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「ははは。キャロル嬢。あなたはどうかな?その年齢で、伴侶とか言われても良く分からないだろう?だけど、この国では生まれた時から婚約者がいる者もいるね。親同士が勝手に決めたとかでね。ライルの事は、どう思っているかな。正直に言ってくれ。」
と、私に視線を向けて、ライル様によく似た優しい微笑みを浮かべながら言ってくれた。

だから、恐れ多いと思っていたけれど、正直に話せる気がした。
「はい、正直に申しますと、良く分かりません。だって、まだ会って3回目ですもの。でも、もう少し話したいなとか、また会いたいなとかは思います。それから、ライル様と話していると温かい気持ちになります。」
と伝えた。

「良かったわね。少なくとも嫌われてはいないようね。フフフ。」
と王妃様はライル様を見て笑って言った。

「ああ!今はそれでもいい!だからお願いします!!」

「ライル。まだキャロル嬢は9歳であろう。この年でお妃候補としても、彼女はまだ若い。気が変わる事もある。もう少し待とうではないか。」
「だって!留学から帰ってきたら重役の奴ら、僕に婚約者をそろそろって言ってくるじゃないか。キャロル以外考えられないよ。」
「だが、無理矢理お妃にしても、気持ちが無かったらどうする?」

「あら。私を強引に結婚してと迫ってきたのはどなた?無理矢理お妃にしたのはどなた??こんなにキャロルちゃん可愛いのですもの。他の男に取られちゃったら嫌よねー?」

「う…うむむ。と、とにかく!キャロル嬢の決意が固まったらとしようじゃないか!ライル、早く射止めてしまえば何の問題もないわ!!」
「もー!拗ねないで、あなたったらー。あ、キャロルちゃん今日はゆっくりしていってちょうだい。というか、しばらく泊まっていきなさいな。私がいろいろと教えて差し上げるわ。ライル、庭園でも案内してきたら?確かにデートを重ねてからでも、遅くはないわ。」
そう、王妃様は言って、国王陛下を引っ張って部屋を出て行った。


「…済まない。僕は先走ったのだろうか?母上が言ったからと言うのも何だが…庭園に行ってみる?奥に、バラや垣根で作られた迷路もあるんだ。」
「まぁ!精霊達も、庭園は素晴らしいって教えてくれたの。ぜひ、ご案内下さいませ。」
迷路もあるんだ!楽しみね!!
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