている筈だしと思って使ったのだ。私の上級魔法の張り巡らすのを終えたのを確認した騎士団長が壁のような大剣を構え治して、足に力を入れている。体勢は段々と低く前に重心が行くように変えていつでも私の目の前に突進してこれるように見て居た。
「それでは、次はこちらから攻撃させて貰うぞ!!!」
そうして突っ込んでくる騎士団長さんは速い。魔力の遠隔操作でどうにか火の壁を作って進路を塞いでるけどすぐに抜け道を見つけ出して、着々と私の元へと向かってる。
「右」
「っは」
「ひだり」
「ひだり!!!」
団長さんが疲れるより先に私の方が疲労してきて、段々と操作がおぼつかなくなってくる。イメージを固める為に苦し紛れに口に出して魔法を込めるが、それも少しキツくなってる。炎の吹き出す音をと天から降り注ぐ僅かな火花で身体が熱い。腕を必死に振って足を動かして翻弄するようにしても、大人と子供。しかも騎士団長とペーペーとの戦いだ。体力と経験ではどっちに勝敗が上がるのはもとより見えていた。
キン
「お手合わせありがとうございました。リエル様」
「ありがとうございました。流石ですね」
段々と追い詰められて遂には目の前まで来た騎士団長に、苦し紛れにゴボウぶん回してるようなお粗末剣術で迎え撃ったけど、壁のような剣で、剣を真っ二つに切られてあっけなく終わった。けど、果たすことは果たした。もとより誇示が目的でもあるから、上級魔法を使用したのは中々アピールになっただろう。剣術も騎士団長からすればゴボウだけど、一応レミリスに死ぬほどしごかれたから普通くらいにはあるはず。
「普段から鍛錬をなさっていることが窺える素晴らしい、けんじゅ「ギャアアアアアアアア!!! しっしょっーが筋肉髭だるまりんりんに負けたァァァァァァ」
「騎士団長、頭上に二発くらいグーでお願いします」
「承知いたしました」
「え、親父? 何でにじり寄って、ほべらぁぁん!!!」
ここは、騎士団長が私を褒めてから認める流れで丸くギャラリーも私も丸く収まる流れだったのに、あろうことかこの正統派赤毛美形が台無しにしてくれた。黙ってれば男らしいのに……なんで? 見た目通りにいかな過ぎて色々頭が痛くなってくる中で、騎士団長は私のお願い通りにマーベラス佐藤鈴木だかの息子さんの頭上に一発落としてくれて、晴れて私は騎士団に入り浸ることが決定した。
「んふふ」
「!?」
なにかゾッとする悪寒が背中に走った。ギャラリーの中でその声の発生源を探ると……。今頃書類で悩殺されている筈のレミリスが、遠くからグランド君を連れて面白そうに目を細めてこちらを見ていた。横のグランド君は両手を合わせて「悪い、引き留めるの無理だった」っと声なく謝罪をしてくれた。一体どこまで見て居たのやら、上級魔法とか見られてないだろうな? なんて恐怖半分にレミリスを見て居たら。もうソレは素敵な素敵な笑顔でニッコリと笑ったあとに。
後 日 お 話 し ま し ょ う か?
(ひぃ~。根堀歯堀聞かれるぅぅぅぅ!!!!)
口パクでそんなことを言ったのだ。なんでこんだけ離れてわかるんだよと、自分で自分にツッコミを入れながらも愉快と言いたげにニッコリと笑ったまま顔を逸らして城の奥へと消えていった。
「リエル様、これからの戦力状況などのお話などを後日」
「わかりました。今日の見学後に私から見た改善点をピックアップして書類と共にお話しましょう。13時頃で宜しいですか?」
「お時間の事までお気遣いありがとうござます。そのように」
身分が上だからと言って好き勝手時間をこっちで決めてたら、回るところも回んないだろうに。そう思いつつもこの世界の一応の常識だと飲み込んで騎士団長のお礼を何も言わずに頂いた。ついでに……その端っこで伸びてる息子さんの事もちょっと興味があるし聞いてみようと思った。騎士団長は馬鹿親で戦闘能力を評価を変化させる人物じゃないのは戦ってわかった。あの、戦いの時に【空間転移】を行えるほどの素養と力があると騎士団長は言ったのだ。ソレが本当ならば見逃せない才能だから、アッホーでバッカーでも接触を持って知りたいと思うのは当たり前だ。
(特に私は命狙われすぎて、祝、毒盛られ回数55回目更新したばっかりだし、いろんな方面から末永く守ってくれる人を獲得したい。死にたくないし)
0
お気に入りに追加
515
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。
悪役令嬢に転生したので、すべて無視することにしたのですが……?
りーさん
恋愛
気がついたら、生まれ変わっていた。自分が死んだ記憶もない。どうやら、悪役令嬢に生まれ変わったみたい。しかも、生まれ変わったタイミングが、学園の入学式の前日で、攻略対象からも嫌われまくってる!?
