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第三章 溺愛しだしたら、止める事はできません。暴走開始です。
⑥
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「疲れていないか?」
夜会もお開きになり玄関で車に乗り込む前、龍迫は恵麻に問いかける。
「大丈夫。・・・老若男女問わず、旦那様にうっとりしていた人が多くて。嫉妬をしているけど」
な、なんだと!
恵麻が嫉妬!
「今日を”嫉妬記念日”と名付けようか?俺の可愛い恵麻が、俺に嫉妬をしてくれるなんて。こんなに嬉しい事はない。けれど、今日を嫉妬記念日とするのであれば。昨日は恵麻が6千回目の笑顔を見せてくれた。”笑顔6千回目記念日”かパンを作ってくれたから”パンの日”。どちらにするか迷うな。あっ、今日はこのネクタイを恵麻から貰ったことも忘れていない。今日は”ネクタイの日”でもいいかもしれないな。あぁ、毎日が特別で記念日を決めるのは難しい」
「・・・旦那様。何回、笑ったとか本気で数えているのですか?」
「あぁ。俺の脳のキャパシティ(容量)とアビリティ(能力)に感動したか?」
怖いです。
かなり怖いです。
その類い稀なる能力はもっと世の為、人の為に使いましょう!
猟奇的すぎる。
それに、私は人間だ。
もし、おならをしたら・・・。
する時は、すかしっぺだとは思うが。
その場合は”すかしっぺ記念日”とかにされるのだろうか?
ブルっと身震いする恵麻に当たりだっと龍迫は推察して笑うのでさらに怖い。
「今すぐ押し倒し、恵麻の全てを堪能したい。今日のドレスは本当に恵麻の美しい胸からウエストラインが引き立っていてる。触りたくて仕方がない。触っていいか?」
「”まだ”密室ではないです。ご自身をお触りください」
「俺には美しい胸も、見事なウエストラインもない」
「あります。板がつくかもしれませんが、逞しい胸板、6個に割れた見事なウエスト、引き締まったお尻があります」
ボディービルダーとして大会に出場したらいい線いけるのでは?と思うほど龍迫の体は鍛え上げられていた。
「自分を触っても楽しくない。全然、楽しくない。柔らかくない。ほんとに、恵麻はどんどん、口が強くなっていく。自分自身を触れだなんて。もう、容赦しなくていいかな?今夜から恵麻をもっと攻めることにしよう。自分の胸と尻を揉めなんて言われたのは初めてだ。クククッ」
触っていなくてもその感触を思い出させるまでに触ってやる。
さぁ、2人だけの甘い時間が今から始まるとルンルンの龍迫はクスクス笑う。
旦那様が笑っているわ。
まずいわ。
旦那様が笑えば笑うほど、後の事は学習済みだ。
虎に狙われた猫の気持ちだわ。龍迫と恵麻は似た者同士だが、恵麻は猫、龍迫は猫科最高位の虎。
「旦那様。私は華奢で、か弱い、レディですよ」
「そんな事は知っている。俺の恵麻は華奢でか弱く美しい女性だ。ちゃんと分っているから、問題はない。鍛えてやろう。鍛えると言っても、恵麻は何もする必要はない。俺は恵麻に何も求めない。恵麻は、俺の側にいて俺を受け入れるだけでいい。勝手に俺が恵麻を鍛えてやろう」
ひぃぃぃ。
お家に帰りたくない。
でも、自分は帰る所がないっとなれば。
あっ!龍迫を実家に帰せばいいんだわ。
そうよそうよ!実家に帰らせていただきますではなくて、実家に帰りなさいっでいいんだわ!
けれど、そんな事を口に出そうものなら・・・。更に事態を悪くするだろう。
恵麻は俺がいなくたっていいのか?
