38 / 175
姫だからこその秘めやかに【カロフィーネ】
しおりを挟む
母上が何者かもわからない人に殺されてから、はや数年の月日が経って寂しさを埋めるために作る人形が自身の寝床さえもあふれ出しそうになった頃に、お父様から友達を作らないか? っと突然言われたのだ。いつの間にか付いた【在りし日の姫】との称号から、お父様の株やイメージを損ねてるのではないかと、断りたかったのだがお父様の方が、母上の悲しみに打ちひしがれても国の為に前を向いているのだ。それに比べ自分はこれなのだから、迷惑を掛けるのはもってのほかだと、嫌々ながらもお父様のご厚意の為に了承した。
せめて姫のイメージを、お父様に顔に泥を塗らないように姫らしい口調と姫らしい衣服。姫らしい作法と姫らしい全てをお父様の招待で、こんな私の所へご足労頂いたのだから絶対に失敗はできない。姫らしく友人関係を作らねばといままでやっていた……のだが。
「私はカリスティア、こっちのオカッパ鉄面皮はグラス。お父さんから貴女の所へ遊びに行って良いって言われたから来たわ! よろしく」
ぷっくりとした頬に似合わない知性を感じる眼と人形のように完成された黒の少女。無表情から繰り出される気のよさそうな明るい声音と口調が、当時のカロフィーネをさらに混乱させた。元王子と言われるグラスは見た目通りの礼節正しいやりとり、比較的に自由なリチェルリットとは違う、芯の通った礼節。カロフィーネはそこに幾分かの安心感を覚えたのだが、カリスティアという人間はどんな風に振る舞うだろう? もしかして、昔の正義感に燃える貴族のように自分を引っ張り出そうとするのだろうか? 二人はそう命令されているのだろうか? そう思っていたカロフィーネは、身構えて居たのだが、二人はそうするでもなく、自分でも答えやすい話題を選んで話の輪に私を入れるだけだった。
その次も、その次も、その次も、その次の次もだ。二人、一人、グラス様は普通にお話するだけにとどまっていたが、カリスティア様に至っては普通に本を持って勝手に人形だらけの自分のベットで寝ていたり。一歩引いていると思いきやこちらの意見も聞かずに無断で城下町を散歩させられたり。それでも、触れてはいけない所はちゃんと触れないでいてくれる。しかも、カリスティア様が色々自分の良いところをそれとなく褒めてくれる。4歳がこんなにできるのに、自分は……っと好意を自己卑下の材料にしてしまう自分が嫌だった。
劣等感のままに惰性で付き合う自分とカリスティア様を比べてしまうことに罪悪感を感じながらも拒絶せずに惰性で付き合っている自分はなんて醜いのだろう。そう思って、なにより自分の為に「もう、ここに来ないで欲しい」そう言うために、カリスティア様だけを部屋に呼び出した日に限って、最近になって自分の執事を務めている人間がカリスティア様を突き飛ばして、ナイフを持った手でこちらに迫ってきたのだ。
「カリスティア……さま?」
走馬灯のようにお母様とお父様の顔が記憶から呼び起こされる。咄嗟に眼を瞑ってその場に蹲り来たる痛みに備えていると、いつまで経っても痛みはない。恐る恐る眼を開けると自分を庇ってカリスティアが自分を庇って立っていた。いくら暗殺の小さなダガーとはいえ4歳の身体を貫くには十分で、背中から生えた不釣り合いな刃からは彼女の血が、ぽたぽたと自分のスカートに赤いシミを作っていた。
「大丈夫、もう、終わったから」
初めて見る血の色に放心した自分をカリスティアの声で取り戻した。気がつくと申し訳なさそうなカリスティアの顔と少し目線を左にずらすと、カリスティアの黒髪の隙間から刺してきた執事が床に倒れているのが見える。
「ごめんね」
「……何がゴメンねなの? 辛いのは貴女でしょ、一目瞭然じゃない! 刺されてる貴女のほうが辛くて、私なんか、何も出来ない私なんかどうして……皆の方が辛いのにどうして私を……姫だから? 可哀想な姫だから国の為、に、ために、そんな。こんな、なんで謝るの? な、んで、私が、私のせいなのに辛い、思いを……してるのに」
あふれ出す。こんなこと言いたくはない。言いたくはないのに蓋をしていた【悲劇の可哀想な姫】と言われ続ける自分の怨嗟が4歳にぶつけてしまう。幾分か冷静になって、下に顔を俯かしてぽろぽろと涙を落としてしまう。本当は泣きたいのは彼女だろうに。
「辛さなんて人それぞれなんだから、貴方が辛いと思えば辛いでいいの。皆が、自分が、そうやって比べられないものを比べるから辛いのよ。カロフィーネちゃんは……。そのままだと自分も周りも決めつけて生きてかなきゃいけないよ」
