Venus And The SAKURA

モカ☆まった〜り

文字の大きさ
上 下
111 / 167
リンド法国編

0108 異世界とクリスマス

しおりを挟む
 プルルルル、プルルルル、俺のスマホが鳴る。

「あ~もしもし、」電話の向こうはサリーナである。
「珍しいな、お前から電話してくるとは。」
「お前、今月が何月か解っとらんのか?」
「異世界にいるんだぜ?暦なんてないんだから、わかる訳ねーだろ。」
「お前がいた世界は12月よ。」
「もう12月?早いなぁ~」
「そういうことを言っているのではない!」
「なんだよ?」
「12月と言えばクリスマスだろーが!ボケェ!」
「あ~クリスマスねぇ~でもお前に関係あんのか?あれはキリストの誕生祭だぜ?」
「大きく括ると神に感謝する日ではないか!」
「そんなにおおざっぱでいいのかよ!」
「いいの!心の問題!気持ちだけじゃなくって、物理的にお祝いしてよ!」
「わかった、わかった!用意するから、予定を開けて待っとけよ!それから、準備もあるから、日本にも何回か帰るからな!」
「うん、楽しみにしてるよ。」
「それじゃ。」





「お~いみんな!ちょっといいか?全員集合!」
「今、サリーナから連絡があってだな、クリスマスパーティーをしてくれって事なんだ!」
「クリスマスパーティーってぇ~何ぃ~?」ローズが聞く。
「簡単に言えば神に感謝するための宴だな。こっちには、そういう習慣はないのか?」

 ・・・・・。 なさそうだな。寂しい。異世界。

「それにぃ~、私、サリーナ様に加護を受けてないしぃ~。」
「ああ、神殿に行ってないんだな?それなら大丈夫!俺から名前を受けたのなら、その瞬間から、サリーナの加護を受けれるようになってるから、安心しろ。」
「ってことでだな、今月は派手にクリスマスパーティーするぞ!」

「それでだ、リリア!」
「はい!」
「シェフ一家を連れて魔王リョウタの所に行って来い!」
「わかりました!」
「ちょちょちょ、ちょっと待ってくれよ!魔王?俺達ゃ、魔王領に行くのかい?」
「そうそう、魔王国じゃなく二ホン国な!そこに行って勉強して来い!」
「そんな恐ろしい所なんて、行けるかぁー!」
「まっ、普通はそうなるわな。」
「安心しろ、魔王は俺から名前をもらったお前達の仲間だ。」
「それに先入観は良くないぞ!気のいいやつだから、安心しろ!」
「そーですよ!シェフさん、行きましょ!」とリリアが促す。
「リリアは実際に魔王領に行って魔王と同じ釜の飯を作った仲だ。」
「し、しかし・・・。」涙目で訴えかける。
「う~ん、そうだなぁ~」俺はスマホを取り出して
「いいかぁ~、今から魔王の声を聞かせてやる!よく聞くんだぞ!」
「あっ、リョウタ?うん、俺俺、久しぶりだな!元気にしてた?今日はさ、これから、お前の所に料理人を5人ほど送りたいんだよ。リリアは知ってるだろ?他には新しい獣人が4人、ただいま勉強中だから、教えてやって欲しいんだ。」
「それからさぁ~、お前の事を知らないやつが、お前の事にビビっちゃって・・・え?当たり前?何?自虐ギャグ?つまんね?ワハハハ!そう言うことなんで、今からお前の声を皆に聞かせてやって欲しいんだ、じゃあ、いくよ。」スマホのスピーカーをオンにした。

「は~い、みなさ~ん、魔王リョウタですよ~リョウタって名前はオウカさんに付けてもらった名前で、すごく気に入ってるんですよ~。新しい料理人のみなさ~ん、きっちり教えますからね~リリアちゃん、久しぶりに会えるの楽しみにしてますよ~じゃあね~。」

「ありがとう助かるよ。じゃあ、もう少ししたら送るわ、後、サリーナがクリスマスパーティーしろって言ってるから、お前の所もやれよ!じゃあ。」スマホを切る。
「あの、魔王がクリスマスパーティー?神に感謝する宴をするんですか?」
「ああ、あの二人は友達だからね。」





「じゃ、行ってきます!」転移魔法陣で5人の料理人を送った。

「それでさ~、もみの木ってこの世界にはないの?」と絵を書いた。
「似てる木が生えてる所を知ってます!」一人の傭兵が言う。
「よし、では、その木を根っこごと2本抜いてこい!」
「なんで2本なんですか?」
「世話になりっぱなしはダメだろ?二ホン国に送るんだよ。」

「さすがに、電飾は無理かぁ~ろうそく使いまくりだな!」
「ですが、ろうそくは高いですよ!」
「そうか、じゃあ、持って来るしかないな。」スマホを取り出す。

「もしもし、サリーナ?ごめんごめん、悪いんだけどさ、そっちの俺にクリスマス用のろうそくを大量に買っといてくれって頼める?うん、悪いね。それじゃ。」スマホを切る。
「ご主人様、今のは・・・」
「うん、女神のサリーナだよ。」
「そんな、女神様を使い走りになんて・・・。」
「いいのいいの、アイツ、喜んでるから。」

「あっ、忘れてた!」もう一度、スマホを取り出す。
「ごめん、サリーナ、忘れてたことがあって、クリスマスケーキのエルサイズを10個予約してサンタコスプレの衣装を男300女151と用意するように、そっちの俺に言っといて。他は一応、トナカイコスプレの衣装もそれなりに・・・それとプレゼント用にお菓子でも大量に買っといてよ!うん、よろしく~。」スマホを切った。