俺が側に居なくては駄目なように心身ともに刻み込もうとか、今なら言いかねないし。
それに龍迫が側にいないには・・・。寂しい。
龍迫は丁寧に恵麻を車のシートに座らせた時だった。
「我が娘を可愛がって頂き、感謝申し上げます」
声をかけながら深々と頭を下げたのは能津伯爵。
「諸悪の根源。何の用だ」
龍迫はチャイルドロックをしてドアを閉める。
恵麻が大切にする父親であれば、丁寧に、礼の限りを尽くし、機嫌の一つでもとるが。
この父親はそうではない。
そして、この男をどう処分するかは既に決めている。
恵麻は車の中から出る事は諦め、唇の動きで会話を読み取る。
「”莉”と”麻”。漢字を一字、婚姻届けに書き間違えこのような事態になり申し訳ございません」
伯爵はビクビクしながらも何か目的があるようで言葉を続ける。
「”莉”と”麻”を書き間違えたとしても、家に寄越す娘まで間違えることはない」
龍迫は恵麻が読唇術をしている事に気が付き、窓の前に立ち隠す。
聞いて気持ちの良い話は一つもない。
「恵麻の従姉妹の琴音、琴美もご紹介したく存じ上げます」
「理由」
「2人とも美しく、恵麻の“代わり”にと」
龍迫は鼻で笑う。
「恵麻の代わり?何人たりとも恵麻の代わりにはなり得ない。だがそうだな。適切な男をあてがってやることはできるが?どうする?」
琴音、琴美は恵麻の2個、5個年下。
恵麻の小中学校時代、クラスメイト達に悪い噂を巻き孤独に追いやった娘達という報告書は読んでいる。
「ほ、本当でございますか!有栖川公爵のような地位ある男性を紹介してくださるのですか!」
「あぁ。俺の様に社会的地位のある男を紹介してやろう」
それは、それは、社会的に良くない地位。
恐ろしい地位のある男を紹介してやろう。
「あぁ。そうだ。恵莉にも再婚相手を用意してやろうか?」
「ありがとうございます」
「最高の縁談を用意すると約束しよう」
主悪の根源のこの男、率先して恵麻を虐めた継母ほどではないが。
―――許さない。
全員まとめて地獄にご招待だ。
「――では、2週間後の土曜日。14時に能津家に俺一人で伺おう」
能津家に行く約束を取り付けると、龍迫は車に乗り込んだ。
夜会もお開きになり玄関で車に乗り込む前、龍迫は恵麻に問いかける。
「大丈夫。・・・老若男女問わず、旦那様にうっとりしていた人が多くて。嫉妬をしているけど」
な、なんだと!
恵麻が嫉妬!
「今日を”嫉妬記念日”と名付けようか?俺の可愛い恵麻が、俺に嫉妬をしてくれるなんて。こんなに嬉しい事はない。けれど、今日を嫉妬記念日とするのであれば。昨日は恵麻が6千回目の笑顔を見せてくれた。”笑顔6千回目記念日”かパンを作ってくれたから”パンの日”。どちらにするか迷うな。あっ、今日はこのネクタイを恵麻から貰ったことも忘れていない。今日は”ネクタイの日”でもいいかもしれないな。あぁ、毎日が特別で記念日を決めるのは難しい」
「・・・旦那様。何回、笑ったとか本気で数えているのですか?」
「あぁ。俺の脳のキャパシティ(容量)とアビリティ(能力)に感動したか?」
怖いです。
かなり怖いです。
その類い稀なる能力はもっと世の為、人の為に使いましょう!
猟奇的すぎる。
それに、私は人間だ。
もし、おならをしたら・・・。
する時は、すかしっぺだとは思うが。
その場合は”すかしっぺ記念日”とかにされるのだろうか?
