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2. いなくなった日
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お父様とお母様は、王都にある屋敷で暮らしています。お父様が王宮でお勤めしているからです。お母様はお父様大好きな為、ついて行っているのです。
その為、お姉様がこのアイビス侯爵領地に居なくても、誰も咎める人がいないのです。
仕方がないので執事のカフソンから、お父様に宛てた手紙を送ってもらいました。
けれどお父様は大事にしたくないらしく、『好きにさせておけ』と返事が来ました。一応、消息を掴もうと探してはくれるらしいのですが、どうなるのでしょうか。
ウェイン様へも、怒らせないように上手く対応してくれとも書かれていました。ウェイン様は、お優しいので恫喝したりしてはきませんでしたが、いつ怒り出すかカフソンと共にヒヤヒヤしております。だって、交流を深める為に月に一度のお茶会を予定しているのにそれに毎度留守だなんて…。
お手紙もウェイン様から届いているようですの。
きっとラブレターでしょう。けれど、これはさすがに中身を見て代わりに返事を書くにはいかないから、お姉様の部屋に溜まっていく一方よ。
いつ居なくなったのでしたかしら。
卒業式の日は夜に、お父様もお母様もこの領地のお屋敷に帰っていらして皆で晩餐したから覚えているわ。
「カーラ、卒業おめでとう。どうだ?結婚したい相手はおるか?」
お父様がお姉様に聞いていたのよね。
「お父様、ありがとうございます。いいえ、まだ決めかねているところですわ。」
「でしたら、あの話進めてもいいんじゃないかしら?あなた。」
「そうだな。カーラ。スタンフォード侯爵の子息のウェインと、婚約するか。」
「え!?ええと…まだ早いかと…。」
「何を言っておる。学院に入学する時に伝えておったろ。卒業の時にお互い相手が居なければ婚約者とすると。女子は卒業と同時に結婚する子もおるだろう。なにも早くはないぞ。そうだな…一年、婚約期間を設けるか?それで交流していって、一年後に結婚すればよいだろう?同じ学院だったし、交流もしなくてもいいか?」
「え!?………分かりました!ではそのように!!」
………そうでしたわ!その後お姉様は一言も話さずに食事を終えられて、部屋に籠もったのでした。
そして次の日、お母様とお父様は王都へ向かうといって日の出前に起きて行ってしまわれましたわね。私は、起きてお見送りをしましたがお姉様は起きてきませんでした。
卒業式で疲れたのだろうと誰もが思っておりました。それがいけなかったのですよね。
昼ご飯になっても起きて来ないのでさすがに侍女が部屋に入ると、もぬけの殻で、お姉様の姿はなかったのでしたわ。
その為、お姉様がこのアイビス侯爵領地に居なくても、誰も咎める人がいないのです。
仕方がないので執事のカフソンから、お父様に宛てた手紙を送ってもらいました。
けれどお父様は大事にしたくないらしく、『好きにさせておけ』と返事が来ました。一応、消息を掴もうと探してはくれるらしいのですが、どうなるのでしょうか。
ウェイン様へも、怒らせないように上手く対応してくれとも書かれていました。ウェイン様は、お優しいので恫喝したりしてはきませんでしたが、いつ怒り出すかカフソンと共にヒヤヒヤしております。だって、交流を深める為に月に一度のお茶会を予定しているのにそれに毎度留守だなんて…。
お手紙もウェイン様から届いているようですの。
きっとラブレターでしょう。けれど、これはさすがに中身を見て代わりに返事を書くにはいかないから、お姉様の部屋に溜まっていく一方よ。
いつ居なくなったのでしたかしら。
卒業式の日は夜に、お父様もお母様もこの領地のお屋敷に帰っていらして皆で晩餐したから覚えているわ。
「カーラ、卒業おめでとう。どうだ?結婚したい相手はおるか?」
お父様がお姉様に聞いていたのよね。
「お父様、ありがとうございます。いいえ、まだ決めかねているところですわ。」
「でしたら、あの話進めてもいいんじゃないかしら?あなた。」
「そうだな。カーラ。スタンフォード侯爵の子息のウェインと、婚約するか。」
「え!?ええと…まだ早いかと…。」
「何を言っておる。学院に入学する時に伝えておったろ。卒業の時にお互い相手が居なければ婚約者とすると。女子は卒業と同時に結婚する子もおるだろう。なにも早くはないぞ。そうだな…一年、婚約期間を設けるか?それで交流していって、一年後に結婚すればよいだろう?同じ学院だったし、交流もしなくてもいいか?」
「え!?………分かりました!ではそのように!!」
………そうでしたわ!その後お姉様は一言も話さずに食事を終えられて、部屋に籠もったのでした。
そして次の日、お母様とお父様は王都へ向かうといって日の出前に起きて行ってしまわれましたわね。私は、起きてお見送りをしましたがお姉様は起きてきませんでした。
卒業式で疲れたのだろうと誰もが思っておりました。それがいけなかったのですよね。
昼ご飯になっても起きて来ないのでさすがに侍女が部屋に入ると、もぬけの殻で、お姉様の姿はなかったのでしたわ。
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