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リンド法国編
0105 サリーのアプローチ
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協議会も終わり桜花は宮殿に帰って来た。
「お帰りなさ~い!」と出迎えるのはサリー王女。
「なんで、サリーがここにいるのかな?」
「聞きましたわ!傭兵団が王国のお抱えになったって。だから、王女としては見守る使命がありますの。」
「へぇ~、そんなものかね。」
「ええ、王国の傭兵団は兄上様が、私は私設傭兵団を担当いたしますわ!」
こんなのでも、サリーとは5年の付き合いがある。ヒガシムラヤマ領では、領土の人達に献身的に向き合っているのは知っている。決して悪い子ではないのだ。
「ですので、今日からここに住むことになりましたの。」
「ハァ⁉なんでそうなる!」
「傭兵団は何時、いかなる時も戦士ですわ!私はそれをヒガシムラヤマ領で学びましたの。だから、私もこの場に留まりますの。」
う~ん。言ってることが筋が通ってるような、無茶苦茶なような・・・。
しかし、こんな時になると頑固なんだよなぁ、サリーって。
「わかったよ。でも無理をするんじゃないぞ?いいな。」
「はい!」
自分の意見が通った時に見せる笑顔。やっぱり、まだまだ子供だなぁ。
「オウカ様は、お食事はされましたの?」
「いや、この3日間、ろくな物を食べてないんだよね。」
「それじゃあ、お食事の準備を致しますわ。」
「その前に風呂に入って来る。臭いかもしれないからな。」
「そうですか。ごゆっくり疲れを癒してくださいましな。」
ー***-
誰もいない風呂。昼間から入る風呂。なんて気持ちいいんだろう。
俺は、解放感を味わっていた。
風呂の扉が開く。ん?誰だろう?訓練終わりの傭兵の子かな?もやが掛かっていてよくわかんないや・・・。
「オウカ様、お背中を流しましょうか?」この声は・・・。
「なんで、サリーがここにいるのかな?」
「オウカ様、お疲れでしょう?ですのでお背中を流して私が癒して差し上げようかと。」
「そんな必要はない!自分で洗える!」
「そんなに遠慮なさらずに。」
「いいから、出ていけ!」とっさに湯船から上がってサリーを戻そうとした瞬間に足が滑って・・・。
俺はサリーを押し倒したような状態になっている。この状況を他の嫁に見られるのは非常にマズい!
「ご、ごめん。」気づけばサリーの顔が目の前にある。可愛い顔立ちだな・・・。
いかんいかん、何を考えているんだ俺は。
目を潤ませたサリーは、そっと目を閉じ、唇が半開きになっている。可愛い!いっそこのまま・・・。
心臓の音が大きく聞こえる。俺は自然とサリーの唇に顔を寄せていた。
「キャー!誰もいなぁ~い!貸し切りだわ!」と女性傭兵団員が入って来た。
俺は、慌てて起き上がり湯船に浸かった。
「あれ?ご主人様、いらっしゃってたのですか?」
「ああ、湯気で見えなかったんじゃないか?」
「そうなんですね!お背中、流しましょうか?」
「ああ、頼むよ!」
(サリー、今のうちに風呂から出ろ!)
(え~、よろしいじゃないですか。)
(こんな所を他の嫁に見られたら、俺が殺されるんだよ!)