その言葉で、否が応でも【悲劇の可哀想な姫】を決めつける貴族もそうだが、なにより自分が受け入れて自分はそうだ。そうであったのだと気づかされる。この強い瞳で、無表情なのに目は知性が混じる中でどこか無を感じさせていた瞳が、過ちに落ちようとする自分を引き留めるように射貫いていた。
あの瞳がなければ、私は結局私は愚かに凝り固まった【悲劇の姫】に浸かり続け、自分自身の悲鳴すら聞けないで一部の人間の無責任な慰めと本当に自分を思ってくれてる人の慰めを【悲劇の姫】を求めているだけだと決めつけてはね除けていたでしょう。
「ですから、カリス様は私の人生の恩人なんです。友人として恩人としてとても愛しているのですわ。だから………カリス様の部屋で何をしているのかを教えて頂きたく思います。上級貴族のヨースデルパ様と同じく上級貴族のヴドルカット様」
カリス様のご活躍とグラス様のご活躍を見たかったのですけれど……。お父様が私に預けてくださった仕事をこなすために、まず……カリス様に害をなすものを、捕まえなければ。愛すべき友達のために。
「圧縮障壁、神聖なる刃」
有無を言わさずに、カリス様から頂いた魔法障壁を操れる空色の自分の髪になじむ白銀の翼の髪飾りに魔力を込めて、無断侵入の貴族を障壁で骨が砕ける寸前で止めて、圧縮されてるすぐ上に神聖魔術の刃を脅し目的で設置した。
「カリス様は凄いですわ。私を守るための障壁を自由に扱えるように作ってくださって。おかげで在りし日居た私のように拒絶の末に、決めつけ救いの手をその手で握りつぶしていたであろう私には相応しい力です……さぁ、お父様からの許可は頂いてます。返答次第では……ということもございますので、どうぞ良くお考えになってから発言をしてください」
言葉はカリス様に教えて貰ったセッキャク術というものを習いましてから大分堂々と振る舞えるようになった。その気弱そうな姫の顔を困らせて、もう一度彼女は言った。
「返答次第では、障壁であなた方の骨を圧縮して砕いてしまいますので、私たちにとって耳の障りがないお言葉期待していますわ」
せめて姫のイメージを、お父様に顔に泥を塗らないように姫らしい口調と姫らしい衣服。姫らしい作法と姫らしい全てをお父様の招待で、こんな私の所へご足労頂いたのだから絶対に失敗はできない。姫らしく友人関係を作らねばといままでやっていた……のだが。
「私はカリスティア、こっちのオカッパ鉄面皮はグラス。お父さんから貴女の所へ遊びに行って良いって言われたから来たわ! よろしく」
ぷっくりとした頬に似合わない知性を感じる眼と人形のように完成された黒の少女。無表情から繰り出される気のよさそうな明るい声音と口調が、当時のカロフィーネをさらに混乱させた。元王子と言われるグラスは見た目通りの礼節正しいやりとり、比較的に自由なリチェルリットとは違う、芯の通った礼節。カロフィーネはそこに幾分かの安心感を覚えたのだが、カリスティアという人間はどんな風に振る舞うだろう? もしかして、昔の正義感に燃える貴族のように自分を引っ張り出そうとするのだろうか? 二人はそう命令されているのだろうか? そう思っていたカロフィーネは、身構えて居たのだが、二人はそうするでもなく、自分でも答えやすい話題を選んで話の輪に私を入れるだけだった。
その次も、その次も、その次も、その次の次もだ。二人、一人、グラス様は普通にお話するだけにとどまっていたが、カリスティア様に至っては普通に本を持って勝手に人形だらけの自分のベットで寝ていたり。一歩引いていると思いきやこちらの意見も聞かずに無断で城下町を散歩させられたり。それでも、触れてはいけない所はちゃんと触れないでいてくれる。しかも、カリスティア様が色々自分の良いところをそれとなく褒めてくれる。4歳がこんなにできるのに、自分は……っと好意を自己卑下の材料にしてしまう自分が嫌だった。
劣等感のままに惰性で付き合う自分とカリスティア様を比べてしまうことに罪悪感を感じながらも拒絶せずに惰性で付き合っている自分はなんて醜いのだろう。そう思って、なにより自分の為に「もう、ここに来ないで欲しい」そう言うために、カリスティア様だけを部屋に呼び出した日に限って、最近になって自分の執事を務めている人間がカリスティア様を突き飛ばして、ナイフを持った手でこちらに迫ってきたのだ。
「カリスティア……さま?」