ブルっと身震いする恵麻に当たりだっと龍迫は推察して笑うのでさらに怖い。
「今すぐ押し倒し、恵麻の全てを堪能したい。今日のドレスは本当に恵麻の美しい胸からウエストラインが引き立っていてる。触りたくて仕方がない。触っていいか?」
「”まだ”密室ではないです。ご自身をお触りください」
「俺には美しい胸も、見事なウエストラインもない」
「あります。板がつくかもしれませんが、逞しい胸板、6個に割れた見事なウエスト、引き締まったお尻があります」
ボディービルダーとして大会に出場したらいい線いけるのでは?と思うほど龍迫の体は鍛え上げられていた。
「自分を触っても楽しくない。全然、楽しくない。柔らかくない。ほんとに、恵麻はどんどん、口が強くなっていく。自分自身を触れだなんて。もう、容赦しなくていいかな?今夜から恵麻をもっと攻めることにしよう。自分の胸と尻を揉めなんて言われたのは初めてだ。クククッ」
触っていなくてもその感触を思い出させるまでに触ってやる。
さぁ、2人だけの甘い時間が今から始まるとルンルンの龍迫はクスクス笑う。
旦那様が笑っているわ。
まずいわ。
旦那様が笑えば笑うほど、後の事は学習済みだ。
虎に狙われた猫の気持ちだわ。龍迫と恵麻は似た者同士だが、恵麻は猫、龍迫は猫科最高位の虎。
「旦那様。私は華奢で、か弱い、レディですよ」
「そんな事は知っている。俺の恵麻は華奢でか弱く美しい女性だ。ちゃんと分っているから、問題はない。鍛えてやろう。鍛えると言っても、恵麻は何もする必要はない。俺は恵麻に何も求めない。恵麻は、俺の側にいて俺を受け入れるだけでいい。勝手に俺が恵麻を鍛えてやろう」
ひぃぃぃ。
お家に帰りたくない。
でも、自分は帰る所がないっとなれば。
あっ!龍迫を実家に帰せばいいんだわ。
そうよそうよ!実家に帰らせていただきますではなくて、実家に帰りなさいっでいいんだわ!
けれど、そんな事を口に出そうものなら・・・。更に事態を悪くするだろう。
恵麻は俺がいなくたっていいのか?
俺が側に居なくては駄目なように心身ともに刻み込もうとか、今なら言いかねないし。
それに龍迫が側にいないには・・・。寂しい。
龍迫は丁寧に恵麻を車のシートに座らせた時だった。
「我が娘を可愛がって頂き、感謝申し上げます」
声をかけながら深々と頭を下げたのは能津伯爵。
「諸悪の根源。何の用だ」
龍迫はチャイルドロックをしてドアを閉める。
恵麻が大切にする父親であれば、丁寧に、礼の限りを尽くし、機嫌の一つでもとるが。
この父親はそうではない。
そして、この男をどう処分するかは既に決めている。
恵麻は車の中から出る事は諦め、唇の動きで会話を読み取る。
「”莉”と”麻”。漢字を一字、婚姻届けに書き間違えこのような事態になり申し訳ございません」
伯爵はビクビクしながらも何か目的があるようで言葉を続ける。
「”莉”と”麻”を書き間違えたとしても、家に寄越す娘まで間違えることはない」
龍迫は恵麻が読唇術をしている事に気が付き、窓の前に立ち隠す。
聞いて気持ちの良い話は一つもない。
「恵麻の従姉妹の琴音、琴美もご紹介したく存じ上げます」
「理由」
「2人とも美しく、恵麻の“代わり”にと」
龍迫は鼻で笑う。
「恵麻の代わり?何人たりとも恵麻の代わりにはなり得ない。だがそうだな。適切な男をあてがってやることはできるが?どうする?」
琴音、琴美は恵麻の2個、5個年下。
恵麻の小中学校時代、クラスメイト達に悪い噂を巻き孤独に追いやった娘達という報告書は読んでいる。
「ほ、本当でございますか!有栖川公爵のような地位ある男性を紹介してくださるのですか!」
「あぁ。俺の様に社会的地位のある男を紹介してやろう」
それは、それは、社会的に良くない地位。
恐ろしい地位のある男を紹介してやろう。
「あぁ。そうだ。恵莉にも再婚相手を用意してやろうか?」
「ありがとうございます」
「最高の縁談を用意すると約束しよう」
主悪の根源のこの男、率先して恵麻を虐めた継母ほどではないが。
―――許さない。
全員まとめて地獄にご招待だ。
「――では、2週間後の土曜日。14時に能津家に俺一人で伺おう」
能津家に行く約束を取り付けると、龍迫は車に乗り込んだ。
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