(解りましたわ・・・。)
ー***-
「あと、もう少しでしたのに・・・。」とサリーはブツブツと呟きながら庭園の廊下を歩いている。
彼女は自分の着てる戦闘服を見て
「もっと、女性らしい姿がいいですわ!急いで着替えなくっちゃ!」と自室に向かう。
「これで、オウカ様の心は私の物ですわ!」と着替えたのは胸がザックリと開いたドレス。
サリーはオウカにプロポーズをされている様子を想像しながら廊下を歩いている。
ドン!何かにぶつかって後ろにコケてしまった。
「さっきのはやばかった。これからは気を付けないと・・・。」と呟いているのは桜花である。
「おかげで、少しのぼせているな・・・。庭園にでも行って涼んで来よう。」
庭園に向かって歩いている。湯でのぼせたせいか、3徹のせいか、それとも風呂場で傭兵の子が帰してくれないから抱いてやったせいか頭がぼーっとする。
もう少しで庭園。その角で何かにぶつかった。
「ゴメン、大丈夫?」と手を差し伸べようとした相手・・・。サリーだった。
ドレス姿のサリーは後ろにコケてしまったせいで、スカートがまくれ・・「白!」。
よく見ると、涙で目を潤ませたサリーが震えながら「見ましたわね・・・。」
「ゴメン!そんなつもりはなかったんだ!」
「私のパンティーを見ましたわね!」もう、泣きそうな顔をしている。
「誰にも見られた事ないのに・・・。どうしてくださるのかしら!」
「本当にゴメン!その代わりに食事を一緒にしよう!それで勘弁してくれ!」
実はオウカが食事をする時に誰が隣に座るかで、嫁の間で結構な問題に発展するのだ。
「そういう事ならよろしくってよ。」
「じゃあ、今から食事にしよう。」慌ててダイニングへと歩いていく。
・・・もしかして、これは「あ~ん」が出来るのでは?と考えてはニヘッっと笑う。
「コック、今日のごはんは何?」
「今日は魚介のパスタでございます。」
オウカの隣にサリーが座っている。他の嫁からは怨嗟の炎が湧き上がる。
サリーはパスタを器用にクルクル。
「オウカ様、はい、あ~ん。」とパスタを巻いたフォークを持って来る。
その光景を見た他の嫁達は更に嫉妬の炎を燃やしている。
「何で、サリーにあ~んをされないといけないのかな?」
「・・・パンティー。」
「わかった、わかったから、誰にも言うな!」とパスタをパクリ!
「どう?美味しい?」と微笑みながら聞いてくるサリーに
「あ、ああ。美味しいよ。」と頭を撫でた。
その瞬間に、他の嫁達の我慢が限界を突破!
「ご主人様、ズルいです!」
「私にも、あ~んさせてください!」
「なんなら、私が口移しで!」
収集がつかない・・・。おかげで、腹いっぱいになった。
「お帰りなさ~い!」と出迎えるのはサリー王女。
「なんで、サリーがここにいるのかな?」
「聞きましたわ!傭兵団が王国のお抱えになったって。だから、王女としては見守る使命がありますの。」
「へぇ~、そんなものかね。」
「ええ、王国の傭兵団は兄上様が、私は私設傭兵団を担当いたしますわ!」
こんなのでも、サリーとは5年の付き合いがある。ヒガシムラヤマ領では、領土の人達に献身的に向き合っているのは知っている。決して悪い子ではないのだ。
「ですので、今日からここに住むことになりましたの。」
「ハァ⁉なんでそうなる!」
「傭兵団は何時、いかなる時も戦士ですわ!私はそれをヒガシムラヤマ領で学びましたの。だから、私もこの場に留まりますの。」
う~ん。言ってることが筋が通ってるような、無茶苦茶なような・・・。
しかし、こんな時になると頑固なんだよなぁ、サリーって。
「わかったよ。でも無理をするんじゃないぞ?いいな。」
「はい!」
自分の意見が通った時に見せる笑顔。やっぱり、まだまだ子供だなぁ。
「オウカ様は、お食事はされましたの?」
「いや、この3日間、ろくな物を食べてないんだよね。」
「それじゃあ、お食事の準備を致しますわ。」
「その前に風呂に入って来る。臭いかもしれないからな。」
「そうですか。ごゆっくり疲れを癒してくださいましな。」
ー***-
誰もいない風呂。昼間から入る風呂。なんて気持ちいいんだろう。
俺は、解放感を味わっていた。
風呂の扉が開く。ん?誰だろう?訓練終わりの傭兵の子かな?もやが掛かっていてよくわかんないや・・・。
「オウカ様、お背中を流しましょうか?」この声は・・・。
「なんで、サリーがここにいるのかな?」
「オウカ様、お疲れでしょう?ですのでお背中を流して私が癒して差し上げようかと。」
「そんな必要はない!自分で洗える!」
「そんなに遠慮なさらずに。」
「いいから、出ていけ!」とっさに湯船から上がってサリーを戻そうとした瞬間に足が滑って・・・。
俺はサリーを押し倒したような状態になっている。この状況を他の嫁に見られるのは非常にマズい!
