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第八十五頁

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「ゆめ様、眷属は皆、討伐致しました!」

 よかった・・・少しの人間が残れば、この星はまだまだ再生可能!お父さんの力でなんとでもなる!

「ご苦労様!すぐに戻ってきて!」

 そう、指示を出すと、ダイモーンを見る。

 どうやら、大きくなるだけじゃなく、使える魔法も増えていっているようだ。このままの場合だと、能力の低い勇者は下げた方が良さそうだ。

「皆、一旦退却!」

 勇者達は魔王を残してゼウスの中へ戻る。

「ゆめ様、私にお任せください。」

 ヘラクレスである。

「私も元・勇者、されども今は神であります!私が倒してまいりましょう!」

 そう言い残してヘラクレスは一人、雄叫びをあげ向かって行った。

「ほう、ヘラクレスか。なかなか歯ごたえのある奴がきおったか。」

 余裕を見せるダイモーンにヘラクレスは棍棒で殴りかかる!隙をついては、弓を、更に鎌で切り込んで行く!流石は神話の本の中のヘラクレスであって、かなりの実力である。

 ヘラクレスに切られダメージを負った部分は、直ぐ様再生される。

「クククッ、お前がどれ程切ってこようが、我には効かぬわ!」

「ならば、再生前に切る!」

 ヘラクレスの鎌が、首に刺さった!更に棍棒で鎌に力を叩き込む!

 ダイモーンの首を刎ねた!

・・・勝った!

 勝利の雄叫びをあげながら、ヘラクレスは私の方へと戻ってくる・・・が、ダイモーンの体が動き、ヘラクレスを捕まえる。

「フッフッフ、ハァっハッハッハ!馬鹿な神々よ!今ので勝てたと思ったか!」

 落ちたかのように見えた首は一瞬にして消え、同時に胴体から生えてきた・・・。

・・・ヘラクレスが喰われてしまった。
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