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私の幼い頃
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私は、生まれた時、光に包まれて出てきたらしいですわ。
産声を上げている間、光に包まれていたそうです。
その後も、キラキラと私の周りが輝いている時が多々あったそうですわ。
私が喋れるようになると、よく独り言を話していたそうですの。その時も、キラキラと周りが輝いていたそうですわ。
私が物心ついた頃、3歳位だったかしら。私は、自分が見えているモノが全て、他の人も見えるわけではないという事に気付きましたの。
私の周りにはいつも、小鳥位の大きさの、三角の帽子を被った小さな人がフワフワと浮いていたのです。
そして、私の周りでいつも話し掛けてくれたり、その小さな人同士で話しているのを見ていました。
けれど、それを他の人は見えていないみたいだったのです。
だから、私だけが見えるみたいなので、他の人がいる時ではその小さな人達と話すのを止めました。
だって、気が触れたと思われるのは嫌でしたから。
頭の中で話すようにしましたわ。
その小さな人達は、精霊と言うのだそうです。
精霊達から話を聞くに、5歳になると精霊に選んでもらうのだとか。
今日も、精霊達と外の庭に居た時にその話になりました。
ーーーー
『キャロルは、もう少しで5歳よね。でも、誰が選ぶのかしら。だって、取り合いになるわよね。』
『そうよね。私もキャロルと一緒にいたいわ。』
『あら、私だってキャロルと一緒にいたいわ!だって、キャロルの傍にいると爽やかな気持ちになるのだもの。』
『そうよね。』
『そうよね。』
『キャロルに選んでもらいましょう?』
『ええー!ずるいわ!』
『そうよ、ずるいわ!』
精霊達はみんな、いつもそう話しているの。だから、聞いてみたわ。
「みんなと一緒にはいられないの?」
『一つの精霊が選ぶのは、一人なのよ。』
『そうね、みんなでキャロルと一緒にいられればいいのにね。』
『でもそうしたら、精霊の森に精霊がいなくなっちゃうわ。』
『別にそれでもいいんだけど。』
『そうよね。私達には関係ないものね。』
『でもそうすると、大精霊様に怒られちゃうかも。』
『そうだわ。きっと怒られちゃう。』
『怒られて消されちゃったら嫌だわ。キャロルと話せなくなっちゃう。』
「大精霊様は怖いの?」
『それはもう!』
『とっても怖いわ!』
『だから、ダメよね。精霊と人間のルール破ったら。』
「選ばれるとどうなるの?」
『人間の世界で、将来有望らいしわ。』
『そうね、王宮で勤める事が出来るらしいわ。』
『誇らしい、みたいよね。でも、王宮からは出られないみたいよ。監獄みたいね。』
「え?そうなの?」
『でも、仕事辞める時は王宮から出られるっていうわ。』
『そうね。でも王宮内で起こった事は内緒らしいわよ。』
『だから、誓約書書かされるみたいよ。』
『破ったら罰を受けるのよね。』
『そうよね。』
『そうよね。』
「そうなんだ…。監獄、嫌だな。」
『じゃあ、選ばれなければいいのよ!』
『そうよ。そうすれば、みんなでキャロルと一緒にいれるわ!』
『誰か一つの精霊が選ばなくても、私達がいつもキャロルに力を貸すわ!』
『いいわね!』
『みんなが手助けするから、他の人より強力よね!』
『そうよね!素敵ね!』
「みんなが助けてくれるの?」
『ええ!』
『当たり前よ!』
『だってキャロルが好きだもの!』
産声を上げている間、光に包まれていたそうです。
その後も、キラキラと私の周りが輝いている時が多々あったそうですわ。
私が喋れるようになると、よく独り言を話していたそうですの。その時も、キラキラと周りが輝いていたそうですわ。
私が物心ついた頃、3歳位だったかしら。私は、自分が見えているモノが全て、他の人も見えるわけではないという事に気付きましたの。
私の周りにはいつも、小鳥位の大きさの、三角の帽子を被った小さな人がフワフワと浮いていたのです。
そして、私の周りでいつも話し掛けてくれたり、その小さな人同士で話しているのを見ていました。
けれど、それを他の人は見えていないみたいだったのです。
だから、私だけが見えるみたいなので、他の人がいる時ではその小さな人達と話すのを止めました。
だって、気が触れたと思われるのは嫌でしたから。
頭の中で話すようにしましたわ。
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今日も、精霊達と外の庭に居た時にその話になりました。
ーーーー
『キャロルは、もう少しで5歳よね。でも、誰が選ぶのかしら。だって、取り合いになるわよね。』
『そうよね。私もキャロルと一緒にいたいわ。』
『あら、私だってキャロルと一緒にいたいわ!だって、キャロルの傍にいると爽やかな気持ちになるのだもの。』
『そうよね。』
『そうよね。』
『キャロルに選んでもらいましょう?』
『ええー!ずるいわ!』
『そうよ、ずるいわ!』
精霊達はみんな、いつもそう話しているの。だから、聞いてみたわ。
「みんなと一緒にはいられないの?」
『一つの精霊が選ぶのは、一人なのよ。』
『そうね、みんなでキャロルと一緒にいられればいいのにね。』
『でもそうしたら、精霊の森に精霊がいなくなっちゃうわ。』
『別にそれでもいいんだけど。』
『そうよね。私達には関係ないものね。』
『でもそうすると、大精霊様に怒られちゃうかも。』
『そうだわ。きっと怒られちゃう。』
『怒られて消されちゃったら嫌だわ。キャロルと話せなくなっちゃう。』
「大精霊様は怖いの?」
『それはもう!』
『とっても怖いわ!』
『だから、ダメよね。精霊と人間のルール破ったら。』
「選ばれるとどうなるの?」
『人間の世界で、将来有望らいしわ。』
『そうね、王宮で勤める事が出来るらしいわ。』
『誇らしい、みたいよね。でも、王宮からは出られないみたいよ。監獄みたいね。』
「え?そうなの?」
『でも、仕事辞める時は王宮から出られるっていうわ。』
『そうね。でも王宮内で起こった事は内緒らしいわよ。』
『だから、誓約書書かされるみたいよ。』
『破ったら罰を受けるのよね。』
『そうよね。』
『そうよね。』
「そうなんだ…。監獄、嫌だな。」
『じゃあ、選ばれなければいいのよ!』
『そうよ。そうすれば、みんなでキャロルと一緒にいれるわ!』
『誰か一つの精霊が選ばなくても、私達がいつもキャロルに力を貸すわ!』
『いいわね!』
『みんなが手助けするから、他の人より強力よね!』
『そうよね!素敵ね!』
「みんなが助けてくれるの?」
『ええ!』
『当たり前よ!』
『だってキャロルが好きだもの!』
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