走馬灯のようにお母様とお父様の顔が記憶から呼び起こされる。咄嗟に眼を瞑ってその場に蹲り来たる痛みに備えていると、いつまで経っても痛みはない。恐る恐る眼を開けると自分を庇ってカリスティアが自分を庇って立っていた。いくら暗殺の小さなダガーとはいえ4歳の身体を貫くには十分で、背中から生えた不釣り合いな刃からは彼女の血が、ぽたぽたと自分のスカートに赤いシミを作っていた。
「大丈夫、もう、終わったから」
初めて見る血の色に放心した自分をカリスティアの声で取り戻した。気がつくと申し訳なさそうなカリスティアの顔と少し目線を左にずらすと、カリスティアの黒髪の隙間から刺してきた執事が床に倒れているのが見える。
「ごめんね」
「……何がゴメンねなの? 辛いのは貴女でしょ、一目瞭然じゃない! 刺されてる貴女のほうが辛くて、私なんか、何も出来ない私なんかどうして……皆の方が辛いのにどうして私を……姫だから? 可哀想な姫だから国の為、に、ために、そんな。こんな、なんで謝るの? な、んで、私が、私のせいなのに辛い、思いを……してるのに」
あふれ出す。こんなこと言いたくはない。言いたくはないのに蓋をしていた【悲劇の可哀想な姫】と言われ続ける自分の怨嗟が4歳にぶつけてしまう。幾分か冷静になって、下に顔を俯かしてぽろぽろと涙を落としてしまう。本当は泣きたいのは彼女だろうに。
「辛さなんて人それぞれなんだから、貴方が辛いと思えば辛いでいいの。皆が、自分が、そうやって比べられないものを比べるから辛いのよ。カロフィーネちゃんは……。そのままだと自分も周りも決めつけて生きてかなきゃいけないよ」
その言葉で、否が応でも【悲劇の可哀想な姫】を決めつける貴族もそうだが、なにより自分が受け入れて自分はそうだ。そうであったのだと気づかされる。この強い瞳で、無表情なのに目は知性が混じる中でどこか無を感じさせていた瞳が、過ちに落ちようとする自分を引き留めるように射貫いていた。
あの瞳がなければ、私は結局私は愚かに凝り固まった【悲劇の姫】に浸かり続け、自分自身の悲鳴すら聞けないで一部の人間の無責任な慰めと本当に自分を思ってくれてる人の慰めを【悲劇の姫】を求めているだけだと決めつけてはね除けていたでしょう。
「ですから、カリス様は私の人生の恩人なんです。友人として恩人としてとても愛しているのですわ。だから………カリス様の部屋で何をしているのかを教えて頂きたく思います。上級貴族のヨースデルパ様と同じく上級貴族のヴドルカット様」
カリス様のご活躍とグラス様のご活躍を見たかったのですけれど……。お父様が私に預けてくださった仕事をこなすために、まず……カリス様に害をなすものを、捕まえなければ。愛すべき友達のために。
「圧縮障壁、神聖なる刃」
有無を言わさずに、カリス様から頂いた魔法障壁を操れる空色の自分の髪になじむ白銀の翼の髪飾りに魔力を込めて、無断侵入の貴族を障壁で骨が砕ける寸前で止めて、圧縮されてるすぐ上に神聖魔術の刃を脅し目的で設置した。
「カリス様は凄いですわ。私を守るための障壁を自由に扱えるように作ってくださって。おかげで在りし日居た私のように拒絶の末に、決めつけ救いの手をその手で握りつぶしていたであろう私には相応しい力です……さぁ、お父様からの許可は頂いてます。返答次第では……ということもございますので、どうぞ良くお考えになってから発言をしてください」
言葉はカリス様に教えて貰ったセッキャク術というものを習いましてから大分堂々と振る舞えるようになった。その気弱そうな姫の顔を困らせて、もう一度彼女は言った。
「返答次第では、障壁であなた方の骨を圧縮して砕いてしまいますので、私たちにとって耳の障りがないお言葉期待していますわ」
10
お気に入りに追加
381
あなたにおすすめの小説
【完結】浮気者と婚約破棄をして幼馴染と白い結婚をしたはずなのに溺愛してくる
ユユ
恋愛
私の婚約者と幼馴染の婚約者が浮気をしていた。
私も幼馴染も婚約破棄をして、醜聞付きの売れ残り状態に。
浮気された者同士の婚姻が決まり直ぐに夫婦に。
白い結婚という条件だったのに幼馴染が変わっていく。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
物語のようにはいかない
わらびもち
恋愛
転生したら「お前を愛することはない」と夫に向かって言ってしまった『妻』だった。
そう、言われる方ではなく『言う』方。
しかも言ってしまってから一年は経過している。
そして案の定、夫婦関係はもうキンキンに冷え切っていた。
え? これ、どうやって関係を修復したらいいの?