こうなったら、破滅回避は諦めよう。だって、悪役令嬢は、悪口しか言ってなかったんだから。それだけで、公の場で断罪するような婚約者など、こっちから願い下げだ。
他の攻略対象も、別にお前らは関係ないだろ!って感じなのに、一緒に断罪に参加するんだから!そんな奴らのご機嫌をとるだけ無駄なのよ。
もう攻略対象もヒロインもシナリオも全部無視!やりたいことをやらせてもらうわ!
そうやって無視していたら、なんでか攻略対象がこっちに来るんだけど……?
※恋愛はのんびりになります。タグにあるように、主人公が恋をし出すのは後半です。
1/31 タイトル変更 破滅寸前→ゲーム開始直前
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
不機嫌な悪役令嬢〜王子は最強の悪役令嬢を溺愛する?〜
晴行
恋愛
乙女ゲームの貴族令嬢リリアーナに転生したわたしは、大きな屋敷の小さな部屋の中で窓のそばに腰掛けてため息ばかり。
見目麗しく深窓の令嬢なんて噂されるほどには容姿が優れているらしいけど、わたしは知っている。
これは主人公であるアリシアの物語。
わたしはその当て馬にされるだけの、悪役令嬢リリアーナでしかない。
窓の外を眺めて、次の転生は鳥になりたいと真剣に考えているの。
「つまらないわ」
わたしはいつも不機嫌。
どんなに努力しても運命が変えられないのなら、わたしがこの世界に転生した意味がない。
あーあ、もうやめた。
なにか他のことをしよう。お料理とか、お裁縫とか、魔法がある世界だからそれを勉強してもいいわ。
このお屋敷にはなんでも揃っていますし、わたしには才能がありますもの。
仕方がないので、ゲームのストーリーが始まるまで悪役令嬢らしく不機嫌に日々を過ごしましょう。
__それもカイル王子に裏切られて婚約を破棄され、大きな屋敷も貴族の称号もすべてを失い終わりなのだけど。
頑張ったことが全部無駄になるなんて、ほんとうにつまらないわ。
の、はずだったのだけれど。
アリシアが現れても、王子は彼女に興味がない様子。
ストーリーがなかなか始まらない。
これじゃ二人の仲を引き裂く悪役令嬢になれないわ。
カイル王子、間違ってます。わたしはアリシアではないですよ。いつもツンとしている?
それは当たり前です。貴方こそなぜわたしの家にやってくるのですか?
わたしの料理が食べたい? そんなのアリシアに作らせればいいでしょう?
毎日つくれ? ふざけるな。
……カイル王子、そろそろ帰ってくれません?
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
悪役令嬢なのに下町にいます ~王子が婚約解消してくれません~
ミズメ
恋愛
【2023.5.31書籍発売】
転生先は、乙女ゲームの悪役令嬢でした——。
侯爵令嬢のベラトリクスは、わがまま放題、傍若無人な少女だった。
婚約者である第1王子が他の令嬢と親しげにしていることに激高して暴れた所、割った花瓶で足を滑らせて頭を打ち、意識を失ってしまった。
目を覚ましたベラトリクスの中には前世の記憶が混在していて--。
卒業パーティーでの婚約破棄&王都追放&実家の取り潰しという定番3点セットを回避するため、社交界から逃げた悪役令嬢は、王都の下町で、メンチカツに出会ったのだった。
○『モブなのに巻き込まれています』のスピンオフ作品ですが、単独でも読んでいただけます。
○転生悪役令嬢が婚約解消と断罪回避のために奮闘?しながら、下町食堂の美味しいものに夢中になったり、逆に婚約者に興味を持たれたりしてしまうお話。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
乙女ゲームの悪役令嬢だったので、悪役になる覚悟ですが、王子様の溺愛が世界を破滅させてしまいそうです
葵川真衣
恋愛
公爵令嬢シャロンは王宮で婚約者の王子と過ごしていて、突如前世の記憶を思い出してしまう。
前世プレイしていた乙女ゲームの令嬢に転生している。しかも悪役だ。
初恋相手の婚約者には今後、無惨に婚約破棄される。
ショックで突っ伏したシャロンだが、ハッピーエンドを目指して国外追放され、平穏に暮らそうと決心。
他ルートなら暗殺される。世界滅亡の危機もある。国外追放は生きている……!
武闘派悪役令嬢シャロンは日々励む!
しかしゲームに登場しない人物が現れたり、いろいろ様子がおかしい……!?
シャロンは世界を救い、ゲームのハッピーエンドを無事迎えることができるのか……!?
将来に備えがんばる悪役令嬢と、そんな令嬢を溺愛する腹黒王子の甘々ラブコメディ。
☆本編完結しました。ありがとうございました。番外編等、追加予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる