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第10章 嘘つき猫の一生
第72話 なんでもするって言ったよね?(後編)
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「ごめんね。お父さん、配信終ったら『疲れた……』って眠っちゃって」
「まぁ、復帰してまだ一週間だもの。大目に見るわ。それより里香ちゃん、こんな時間まで起きてちゃダメでしょ?」
「だって、みーちゃんがいけないんじゃん! ばにらちゃんと突発コラボなんてしてさ! 私、興奮しちゃって、ずっとアーカイブ見てたんだよ!」
「これはりんごに言って、タブレット没収ね」
「やーだよ! それにお父さんは私にそんなことできないから! 家事洗濯に料理の準備――私がヘソ曲げちゃったら、お父さん生活できなくなるからね!」
「……ほんと、ちょっと見ない間にたくましくなったわね」
「えへへ!」
文京区、護国寺の裏にある住宅街。
その一軒家のリビング。
二人掛けのソファーの上で私の膝に乗り、嬉しそうに少女が身体を揺らす。
里香ちゃんと呼ばれたその少女は、他にいくらでも座る所があるのに、なぜか私の膝の上に座ってきた。
成長途中の華奢な身体はとても軽い。
なので、それは大丈夫なんだけど――。
「それよりばにらちゃん! 今日のエンドラ討伐、すっごく面白かったよ!」
「あ、どうも……ありがとうバニ……」
「ガワと中身で全然印象違うんだね! けど、こっちのばにらちゃんも好きかも! ねぇ、よかったら後でAPEXで勝負しようよ! 私ね、クラスで一番強いの!」
「子供はもう寝る時間バニだから。また今度、やろうバニな?」
「えー! じゃあ、NintendoアカウントのID交換しようよ! 配信用じゃないプライベートのでいいからさぁ!」
「……み、美月さん!」
この少女、ぐいぐいくるんですけど!
そもそもこの娘は誰?
りんご先輩のなんなの?
なんでりんご先輩をお父さんって呼んでるの?
意味がわからん!
そこに加えて、家に入ってからの熱烈な『川崎ばにら』のファンムーブに、もうてんてこ舞い。思わず『エゴロック』を歌い出しそうだった。
なにこれ?
ほんと、どういうこと?
「ごめん、ずんさん。それに、ばにらちゃん。お待たせしちゃって」
「おはようりんご。もう疲れは取れた?」
「りんご先輩! やっぱりここ、りんご先輩の家だったバニね!」
「おとーさんてば遅い! お客さんを待たせちゃダメでしょ!」
リビンの扉からのっそりと顔を出したのはりんご先輩。
しかし、外で会う時とちょっと印象が違う。
銀色をしたウルフカットの髪は――寝起きでボサボサというだらしない感じ。
痛々しい程に耳に付けられていたイヤリングは全て取り外されている。
灰色のスウェットには、彼女の特徴の「ボーイッシュさ」は微塵もない。
あと、野暮ったい黒縁のメガネ。
まだ夢の中に脚を突っ込んでいるのだろう、眠たそうに目をしぱしぱとさせたりんご先輩は、私たちの正面のソファーに腰掛ける。それから里香ちゃんに「悪いけれど、コーヒーを入れて来てくれない?」と頼むのだった。
もっとも「嫌! 自分でやって!」と断わられたが。
「ごめんねばにらちゃん、こんな所まで来てもらって。ずんさんの家で話ができればよかったんだけれど――僕も娘の面倒を見なくちゃいけなくてさ?」
「娘って……! やっぱり、里香ちゃんはりんご先輩の娘さんなんですか?」
「いや、ちがうよ?」
「どういうこと⁉」
「夏帆。からかって引っかき回さないの。花楓は純粋なんだから、そういう思わせぶりな言い方すると、すぐに暴走しちゃうわ」
「そこが可愛いんじゃないか。分かってないなぁ、美月は……」
これは褒められているのか。
それともからかわれているのか。
どっちか分からず、私は膝の上の里香ちゃんをぎゅっと抱きしめる。
ファンの嬉しい悲鳴が耳元に響く中、りんご先輩がポツポツと語り始める。
「なにから話すべきか、どこから話すべきか。美月とは、高校以来の付き合いだから説明する必要ないんだけれど、いざ人に自分のことを説明するとなると難しいものだね。なかなかいい言葉が浮かんで来ない」
「夏帆。私もフォローするから」
そうして津軽りんご――もとい木津夏帆さんはその半生を私に語った。
前に私がネットで調べたように、彼女はVTuber『津軽りんご』になる前に、「neko2570」というアカウントでアーケードゲーマーとして活動していた。
そのアーケードゲーマーとしての活動を、ひっそりと支えてくれていたのが――里香ちゃんのお母さんなのだという。
りんご先輩が通っていた大学の先輩。
ゲームセンターで無双していたりんご先輩を、たまたま見かけたのが縁。
以来、りんご先輩のプレイに魅せられた彼女は、アーケードゲーマー「neko2570」の『ファン一号』を自称し、その活動を支援した。
地方遠征に同行したり。
彼女の動画配信を手伝ったり。
コミュニティが円滑に回るように調整したり。
私が「neko2570」について調べたまとめWiki。
あれの管理人も、実は彼女なのだそうな――。
「素敵な女性だったよ。いつも活気に満ちていて、面白いことを思いついて、なにより『ただの憂さ晴らしだった僕の活動』に、彼女は意味を持たせてくれた。二個上っていうのも大きかったね。口喧嘩になると、いつも言い負かされてた。すごく頼りになるお姉さんって感じ。全然、家族でも親戚でもないのにね」
彼女と二人三脚でアーケードゲーマーとして活躍してきたりんご先輩。
とはいえ、時間は無情にも子供を大人に変えていく。
彼女は社会人になり、りんご先輩は大学を中退してフリーターになる。
それでも二人は少ない時間を縫ってアーケードゲーマー活動を続けた。
転機となったのは、里香ちゃんの妊娠だった――。
「彼女には大学時代からお付き合いしている男性がいた。その人との間に、里香ができたんだ。もちろん、僕はいい大人として祝福したよ。けど、一方で彼に嫉妬もしていた。どうして彼女の隣に立っているのが彼なんだろうって。きっと、この世界で彼女のことを一番理解しているのは僕なのに……ってね?」
「……りんご先輩」
「そんな醜い嫉妬をしていたからかもしれない」
結婚、里香ちゃんの出産。
2LDKのアパートから、この家への引っ越し。
順風満帆だった二人。
しかし、そんな若い夫婦を都会の冷たい悪意が襲う。
結婚三年目のこと。りんご先輩に里香ちゃんを預けて、夫婦水入らずの旅行に出かけた朝――彼らは高速道路で、対向車線から大きくはみ出したワゴン車と衝突した。
ワゴン車の運転手の酒気帯び運転が原因。
もし、中央分離帯があれば、自損事故で済んだ話だった。
旦那さんは里香ちゃんのお母さんを庇おうとハンドルを切り、ワゴン車に側面から押しつぶされ即死。里香ちゃんのお母さんは一命を取り留めたが、臓器を損傷しており、いつ死んでもおかしくない状況だった。
残された里香ちゃんの扱いを巡り、親族はおおいに揉めた。
「都内の新築一戸建てのローンという巨額の債権を背負った少女を、引き取ろうと考える親戚は誰もいなかった。新築とはいえ買い手もつかない。今にも死に絶えそうな里香の母親の前で、彼らは醜い言い争いを繰り広げた。見ていられなかった。こんな奴らに『大切な人たちの娘』を預けるなんて」
りんご先輩は強攻策に出た。
日に日に弱っていく里香ちゃんのお母さんを説得し、当時発足されて間もなかった「パートナーシップ制度」を使い、同性でありながら彼女と婚姻関係を結んだ。
そして、親戚相手に「里香ちゃんは、僕が育てます。ですから、今後一切私たちに関わらないでください」と啖呵を切り、りんご先輩はこの家と少女を引き取った。
それから間もなく、里香ちゃんの母親は帰らぬ人となった。
津軽りんごがデビューしたのは、彼女の喪があけてすぐのこと。
「小さな女の子を育てながらできる仕事なんてそんなになかった。特に、僕みたいな気難しい奴はね。VTuberという仕事には本当に感謝しているよ。もちろん、里香の母親が残してくれた、コミュニティにもね」
里香ちゃんの母親の死を知った「neko2570」のコミュニティメンバーは、VTuber「津軽りんご」の全面的なサポートを約束。
彼女のVTuberへの転生を、精力的にサポートしてくれた。
そんな多くの人々に支えられて、津軽りんごはVTuber黎明期を勝ち残り、現在に至っているのだという。
「つまり、僕が言いたいことはさ、ばにらちゃんと違って、僕はとんでもなくうす汚れたVTuberだってことさ。金のために配信している、VTuberとしての魂なんて持ってない、ゴミクズ野郎――それが僕なのさ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
章タイトル回収です。
そして、りんごの内面に迫るお話でございました。
終始ずんだとばにらを揺さぶるような態度を取っていたのは――ここまでりんごの口から語れば、もうおわかりですよね? 大事な人間を失うその瞬間まで、自分の気持ちを伝えられなかった『ゴミクズ野郎』の想いを、「理解しろ」とも「許せ」とも言いませんが、少しでも感じて(追体験して)いただけたならば幸いです。
ここまで語ったならあとは切り込むのみ。いよいよクライマックスですが――その前に、よろしければ評価のほどよろしくお願いいたします。m(__)m
「まぁ、復帰してまだ一週間だもの。大目に見るわ。それより里香ちゃん、こんな時間まで起きてちゃダメでしょ?」
「だって、みーちゃんがいけないんじゃん! ばにらちゃんと突発コラボなんてしてさ! 私、興奮しちゃって、ずっとアーカイブ見てたんだよ!」
「これはりんごに言って、タブレット没収ね」
「やーだよ! それにお父さんは私にそんなことできないから! 家事洗濯に料理の準備――私がヘソ曲げちゃったら、お父さん生活できなくなるからね!」
「……ほんと、ちょっと見ない間にたくましくなったわね」
「えへへ!」
文京区、護国寺の裏にある住宅街。
その一軒家のリビング。
二人掛けのソファーの上で私の膝に乗り、嬉しそうに少女が身体を揺らす。
里香ちゃんと呼ばれたその少女は、他にいくらでも座る所があるのに、なぜか私の膝の上に座ってきた。
成長途中の華奢な身体はとても軽い。
なので、それは大丈夫なんだけど――。
「それよりばにらちゃん! 今日のエンドラ討伐、すっごく面白かったよ!」
「あ、どうも……ありがとうバニ……」
「ガワと中身で全然印象違うんだね! けど、こっちのばにらちゃんも好きかも! ねぇ、よかったら後でAPEXで勝負しようよ! 私ね、クラスで一番強いの!」
「子供はもう寝る時間バニだから。また今度、やろうバニな?」
「えー! じゃあ、NintendoアカウントのID交換しようよ! 配信用じゃないプライベートのでいいからさぁ!」
「……み、美月さん!」
この少女、ぐいぐいくるんですけど!
そもそもこの娘は誰?
りんご先輩のなんなの?
なんでりんご先輩をお父さんって呼んでるの?
意味がわからん!
そこに加えて、家に入ってからの熱烈な『川崎ばにら』のファンムーブに、もうてんてこ舞い。思わず『エゴロック』を歌い出しそうだった。
なにこれ?
ほんと、どういうこと?
「ごめん、ずんさん。それに、ばにらちゃん。お待たせしちゃって」
「おはようりんご。もう疲れは取れた?」
「りんご先輩! やっぱりここ、りんご先輩の家だったバニね!」
「おとーさんてば遅い! お客さんを待たせちゃダメでしょ!」
リビンの扉からのっそりと顔を出したのはりんご先輩。
しかし、外で会う時とちょっと印象が違う。
銀色をしたウルフカットの髪は――寝起きでボサボサというだらしない感じ。
痛々しい程に耳に付けられていたイヤリングは全て取り外されている。
灰色のスウェットには、彼女の特徴の「ボーイッシュさ」は微塵もない。
あと、野暮ったい黒縁のメガネ。
まだ夢の中に脚を突っ込んでいるのだろう、眠たそうに目をしぱしぱとさせたりんご先輩は、私たちの正面のソファーに腰掛ける。それから里香ちゃんに「悪いけれど、コーヒーを入れて来てくれない?」と頼むのだった。
もっとも「嫌! 自分でやって!」と断わられたが。
「ごめんねばにらちゃん、こんな所まで来てもらって。ずんさんの家で話ができればよかったんだけれど――僕も娘の面倒を見なくちゃいけなくてさ?」
「娘って……! やっぱり、里香ちゃんはりんご先輩の娘さんなんですか?」
「いや、ちがうよ?」
「どういうこと⁉」
「夏帆。からかって引っかき回さないの。花楓は純粋なんだから、そういう思わせぶりな言い方すると、すぐに暴走しちゃうわ」
「そこが可愛いんじゃないか。分かってないなぁ、美月は……」
これは褒められているのか。
それともからかわれているのか。
どっちか分からず、私は膝の上の里香ちゃんをぎゅっと抱きしめる。
ファンの嬉しい悲鳴が耳元に響く中、りんご先輩がポツポツと語り始める。
「なにから話すべきか、どこから話すべきか。美月とは、高校以来の付き合いだから説明する必要ないんだけれど、いざ人に自分のことを説明するとなると難しいものだね。なかなかいい言葉が浮かんで来ない」
「夏帆。私もフォローするから」
そうして津軽りんご――もとい木津夏帆さんはその半生を私に語った。
前に私がネットで調べたように、彼女はVTuber『津軽りんご』になる前に、「neko2570」というアカウントでアーケードゲーマーとして活動していた。
そのアーケードゲーマーとしての活動を、ひっそりと支えてくれていたのが――里香ちゃんのお母さんなのだという。
りんご先輩が通っていた大学の先輩。
ゲームセンターで無双していたりんご先輩を、たまたま見かけたのが縁。
以来、りんご先輩のプレイに魅せられた彼女は、アーケードゲーマー「neko2570」の『ファン一号』を自称し、その活動を支援した。