いや、そもそも修復可能なの?
発言直後ならまだしも、一年も経っているのに今更仲直りとか無理じゃない?
せめて失言『前』に転生していればよかったのに!
自分が言われた側なら、初夜でこんな阿呆な事を言う相手と夫婦関係を続けるなど無理だ。諦めて夫に離婚を申し出たのだが、彼は婚姻継続を望んだ。
夫が望むならと婚姻継続を受け入れたレイチェル。これから少しずつでも仲を改善出来たらいいなと希望を持つのだが、現実はそう上手くいかなかった……。
婚約破棄するぐらいならっ!もっとよく調べてからにしたら?転生令嬢がそう言ってましたよ。
ぽんぽこ❤︎たぬき
恋愛
山里奥深く人知れずに国がその存在を隠し保護してきた「神月流」と呼ばれる忍者の里があった。その里一番の使い手おりん。里長率いる殺人集団の中で唯一の女性であり里が始まって以来の天才とその名を欲しいままにしていた。その胸には修二郎と言う初恋相手への恋心を封印して。
同僚たちの中でその抜きんでた才能を開花させて上忍へ一番に昇格し村を治めていたが修二郎の裏切りに会いおりん自身と里の秘密を守るため自決を余儀なくされる。
燃え盛る炎の中で修二郎に別れを告げるおりん。亡骸も残らない程の高熱に身をやつし彼女の魂と体は何者かの手違いで時空を超えた。
まさに幼い頃からの婚約者に大衆の面前で暴力を受け気を失ったリンダと言う少女に転生をしてしまうのだった。早速覇気で婚約者を吹っ飛ばし友人のキャサリンにこちらの世界の情報を求めて少しずつ理解していくのだが。。。。
転生少女の奴隷生活は主人が可愛くて割としあわせなようです
みのりすい
ファンタジー
主従百合バトルファンタジー。
前世は最強の特級呪術師、今世で憐れな売れ残り…。
やっと買ってくれた人は可愛い女の子。まあ、どうせ奴隷なんだけど。
でもなんか優しくしてくれるし……。あれ、これ、当たり……?
呪術も魔法も妖魔もいる世界で、固く結びあわされた二人の魂の絆の物語。
欲情しないと仰いましたので白い結婚でお願いします
ユユ
恋愛
他国の王太子の第三妃として望まれたはずが、
王太子からは拒絶されてしまった。
欲情しない?
ならば白い結婚で。
同伴公務も拒否します。
だけど王太子が何故か付き纏い出す。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
園芸店店長、ゲーム世界で生産にハマる!
緑牙
ファンタジー
植物が好きで園芸店の店長をしている 志田良太。
ゲーム世界に飛び込んで遊べるVRMMORPGのゲームを入手して、成り行きでおこなった生産に徐々にハマっていく。
製薬・鍛冶・料理・栽培などの生産を通じて、AI搭載のNPCや他のプレイヤーと交流していく。
時には他プレイヤーに絡まれたり、
時にはNPCを助けたり、
時には仲良くなったNPCや動物達と一緒に作業したり、
周囲に流されながらも、毎日を楽しく過ごしていきます。
その中で「生産者のリョウ」として徐々に名が知れていってしまうが、そんなことはお構いなしにマイペースに突き進んでいくお話です!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
本格的に生産を始めるのは二章からになります!
タイトルに※印が付いていたら、乱暴な表現や台詞があります。
話はかなりスローペースに進んでいきます!
体の不調が続いてるため、不定期更新になります。
投稿できそうな日は、近況にてご報告致します。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
【完結】愛されなかった私が幸せになるまで 〜旦那様には大切な幼馴染がいる〜
高瀬船
恋愛
2年前に婚約し、婚姻式を終えた夜。
フィファナはドキドキと逸る鼓動を落ち着かせるため、夫婦の寝室で夫を待っていた。
湯上りで温まった体が夜の冷たい空気に冷えて来た頃やってきた夫、ヨードはベッドにぽつりと所在なさげに座り、待っていたフィファナを嫌悪感の籠った瞳で一瞥し呆れたように「まだ起きていたのか」と吐き捨てた。
夫婦になるつもりはないと冷たく告げて寝室を去っていくヨードの後ろ姿を見ながら、フィファナは悲しげに唇を噛み締めたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる