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出会い
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今日は、畑の野菜を見に行こうかと子ども達と話していた。
すると、外が賑やかな事に気がついた。
「どうしたのかしら?」
私は、慌てて外へ行こうと、子ども達に畑で作業をお願いした。
すると14歳のメルサも私の後についてきた。メルサも私と同じ、女手が足りなくて独り立ちせずに残った側だ。
見に行くと、私より少し上の年齢と思われる若い男性が2人立っていた。
身長が高い、金髪でとても顔立ちが整った、立ち姿がきれいな人達だ。
服は、二人共に私服で動きやすい長いズボンと、半袖のシャツを着ていた。
「どちら様ですか?」
と私は声を掛けた。
「すみません、シスターいますか?」
そのうちの金髪で赤い瞳の人が、一歩前へ出て聞いてきた。
うーん、誰?って聞いたのにな…。
「シスターは今忙しいです。私が要件を聞きましょう。」
今は朝ご飯を食べ終わって片付けが終わった頃。
もう少ししたら人が教会に来る時間となる。その前までにシスターは教会の掃除をしているだろう。
「うーん、本当は、シスターに聞きたかったんだけどね。良い人材があるかどうか。少し前に、連絡をもらっていたんだ。」
同じ人が頭を掻きつつ、また言った。
良い人材って事は、子ども達の就職先の人だろうか。そういう事ならお通ししないと!
「はい、13歳になる子や、14歳もいます。もっと小さい子もいます。皆とっても良い子達ですよ!では、お通ししますので、こちらに来て下さい。」
そう言って、面談室に通す。着いてきていたメルサに、シスターを呼んで来て貰うのと、代わりにシスターがしている仕事をしてもらうのをお願いする。
私は、紅茶を用意して面談室に入るとちょうどシスターと話をしている所だった。
「その年代の男の子は3人います。外で見てみますか?」
「はい。シスター、じゃあよろしく。」
「ああ。お願いしようか。あ、飲み物を用意してくれたし、飲んでからお願いしよう。」
あら、紅茶が無駄になるかと思ったけれど、良かったわ。
先ほど話していた赤い瞳の人とは別の、青い瞳の人が飲んでから、と言ってくれた。
優しいわ。顔もカッコいいし…。体躯はがっしりとしているのに、カップを持つ所作は優雅だわ。
じーっと見過ぎていたのだろう。不意に目が合った。
紅茶を飲んだカップを置いて、
「ん?」
と言われた。
私は、慌てて目をそらして、
「い、いえ。」
と言った。
なんだか居心地が悪くて部屋から下がろうとしたら、
「フィリア。あなたこちらのお二人を、子ども達の所へ連れて行ってくれない?こちらは騎士団の見習いを探しておられるのよ。あの子達は13歳だし。もし、良さそうだとなったら後日また来てもらうようになってるから。」
とシスターに言われた。
なるほど。それだったら、私でいいか。
「分かりました。」
そうだったんだ…騎士団の人達。だからこんなに身体ががっしりされているのね。
あら?でも昨年までは30代位の人が来てなかったかしら?担当が変わったのね。
飲み終わったティーセットを素早くお盆に乗せ、厨房に持って行きつつ案内する。
「すみません、人がいないもので。」
「いえ。こちらこそ急に来てしまってすみません。」
赤い瞳の人が答えてくれる。
青い瞳の人も、お辞儀をしてくれた。
畑に行くと、子ども達がいた。草抜きをしてる子、水を撒いている子、野菜を見て育った物をもぎ取っている子、様々。…遊んでいる子も。
「ベス、クルト、モルク、来て!」
と私が13歳になる男の子を呼んだ。
「なんだよ~フィリア姉。」
「今ちょうど良いところなんだよ-!」
「もうちょっと待てよー。」
と、枝で戦いごっこをしているからか聞いてくれない。もう、生意気なんだから!
「だめよ!お客様よ!」
と私が叫ぶと、
「ああ、いいよ。そのまま終わるまでやってからこっちに来てね。」
と、赤い瞳の人が言った。
少しして、終わったのか私達の方に来た。
「おう、お待たせ。」
「待たせました。」
「何ですか?」
と、3人が言った。
すると、
「よし、じゃあまず自己紹介だね。」
とまた赤い瞳の人が言った。
すると、外が賑やかな事に気がついた。
「どうしたのかしら?」
私は、慌てて外へ行こうと、子ども達に畑で作業をお願いした。
すると14歳のメルサも私の後についてきた。メルサも私と同じ、女手が足りなくて独り立ちせずに残った側だ。
見に行くと、私より少し上の年齢と思われる若い男性が2人立っていた。
身長が高い、金髪でとても顔立ちが整った、立ち姿がきれいな人達だ。
服は、二人共に私服で動きやすい長いズボンと、半袖のシャツを着ていた。
「どちら様ですか?」
と私は声を掛けた。
「すみません、シスターいますか?」
そのうちの金髪で赤い瞳の人が、一歩前へ出て聞いてきた。
うーん、誰?って聞いたのにな…。
「シスターは今忙しいです。私が要件を聞きましょう。」
今は朝ご飯を食べ終わって片付けが終わった頃。
もう少ししたら人が教会に来る時間となる。その前までにシスターは教会の掃除をしているだろう。
「うーん、本当は、シスターに聞きたかったんだけどね。良い人材があるかどうか。少し前に、連絡をもらっていたんだ。」
同じ人が頭を掻きつつ、また言った。
良い人材って事は、子ども達の就職先の人だろうか。そういう事ならお通ししないと!
「はい、13歳になる子や、14歳もいます。もっと小さい子もいます。皆とっても良い子達ですよ!では、お通ししますので、こちらに来て下さい。」
そう言って、面談室に通す。着いてきていたメルサに、シスターを呼んで来て貰うのと、代わりにシスターがしている仕事をしてもらうのをお願いする。
私は、紅茶を用意して面談室に入るとちょうどシスターと話をしている所だった。
「その年代の男の子は3人います。外で見てみますか?」
「はい。シスター、じゃあよろしく。」
「ああ。お願いしようか。あ、飲み物を用意してくれたし、飲んでからお願いしよう。」
あら、紅茶が無駄になるかと思ったけれど、良かったわ。
先ほど話していた赤い瞳の人とは別の、青い瞳の人が飲んでから、と言ってくれた。
優しいわ。顔もカッコいいし…。体躯はがっしりとしているのに、カップを持つ所作は優雅だわ。
じーっと見過ぎていたのだろう。不意に目が合った。
紅茶を飲んだカップを置いて、
「ん?」
と言われた。
私は、慌てて目をそらして、
「い、いえ。」
と言った。
なんだか居心地が悪くて部屋から下がろうとしたら、
「フィリア。あなたこちらのお二人を、子ども達の所へ連れて行ってくれない?こちらは騎士団の見習いを探しておられるのよ。あの子達は13歳だし。もし、良さそうだとなったら後日また来てもらうようになってるから。」
とシスターに言われた。
なるほど。それだったら、私でいいか。
「分かりました。」
そうだったんだ…騎士団の人達。だからこんなに身体ががっしりされているのね。
あら?でも昨年までは30代位の人が来てなかったかしら?担当が変わったのね。
飲み終わったティーセットを素早くお盆に乗せ、厨房に持って行きつつ案内する。
「すみません、人がいないもので。」
「いえ。こちらこそ急に来てしまってすみません。」
赤い瞳の人が答えてくれる。
青い瞳の人も、お辞儀をしてくれた。
畑に行くと、子ども達がいた。草抜きをしてる子、水を撒いている子、野菜を見て育った物をもぎ取っている子、様々。…遊んでいる子も。
「ベス、クルト、モルク、来て!」
と私が13歳になる男の子を呼んだ。
「なんだよ~フィリア姉。」
「今ちょうど良いところなんだよ-!」
「もうちょっと待てよー。」
と、枝で戦いごっこをしているからか聞いてくれない。もう、生意気なんだから!
「だめよ!お客様よ!」
と私が叫ぶと、
「ああ、いいよ。そのまま終わるまでやってからこっちに来てね。」
と、赤い瞳の人が言った。
少しして、終わったのか私達の方に来た。
「おう、お待たせ。」
「待たせました。」
「何ですか?」
と、3人が言った。
すると、
「よし、じゃあまず自己紹介だね。」
とまた赤い瞳の人が言った。
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