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16. 十年後
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私がバウツェン国へ来て三年目に、一人目の子供を授かったの。
名前はエヴァ。
波立つ銀色の髪の女の子。とても活発で、誰に似たのかしらと思う位。でも、下の子の面倒もみてくれるのよ。
一年下の、エステルもエヴァにくっついて遊んでいるからか、活発になってしまったわ。でも、少しエヴァよりも慎重な性格ね。髪ももちろん銀色よ。
エステルより更に三歳下の、リボルという男の子。まだまだ小さいからか、やれる事は少ないのだけれど上二人の姉妹が遊んでいる所にくっついてついて行こうとするから将来は活発かもしれないわ。
三人共とても仲が良いの。大きくなっても、共に助けあえれる関係になればいいわね。
「やぁ、エミー。ここにいたのかい?」
「あらルド、お疲れ様。ふふ。また側近からうまく逃げ出して来たの?」
私は、子供達が外で遊ぶと言ったので、王族専用の庭園が見えるテラスに座っていた。子供達は、私の目の前の芝生で走り回っていた。
「その言い方は止めてくれよ、家族の時間も必要だからね。」
「では側近の方にそうおっしゃればよろしいのに。いつも探しに来られるではありませんか。」
「手厳しいなぁ、エミーに会いたくて来たのに。」
「あら、私もルドに会いたくないとは言っておりませんわ。」
そう言って、いつも公務の合間に会いに来てくれる、今では愛称で呼び合う仲になったルドに隣のイスを促した。
「子供達は相変わらず元気だね。」
「ええ、本当に。…ねぇルド、ありがとう。私をあの家から抜け出させてくれて。」
「嬉しい言葉をくれるんだね。そんな事言うなら、エミーこそ僕の元へと嫁いで来てくれてありがとう。これからも一緒にいよう。」
「そうね、ルド。愛しているわ。」
「僕の方が、エミーより愛しているさ。さぁ僕に、残りの仕事も頑張るパワーを補充させてくれ。」
私は、幼い頃はお母様が亡くなってからはなんて詰まらない生活なんだろうと思っていたけれど、今は家族が増えてとても幸せです!
☆★☆★☆★
これで終わりです。
最後まで読んで下さいましてありがとうございます。
お気に入り登録してくれた方、しおりを挟んでくれた方、感想をくれた方本当にありがとうございました。
また次回の作品や、過去の作品も読んでいただけると嬉しいです。
名前はエヴァ。
波立つ銀色の髪の女の子。とても活発で、誰に似たのかしらと思う位。でも、下の子の面倒もみてくれるのよ。
一年下の、エステルもエヴァにくっついて遊んでいるからか、活発になってしまったわ。でも、少しエヴァよりも慎重な性格ね。髪ももちろん銀色よ。
エステルより更に三歳下の、リボルという男の子。まだまだ小さいからか、やれる事は少ないのだけれど上二人の姉妹が遊んでいる所にくっついてついて行こうとするから将来は活発かもしれないわ。
三人共とても仲が良いの。大きくなっても、共に助けあえれる関係になればいいわね。
「やぁ、エミー。ここにいたのかい?」
「あらルド、お疲れ様。ふふ。また側近からうまく逃げ出して来たの?」
私は、子供達が外で遊ぶと言ったので、王族専用の庭園が見えるテラスに座っていた。子供達は、私の目の前の芝生で走り回っていた。
「その言い方は止めてくれよ、家族の時間も必要だからね。」
「では側近の方にそうおっしゃればよろしいのに。いつも探しに来られるではありませんか。」
「手厳しいなぁ、エミーに会いたくて来たのに。」
「あら、私もルドに会いたくないとは言っておりませんわ。」
そう言って、いつも公務の合間に会いに来てくれる、今では愛称で呼び合う仲になったルドに隣のイスを促した。
「子供達は相変わらず元気だね。」
「ええ、本当に。…ねぇルド、ありがとう。私をあの家から抜け出させてくれて。」
「嬉しい言葉をくれるんだね。そんな事言うなら、エミーこそ僕の元へと嫁いで来てくれてありがとう。これからも一緒にいよう。」
「そうね、ルド。愛しているわ。」
「僕の方が、エミーより愛しているさ。さぁ僕に、残りの仕事も頑張るパワーを補充させてくれ。」
私は、幼い頃はお母様が亡くなってからはなんて詰まらない生活なんだろうと思っていたけれど、今は家族が増えてとても幸せです!
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これで終わりです。
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Herbager様、ありがとうございます。
なるほど〜、そうなのですね、勉強になります(^-^)
読んで下さいましてありがとうございます(o^^o)
義妹とか義理の弟とありますが。
義母の連れ子ならあってますが、父親が同じなら
異母妹と異母弟だと思います。
結花様、ご指摘ありがとうございます。
そうなのですね、正式にはそうなのでしょうか?私は、無知ですみません…。
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そして、義母妹と調べても出てきませんでした…。もっと詳しいので調べると出てくるのでしょうが私の辞書は語句が少ないのかもしれません…。
教えて下さいましてありがとうございます。
読んで下さいまして、ありがとうございます(#^.^#)
黒にゃんこ様、感想ありがとうございます。
これはまた手厳しい…(^_^;
でも、そうですね。口では娘の為と言いながら、自分の寂しさを埋める為…と暗に表現しています。表現しきれなかったかもですが(>_<)
結局はみな、自分がかわいいのですよね。ですから、義弟が気にしていたとしても全力では…(´д`)
でも、そんな貴重な意見、ありがとうございます😊
読んで下さいまして、ありがとうございました🎶