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サイゲの森編
0046 〜だっちゃ。
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大広間。さすがはドラゴン、スケールが桁違いである。
きっと普段はドラゴンの姿で過ごしていて、俺たちの前だけ人間の姿に変身していたんだろう。
宴は、そんな大広間にて行われる。
出てくる料理・・・想像はしていたけど、肉・肉・肉!色々な種類の肉とメイド風のドラゴンに説明を受けたけど、俺には違いが解らなかった。これでは胸やけしそう・・・。
喜んでいたのは獣人族の皆で、貪りついている。こいつ等は元々は獣だもんね。久々の肉ばかりのメニューは彼らにとっては天国なんだろう。
「お口に合いませんか?」と聞いて来たのは、先ほど手合わせをしたドラゴン、長兄だったっけ?
「いえいえ、どれも美味しいのですが、さすがに肉だけというのはキツイですね。」
「そうおっしゃると思い、こちらにも別の食べ物をご用意致しました!」と案内されるテーブルには、どう見ても日本料理!俺は思わずリリアを呼んで、一緒に食べようと誘った。味は・・・どれも美味い!日本のレストランで食べた味のままだ!
「これは、どれも美味いですね!この料理は伝統料理なのですか?」
「いえいえ、この料理は魔王国の物でございます。」
「魔王国とも交流があるのですか?」
「ええ、我々は魔王国を守るための門番の役目ですから。」
「それにしても門番がドラゴンって、すごいですね!我々の国では、ラスボスですよ。」
「使者様の国にも我々の同族がいるのですか!是非とも会って見たいものですな!」
・・・すみません、アニメやゲームの中での話です。
「楽しまれておられますかな?」と聞いて来たのは族長である。
「ええ、とても美味しいです。おかげで従者も喜んでいます。」
「それは結構!頑張って作らせたかいがありました!」
「いつも、このような食事を?」
「我々の主食は肉です。が、歳をとってくると胃がもたれてくるので、ひと月に一度は、このような料理を頂いております。」
・・・ドラゴンも胃がもたれるんだ。
「それよりもですな、使者殿。」
「友情の証として、我らに名づけをしていただけませんか?」
「おお、それは良いですな!」と長兄も喜ぶ。
「は、はぁ、名づけですか・・・。」
「どうされました?気に触りましたか?」
「いえ、そういう訳じゃないのですが・・・」
俺は、名づけをすると男は従者に、女は嫁になることを話し
「そういうことなんです。サリーナの加護を受けることは出来るのですが・・・。」
「良いのではないでしょうか。」族長の声がする。
「え?」
「元々、ドラゴンと言うのは強い者に服従するのが当たり前なのですよ!その上で女神の加護を受けられるとは!これ以上の喜びはありません!それにエルフ族やラミア族とは兄弟分という事になりますからな!これでサイゲの森は平和になると言う物!良いではないですか!」
「うっ、そうなんですね・・・。それでは、名づけを致します。」
族長にゴラド、長兄にダダンと名づけ、その他はいつも通りの名づけをして貰った。
「あ、あの!」そう言って来るのは、俺を襲った末娘のドラゴンである。
「私は、使者様に直接、名前を賜りたいと存じます。」
「おお、それは良いことじゃ!」と族長改め、ゴラドと長兄のダダンが言う。
「特に直接ねじ伏せられたドラゴンは、その者に忠誠を誓うのがしきたりですからな!」
「あの!俺に名付けられると、俺の嫁になっちゃうんですよ!話、聞いてました?」
「嫁に?良いではないですか!」
「私も使者様のお嫁さんになりたい!」
「あら、いいんじゃな~い。」と言うのは少し酔った玲子である。
玲子はドラゴンに向かって「でも、私が正妻って事は忘れないでね。」
「解りました!奥方様!」
末娘にはラムと名付けた。
「あら?桜花さん、ラムちゃんが好きだったの?」
玲子はラムに向かって「いい?これからは使者様ではなくって、ダーリン。言葉の語尾には、~だっちゃ。って付けて話すのよ。いい?」
「お前、余計な事を言うんじゃねーよ!大体、あのアニメは好きでも嫌いでもねーし!」
「これから、よろしくだっちゃ。ダーリン!」
きっと普段はドラゴンの姿で過ごしていて、俺たちの前だけ人間の姿に変身していたんだろう。
宴は、そんな大広間にて行われる。
出てくる料理・・・想像はしていたけど、肉・肉・肉!色々な種類の肉とメイド風のドラゴンに説明を受けたけど、俺には違いが解らなかった。これでは胸やけしそう・・・。
喜んでいたのは獣人族の皆で、貪りついている。こいつ等は元々は獣だもんね。久々の肉ばかりのメニューは彼らにとっては天国なんだろう。
「お口に合いませんか?」と聞いて来たのは、先ほど手合わせをしたドラゴン、長兄だったっけ?
「いえいえ、どれも美味しいのですが、さすがに肉だけというのはキツイですね。」
「そうおっしゃると思い、こちらにも別の食べ物をご用意致しました!」と案内されるテーブルには、どう見ても日本料理!俺は思わずリリアを呼んで、一緒に食べようと誘った。味は・・・どれも美味い!日本のレストランで食べた味のままだ!
「これは、どれも美味いですね!この料理は伝統料理なのですか?」
「いえいえ、この料理は魔王国の物でございます。」
「魔王国とも交流があるのですか?」
「ええ、我々は魔王国を守るための門番の役目ですから。」
「それにしても門番がドラゴンって、すごいですね!我々の国では、ラスボスですよ。」
「使者様の国にも我々の同族がいるのですか!是非とも会って見たいものですな!」
・・・すみません、アニメやゲームの中での話です。
「楽しまれておられますかな?」と聞いて来たのは族長である。
「ええ、とても美味しいです。おかげで従者も喜んでいます。」
「それは結構!頑張って作らせたかいがありました!」
「いつも、このような食事を?」
「我々の主食は肉です。が、歳をとってくると胃がもたれてくるので、ひと月に一度は、このような料理を頂いております。」
・・・ドラゴンも胃がもたれるんだ。
「それよりもですな、使者殿。」
「友情の証として、我らに名づけをしていただけませんか?」
「おお、それは良いですな!」と長兄も喜ぶ。
「は、はぁ、名づけですか・・・。」
「どうされました?気に触りましたか?」
「いえ、そういう訳じゃないのですが・・・」
俺は、名づけをすると男は従者に、女は嫁になることを話し
「そういうことなんです。サリーナの加護を受けることは出来るのですが・・・。」
「良いのではないでしょうか。」族長の声がする。
「え?」
「元々、ドラゴンと言うのは強い者に服従するのが当たり前なのですよ!その上で女神の加護を受けられるとは!これ以上の喜びはありません!それにエルフ族やラミア族とは兄弟分という事になりますからな!これでサイゲの森は平和になると言う物!良いではないですか!」
「うっ、そうなんですね・・・。それでは、名づけを致します。」
族長にゴラド、長兄にダダンと名づけ、その他はいつも通りの名づけをして貰った。
「あ、あの!」そう言って来るのは、俺を襲った末娘のドラゴンである。
「私は、使者様に直接、名前を賜りたいと存じます。」
「おお、それは良いことじゃ!」と族長改め、ゴラドと長兄のダダンが言う。
「特に直接ねじ伏せられたドラゴンは、その者に忠誠を誓うのがしきたりですからな!」
「あの!俺に名付けられると、俺の嫁になっちゃうんですよ!話、聞いてました?」
「嫁に?良いではないですか!」
「私も使者様のお嫁さんになりたい!」
「あら、いいんじゃな~い。」と言うのは少し酔った玲子である。
玲子はドラゴンに向かって「でも、私が正妻って事は忘れないでね。」
「解りました!奥方様!」
末娘にはラムと名付けた。
「あら?桜花さん、ラムちゃんが好きだったの?」
玲子はラムに向かって「いい?これからは使者様ではなくって、ダーリン。言葉の語尾には、~だっちゃ。って付けて話すのよ。いい?」
「お前、余計な事を言うんじゃねーよ!大体、あのアニメは好きでも嫌いでもねーし!」
「これから、よろしくだっちゃ。ダーリン!」
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