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王都編
0021 玲子の事業プラン
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「さて、どうしましょうか?」玲子がつぶやいている。
玲子は商人ギルドに来ていた。
「ベルさん。相談があるのですけど・・・今、構いませんか?」
「おやおや、玲子夫人様、新しいドレスの仕立てですかな?」
「いえ、実は新しい事業をと考えておりまして。」
「何と?お話を伺いましょう。」
「実は警察を作ろうかと思います。」
「ケイサツ?聞いたことがありませんな?」
「こちらの世界で言う所の傭兵団です。それを私設で作れないかと。」
「しかし、国の警備は国王の下の傭兵団がいますし、それ以外の部分は冒険者がまかなっているはずですが。」
「国の傭兵団があるのは解ってます。ですが、網の目が余りにも荒いんです。私の考える警察は、それこそ裏路地まで目を光らせる、そして弱い者の味方です。」
「それに、冒険者ギルドを抱きかかえようとも考えています。」
「な、なんですと!それでは国に属さない組織ではなくなるではないですか!」
「ですから、私設なんです。要は大きな冒険者ギルドと思って頂ければ。可能かどうか、検討してもらえませんか?」
「わかりました。考えてみます。」
「それと、レストランの開店です。」
「レストラン?これも聞いたことがない名前ですな?」
「ええ、この町、いえこの国の外食産業と言えば市と言う露店のみです。そう言った料理を屋内で椅子に座って食べる所です。」
「そんなところに需要があるとは思えないのですが・・・?」
「例えば、店内が宮廷のようで、給仕が料理を運んでくる・・・料理も今まで食べた事のない美味しい物だったとすればどうでしょうか?」
「それは、少し興味をそそられますね。」
「食事の値段も安価から高価なものまでを揃えて、このお店で食事をするのが目標になれば、庶民の方なら夢を持って働き、大店さんや貴族の方ならステータスになるようなお店ですが、どうでしょう?」
「そちらの方が現実味がありますね。前向きに考えましょう。」
「よろしくお願いします。」
「それにしても、どうされたのですか?お金なら、まだまだあるでしょう?」
「私たちは元々商売人なもので、働かないとつまらないんですよ。」と玲子は笑った。
ー***-
案が出たら、行動よね!レストランから始めましょう。
「桜花さん。」
「玲子、改まってどうした?」
「嫁を増やしてくださいな。」
「は?」
「だから、お嫁さんを増やしてくださいと言ってるの。」
「お前、何考えてるんだ?今の状況でも俺が大変なことは解ってるだろう!」
「言い方が悪かったわね。料理が得意な人を増やして欲しいんです。」
「な、なんで?」
「レストランを作ろうかと思ってるの。」
「なるほど。でもなんで?」
「今でも莫大な資産はあるわ。でも私たちも大所帯になってるでしょ?今のうちに稼いでおきたい訳。」
「なるほど、そういう訳ね。でもさ、」
「でも?」
「これ以上、奥さんが増えたら、俺の体もつかな~。」
「大丈夫よ。あなた勇者なんだから!HPも高いから大丈夫よ!」
「そんなもんかね~」
「じゃあ、今日から探しに言ってね。」
「今日から!嘘だろ!?」
「大まじめです。とりあえず、ジギルを連れて他のスラムに行ってちょうだい。」
・・・これで、飲食の方は何とかなる。後は警備の方ね。国王と冒険者ギルドに行かないと。
玲子は商人ギルドに来ていた。
「ベルさん。相談があるのですけど・・・今、構いませんか?」
「おやおや、玲子夫人様、新しいドレスの仕立てですかな?」
「いえ、実は新しい事業をと考えておりまして。」
「何と?お話を伺いましょう。」
「実は警察を作ろうかと思います。」
「ケイサツ?聞いたことがありませんな?」
「こちらの世界で言う所の傭兵団です。それを私設で作れないかと。」
「しかし、国の警備は国王の下の傭兵団がいますし、それ以外の部分は冒険者がまかなっているはずですが。」
「国の傭兵団があるのは解ってます。ですが、網の目が余りにも荒いんです。私の考える警察は、それこそ裏路地まで目を光らせる、そして弱い者の味方です。」
「それに、冒険者ギルドを抱きかかえようとも考えています。」
「な、なんですと!それでは国に属さない組織ではなくなるではないですか!」
「ですから、私設なんです。要は大きな冒険者ギルドと思って頂ければ。可能かどうか、検討してもらえませんか?」
「わかりました。考えてみます。」
「それと、レストランの開店です。」
「レストラン?これも聞いたことがない名前ですな?」
「ええ、この町、いえこの国の外食産業と言えば市と言う露店のみです。そう言った料理を屋内で椅子に座って食べる所です。」
「そんなところに需要があるとは思えないのですが・・・?」
「例えば、店内が宮廷のようで、給仕が料理を運んでくる・・・料理も今まで食べた事のない美味しい物だったとすればどうでしょうか?」
「それは、少し興味をそそられますね。」
「食事の値段も安価から高価なものまでを揃えて、このお店で食事をするのが目標になれば、庶民の方なら夢を持って働き、大店さんや貴族の方ならステータスになるようなお店ですが、どうでしょう?」
「そちらの方が現実味がありますね。前向きに考えましょう。」
「よろしくお願いします。」
「それにしても、どうされたのですか?お金なら、まだまだあるでしょう?」
「私たちは元々商売人なもので、働かないとつまらないんですよ。」と玲子は笑った。
ー***-
案が出たら、行動よね!レストランから始めましょう。
「桜花さん。」
「玲子、改まってどうした?」
「嫁を増やしてくださいな。」
「は?」
「だから、お嫁さんを増やしてくださいと言ってるの。」
「お前、何考えてるんだ?今の状況でも俺が大変なことは解ってるだろう!」
「言い方が悪かったわね。料理が得意な人を増やして欲しいんです。」
「な、なんで?」
「レストランを作ろうかと思ってるの。」
「なるほど。でもなんで?」
「今でも莫大な資産はあるわ。でも私たちも大所帯になってるでしょ?今のうちに稼いでおきたい訳。」
「なるほど、そういう訳ね。でもさ、」
「でも?」
「これ以上、奥さんが増えたら、俺の体もつかな~。」
「大丈夫よ。あなた勇者なんだから!HPも高いから大丈夫よ!」
「そんなもんかね~」
「じゃあ、今日から探しに言ってね。」
「今日から!嘘だろ!?」
「大まじめです。とりあえず、ジギルを連れて他のスラムに行ってちょうだい。」
・・・これで、飲食の方は何とかなる。後は警備の方ね。国王と冒険者ギルドに行かないと。
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