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理由
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「ケイフィス、ここは良くない。隣の部屋へ行こう。」
と、マース嬢と呼ばれていた人が言った。…でも、この人は女性の姿をしていた男性なのよねきっと。誰なのかしら?
隣の部屋へ入るとすぐに、兄様もサーリン姉様と一緒に入って来た。
「もう!何なのです!?いきなり私の元へ来たと思ったら、ついてきてと言って!し、しかもき、休憩室なんて…!」
と、顔が赤くなりながら言っている。手を引っ張られているから恥ずかしいのかもしれないわね。
けれど、私達がいると知ってものすごく驚いているわ。
「え!?どういう事?」
「済まないね。その疑問を晴らそうと思ったのだが。いいか?」
と、マース嬢なる人が言った。
「私は、マーフィスだ。こんな格好をしているのは趣味ではないぞ。私は留学していた為顔ははっきり知られていないだろうが念のため女性になったまで。それで、ブルフェスにはかなり前から協力してもらっていた。」
そう言うと、一呼吸置いた。
多分、私達が今言われた事を理解する為に少し時間をくれたのかもしれない。
だって、マーフィスって、第二王子と同じ名前ですわ!
それに、留学うんぬん言っていたから間違いないわよね!
そして、何といってもオーラ!なんか視線が鋭い為そう感じるのかもしれないけれど、圧がすごいのよね…これはもう、もしかしなくても王族ですわよね!!
でも、兄様に協力してもらっていたってどういう事かしら!?
「ブルフェスは、とてもいい仕事をしてくれたよ。ちょっと、し過ぎたみたいで泣いている女性も増えてしまったみたいだけどね。」
「そうだよ-。なぜかサーリンが怒っちゃったから焦っちゃったよ。まぁ、サーリンは怒っても可愛いから見ていたいと思ってしまうんだけどね。」
「ま…!ど…!んもう!」
あらぁ、サーリン姉様、両手で顔を隠して首を左右に振っているわ。大丈夫かしら?可愛い仕草ですけれど。
でも、なんとなくだけど、ああゆう仕草をするサーリン姉様はいつも恥ずかしい時だから今もそうだと思いますわ。
「ははは。サーリン嬢も泣かされる口かい?ブルフェスには、悪い奴から誘われるようなアホになれと言ったんだけどね、こうなっちゃってね。でもま、結果的に良かったよ。」
悪い奴から誘われるアホになれ!?どういう事??
「マーフィス、止めてくれよー。サーリンは僕の未来の花嫁なんだからあまりいじめないでよね。学院に通う年齢って悪い遊びをする奴が増える時期だからね。だから、そういう事をしそうな奴に近づいたり、一緒に遊んでやったりしたまでさ。まぁ、女性でも道を踏み外す人はいるからね。優しくしていたら自ら自爆していく人とかいて驚いたけどね。学院を辞めてもらうのには、公爵令息であるケイフィスに手伝ってもらったりね。」
そう兄様は話してくれた。
「ブルフェスがフラフラとしているように見せてくれるから、ホイホイとついてくる輩がたくさんいて面白いように釣れたよね。まぁ、ブルフェスはそれが地なのかもしれないけれど。あ、学院を去った者がいるって聞いた事ある?あれはほとんど、悪さをしてばれて、修道院に行く事になったり、国有地に強制労働させられに行った者達だよ。親の目が届かない学院内なら少しくらい羽目を外したくなるのは分からないでもないけれどね。」
ケイフィス様も続いて話してくれる。すごい話を事も無げに話して下さるけれど、驚くのだけれど…。
「羽目を外すってお前、あれはやり過ぎだっただろ。学院で国が禁止していたものを販売していた奴とか、わざとそういう薬を元気が出る薬とか偽って飲ませ、依存させて金を巻き上げようとする奴とかよ。学院内だからバレないだろっていう考えが甘い!そんな奴は、将来の国を背負って立つ兄上の手足となれる訳がないわ!!」
マーフィス様は吐き出すように叫んだ。
そ、そうだったの!?確かに、いつの間にか学院を辞めた人がいたけれど、悪い事をしたから辞めたとは知らなかったわ…。
学院は、国の管轄だから公爵家であるケイフィス様が尽力したのかしら。マーフィス様は通われていらっしゃらなかったものね。
「あ、そうそうそれから…」
と、マース嬢と呼ばれていた人が言った。…でも、この人は女性の姿をしていた男性なのよねきっと。誰なのかしら?