地方遠征に同行したり。
彼女の動画配信を手伝ったり。
コミュニティが円滑に回るように調整したり。
私が「neko2570」について調べたまとめWiki。
あれの管理人も、実は彼女なのだそうな――。
「素敵な女性だったよ。いつも活気に満ちていて、面白いことを思いついて、なにより『ただの憂さ晴らしだった僕の活動』に、彼女は意味を持たせてくれた。二個上っていうのも大きかったね。口喧嘩になると、いつも言い負かされてた。すごく頼りになるお姉さんって感じ。全然、家族でも親戚でもないのにね」
彼女と二人三脚でアーケードゲーマーとして活躍してきたりんご先輩。
とはいえ、時間は無情にも子供を大人に変えていく。
彼女は社会人になり、りんご先輩は大学を中退してフリーターになる。
それでも二人は少ない時間を縫ってアーケードゲーマー活動を続けた。
転機となったのは、里香ちゃんの妊娠だった――。
「彼女には大学時代からお付き合いしている男性がいた。その人との間に、里香ができたんだ。もちろん、僕はいい大人として祝福したよ。けど、一方で彼に嫉妬もしていた。どうして彼女の隣に立っているのが彼なんだろうって。きっと、この世界で彼女のことを一番理解しているのは僕なのに……ってね?」
「……りんご先輩」
「そんな醜い嫉妬をしていたからかもしれない」
結婚、里香ちゃんの出産。
2LDKのアパートから、この家への引っ越し。
順風満帆だった二人。
しかし、そんな若い夫婦を都会の冷たい悪意が襲う。
結婚三年目のこと。りんご先輩に里香ちゃんを預けて、夫婦水入らずの旅行に出かけた朝――彼らは高速道路で、対向車線から大きくはみ出したワゴン車と衝突した。
ワゴン車の運転手の酒気帯び運転が原因。
もし、中央分離帯があれば、自損事故で済んだ話だった。
旦那さんは里香ちゃんのお母さんを庇おうとハンドルを切り、ワゴン車に側面から押しつぶされ即死。里香ちゃんのお母さんは一命を取り留めたが、臓器を損傷しており、いつ死んでもおかしくない状況だった。
残された里香ちゃんの扱いを巡り、親族はおおいに揉めた。
「都内の新築一戸建てのローンという巨額の債権を背負った少女を、引き取ろうと考える親戚は誰もいなかった。新築とはいえ買い手もつかない。今にも死に絶えそうな里香の母親の前で、彼らは醜い言い争いを繰り広げた。見ていられなかった。こんな奴らに『大切な人たちの娘』を預けるなんて」
りんご先輩は強攻策に出た。
日に日に弱っていく里香ちゃんのお母さんを説得し、当時発足されて間もなかった「パートナーシップ制度」を使い、同性でありながら彼女と婚姻関係を結んだ。
そして、親戚相手に「里香ちゃんは、僕が育てます。ですから、今後一切私たちに関わらないでください」と啖呵を切り、りんご先輩はこの家と少女を引き取った。
それから間もなく、里香ちゃんの母親は帰らぬ人となった。
津軽りんごがデビューしたのは、彼女の喪があけてすぐのこと。
「小さな女の子を育てながらできる仕事なんてそんなになかった。特に、僕みたいな気難しい奴はね。VTuberという仕事には本当に感謝しているよ。もちろん、里香の母親が残してくれた、コミュニティにもね」
里香ちゃんの母親の死を知った「neko2570」のコミュニティメンバーは、VTuber「津軽りんご」の全面的なサポートを約束。
彼女のVTuberへの転生を、精力的にサポートしてくれた。
そんな多くの人々に支えられて、津軽りんごはVTuber黎明期を勝ち残り、現在に至っているのだという。
「つまり、僕が言いたいことはさ、ばにらちゃんと違って、僕はとんでもなくうす汚れたVTuberだってことさ。金のために配信している、VTuberとしての魂なんて持ってない、ゴミクズ野郎――それが僕なのさ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
章タイトル回収です。
そして、りんごの内面に迫るお話でございました。
終始ずんだとばにらを揺さぶるような態度を取っていたのは――ここまでりんごの口から語れば、もうおわかりですよね? 大事な人間を失うその瞬間まで、自分の気持ちを伝えられなかった『ゴミクズ野郎』の想いを、「理解しろ」とも「許せ」とも言いませんが、少しでも感じて(追体験して)いただけたならば幸いです。
ここまで語ったならあとは切り込むのみ。いよいよクライマックスですが――その前に、よろしければ評価のほどよろしくお願いいたします。m(__)m
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