 準備をしていると時間が過ぎるのは早いもので・・・
日本時間、12月20日、バレット国王にクリスマスケーキの献上。これはサリーナの希望と言っておいた。

 12月21日商人ギルド、冒険者ギルドへのクリスマスケーキのプレゼント。初めて見るケーキ、初めて食べる味を、みんな楽しんでいるようだ。

 12月22日ヒガシムラヤマ領にケーキを届けに行った。
クリスマス?何でしょうか?と聞いてくるので、女神クリス・サリーナへの感謝の宴で、毎年やるようにと指示を出しておいた。

 12月23日異世界の屋敷にて、大宴会!みんな初めて見るクリスマスケーキとリョウタに教えてもらったというブッシュドノエル、ピザに唐揚げをワインと冷えたエールで頂きながら、騒ぎまわった。全員でサンタコスもした。ローズだけトナカイコス。なんでぇ~って言ってたけど、こういうのが似合うキャラクターなんだよお前は。

 12月24日俺は、玲子、茜、いちょう、みどりと一緒に日本、東京に帰って来た。今年のクリスマスは雪は降ってないけど、かなり寒い。久しぶりに我が家に帰る。

 サリーナは早めに来てソファに座り、コピーの俺と玲子を交えて合計9人でクリスマスパーティーを行った。クリスマスはやっぱりこれでしょと玲子のコピーがシャンパンを取り出し、栓を当てるように狙いを定めるものだから、みんなで大慌てで逃げる。部屋を暗くしてろうそくだけの明かりでみんなで談笑をする。なんだか、本当は異世界に行っていないんじゃないかと思った瞬間に、プルルルル、プルルルル、俺のスマホが鳴る。電話の向こうはリョウタだった。スマン!忘れてた!魔法陣でリョウタを呼び出し、改めて10人でのクリスマス。

 次は正月もするのか?やってもいいけど・・・。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ロリっ子がおじさんに種付けされる話

オニオン太郎
大衆娯楽
なろうにも投稿した奴です

妻がエロくて死にそうです

菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。 美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。 こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。 それは…… 限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常

男子中学生から女子校生になった僕

大衆娯楽
僕はある日突然、母と姉に強制的に女の子として育てられる事になった。 普通に男の子として過ごしていた主人公がJKで過ごした高校3年間のお話し。 強制女装、女性と性行為、男性と性行為、羞恥、屈辱などが好きな方は是非読んでみてください!

“5分”で読めるお仕置きストーリー

ロアケーキ
大衆娯楽
休憩時間に、家事の合間に、そんな“スキマ時間”で読めるお話をイメージしました🌟 基本的に、それぞれが“1話完結”です。 甘いものから厳し目のものまで投稿する予定なので、時間潰しによろしければ🎂

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

金貨1,000万枚貯まったので勇者辞めてハーレム作ってスローライフ送ります!!

夕凪五月雨影法師
ファンタジー
AIイラストあり! 追放された世界最強の勇者が、ハーレムの女の子たちと自由気ままなスローライフを送る、ちょっとエッチでハートフルな異世界ラブコメディ!! 国内最強の勇者パーティを率いる勇者ユーリが、突然の引退を宣言した。 幼い頃に神託を受けて勇者に選ばれて以来、寝る間も惜しんで人々を助け続けてきたユーリ。 彼はもう限界だったのだ。 「これからは好きな時に寝て、好きな時に食べて、好きな時に好きな子とエッチしてやる!! ハーレム作ってやるーーーー!!」 そんな発言に愛想を尽かし、パーティメンバーは彼の元から去っていくが……。 その引退の裏には、世界をも巻き込む大規模な陰謀が隠されていた。 その陰謀によって、ユーリは勇者引退を余儀なくされ、全てを失った……。 かのように思われた。 「はい、じゃあ僕もう勇者じゃないから、こっからは好きにやらせて貰うね」 勇者としての条約や規約に縛られていた彼は、力をセーブしたまま活動を強いられていたのだ。 本来の力を取り戻した彼は、その強大な魔力と、金貨1,000万枚にものを言わせ、好き勝手に人々を救い、気ままに高難度ダンジョンを攻略し、そして自身をざまぁした巨大な陰謀に立ち向かっていく!! 基本的には、金持ちで最強の勇者が、ハーレムの女の子たちとまったりするだけのスローライフコメディです。 異世界版の光源氏のようなストーリーです! ……やっぱりちょっと違います笑 また、AIイラストは初心者ですので、あくまでも小説のおまけ程度に考えていただければ……(震え声)

転職してOLになった僕。

大衆娯楽
転職した会社で無理矢理女装させられてる男の子の話しです。 強制女装、恥辱、女性からの責めが好きな方にオススメです!

【R18 】必ずイカせる! 異世界性活

飼猫タマ
ファンタジー
ネットサーフィン中に新しいオンラインゲームを見つけた俺ゴトウ・サイトが、ゲーム設定の途中寝落すると、目が覚めたら廃墟の中の魔方陣の中心に寝ていた。 偶然、奴隷商人が襲われている所に居合わせ、助けた奴隷の元漆黒の森の姫であるダークエルフの幼女ガブリエルと、その近衛騎士だった猫耳族のブリトニーを、助ける代わりに俺の性奴隷なる契約をする。 ダークエルフの美幼女と、エロい猫耳少女とSEXしたり、魔王を倒したり、ダンジョンを攻略したりするエロエロファンタジー。

処理中です...