「ご、ごめん。」気づけばサリーの顔が目の前にある。可愛い顔立ちだな・・・。
いかんいかん、何を考えているんだ俺は。
目を潤ませたサリーは、そっと目を閉じ、唇が半開きになっている。可愛い!いっそこのまま・・・。
心臓の音が大きく聞こえる。俺は自然とサリーの唇に顔を寄せていた。
「キャー!誰もいなぁ~い!貸し切りだわ!」と女性傭兵団員が入って来た。
俺は、慌てて起き上がり湯船に浸かった。
「あれ?ご主人様、いらっしゃってたのですか?」
「ああ、湯気で見えなかったんじゃないか?」
「そうなんですね!お背中、流しましょうか?」
「ああ、頼むよ!」
(サリー、今のうちに風呂から出ろ!)
(え~、よろしいじゃないですか。)
(こんな所を他の嫁に見られたら、俺が殺されるんだよ!)
(解りましたわ・・・。)
ー***-
「あと、もう少しでしたのに・・・。」とサリーはブツブツと呟きながら庭園の廊下を歩いている。
彼女は自分の着てる戦闘服を見て
「もっと、女性らしい姿がいいですわ!急いで着替えなくっちゃ!」と自室に向かう。
「これで、オウカ様の心は私の物ですわ!」と着替えたのは胸がザックリと開いたドレス。
サリーはオウカにプロポーズをされている様子を想像しながら廊下を歩いている。
ドン!何かにぶつかって後ろにコケてしまった。
「さっきのはやばかった。これからは気を付けないと・・・。」と呟いているのは桜花である。
「おかげで、少しのぼせているな・・・。庭園にでも行って涼んで来よう。」
庭園に向かって歩いている。湯でのぼせたせいか、3徹のせいか、それとも風呂場で傭兵の子が帰してくれないから抱いてやったせいか頭がぼーっとする。
もう少しで庭園。その角で何かにぶつかった。
「ゴメン、大丈夫?」と手を差し伸べようとした相手・・・。サリーだった。
ドレス姿のサリーは後ろにコケてしまったせいで、スカートがまくれ・・「白!」。
よく見ると、涙で目を潤ませたサリーが震えながら「見ましたわね・・・。」
「ゴメン!そんなつもりはなかったんだ!」
「私のパンティーを見ましたわね!」もう、泣きそうな顔をしている。
「誰にも見られた事ないのに・・・。どうしてくださるのかしら!」
「本当にゴメン!その代わりに食事を一緒にしよう!それで勘弁してくれ!」
実はオウカが食事をする時に誰が隣に座るかで、嫁の間で結構な問題に発展するのだ。
「そういう事ならよろしくってよ。」
「じゃあ、今から食事にしよう。」慌ててダイニングへと歩いていく。
・・・もしかして、これは「あ~ん」が出来るのでは?と考えてはニヘッっと笑う。
「コック、今日のごはんは何?」
「今日は魚介のパスタでございます。」
オウカの隣にサリーが座っている。他の嫁からは怨嗟の炎が湧き上がる。
サリーはパスタを器用にクルクル。
「オウカ様、はい、あ~ん。」とパスタを巻いたフォークを持って来る。
その光景を見た他の嫁達は更に嫉妬の炎を燃やしている。
「何で、サリーにあ~んをされないといけないのかな?」
「・・・パンティー。」
「わかった、わかったから、誰にも言うな!」とパスタをパクリ!
「どう?美味しい?」と微笑みながら聞いてくるサリーに
「あ、ああ。美味しいよ。」と頭を撫でた。
その瞬間に、他の嫁達の我慢が限界を突破!
「ご主人様、ズルいです!」
「私にも、あ~んさせてください!」
「なんなら、私が口移しで!」
収集がつかない・・・。おかげで、腹いっぱいになった。
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