隣の部屋へ入るとすぐに、兄様もサーリン姉様と一緒に入って来た。
「もう!何なのです!?いきなり私の元へ来たと思ったら、ついてきてと言って!し、しかもき、休憩室なんて…!」
と、顔が赤くなりながら言っている。手を引っ張られているから恥ずかしいのかもしれないわね。
けれど、私達がいると知ってものすごく驚いているわ。
「え!?どういう事?」
「済まないね。その疑問を晴らそうと思ったのだが。いいか?」
と、マース嬢なる人が言った。
「私は、マーフィスだ。こんな格好をしているのは趣味ではないぞ。私は留学していた為顔ははっきり知られていないだろうが念のため女性になったまで。それで、ブルフェスにはかなり前から協力してもらっていた。」
そう言うと、一呼吸置いた。
多分、私達が今言われた事を理解する為に少し時間をくれたのかもしれない。
だって、マーフィスって、第二王子と同じ名前ですわ!
それに、留学うんぬん言っていたから間違いないわよね!
そして、何といってもオーラ!なんか視線が鋭い為そう感じるのかもしれないけれど、圧がすごいのよね…これはもう、もしかしなくても王族ですわよね!!
でも、兄様に協力してもらっていたってどういう事かしら!?
「ブルフェスは、とてもいい仕事をしてくれたよ。ちょっと、し過ぎたみたいで泣いている女性も増えてしまったみたいだけどね。」
「そうだよ-。なぜかサーリンが怒っちゃったから焦っちゃったよ。まぁ、サーリンは怒っても可愛いから見ていたいと思ってしまうんだけどね。」
「ま…!ど…!んもう!」
あらぁ、サーリン姉様、両手で顔を隠して首を左右に振っているわ。大丈夫かしら?可愛い仕草ですけれど。
でも、なんとなくだけど、ああゆう仕草をするサーリン姉様はいつも恥ずかしい時だから今もそうだと思いますわ。
「ははは。サーリン嬢も泣かされる口かい?ブルフェスには、悪い奴から誘われるようなアホになれと言ったんだけどね、こうなっちゃってね。でもま、結果的に良かったよ。」
悪い奴から誘われるアホになれ!?どういう事??
「マーフィス、止めてくれよー。サーリンは僕の未来の花嫁なんだからあまりいじめないでよね。学院に通う年齢って悪い遊びをする奴が増える時期だからね。だから、そういう事をしそうな奴に近づいたり、一緒に遊んでやったりしたまでさ。まぁ、女性でも道を踏み外す人はいるからね。優しくしていたら自ら自爆していく人とかいて驚いたけどね。学院を辞めてもらうのには、公爵令息であるケイフィスに手伝ってもらったりね。」
そう兄様は話してくれた。
「ブルフェスがフラフラとしているように見せてくれるから、ホイホイとついてくる輩がたくさんいて面白いように釣れたよね。まぁ、ブルフェスはそれが地なのかもしれないけれど。あ、学院を去った者がいるって聞いた事ある?あれはほとんど、悪さをしてばれて、修道院に行く事になったり、国有地に強制労働させられに行った者達だよ。親の目が届かない学院内なら少しくらい羽目を外したくなるのは分からないでもないけれどね。」
ケイフィス様も続いて話してくれる。すごい話を事も無げに話して下さるけれど、驚くのだけれど…。
「羽目を外すってお前、あれはやり過ぎだっただろ。学院で国が禁止していたものを販売していた奴とか、わざとそういう薬を元気が出る薬とか偽って飲ませ、依存させて金を巻き上げようとする奴とかよ。学院内だからバレないだろっていう考えが甘い!そんな奴は、将来の国を背負って立つ兄上の手足となれる訳がないわ!!」
マーフィス様は吐き出すように叫んだ。
そ、そうだったの!?確かに、いつの間にか学院を辞めた人がいたけれど、悪い事をしたから辞めたとは知らなかったわ…。
学院は、国の管轄だから公爵家であるケイフィス様が尽力したのかしら。マーフィス様は通われていらっしゃらなかったものね。
「あ、そうそうそれから…」
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