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「196話」
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アマツの頬に足形がついたのを確認したクロは、再びちゅーるの方へと向かう。
どうやらアマツを蹴る為だけにわざわざ来たらしい……。
「やはりここは素材……いや、だがボード」
「さっきのアマツさんの話し方だと、土蜘蛛ほどでは無いのですよね……個人的にはこの弓も気になります。あとボードも」
地面に横たわるアマツをスルーし、景品一覧をみる隊員さんたちと俺。あと中村。
やっぱみんなボードが気になるか、そうだよね欲しいよねあれ。
なんかの牙や弓もそりゃ気になるけどー……弓?弓なんてあったっけ。
そう思い一覧を下に見ていくと……あった。
天鹿児弓とか、なんか凄い名前ついてんなこれ……SSRだこれぇ。
「弓……これ、矢は自分で用意するのかな?それともー……自動生成される?」
「正解!!」
うるせえ。
ずっと寝てればいいのに……あ、いつの間にか再び戻ってきたクロが頭踏みつけた。よかったね、アマツ。
んで、弓の話に戻そうか。
弓だけで矢がないなーって思ったんだけど、これ自動生成されるんだね。
弾が無限ってのは素晴らしいね。
まあ何かしら消費して生成するんだと思うから、正確には無限じゃないんだろうけど……いいなこれ。
欲しいぞ。
でも弓なんて使ったことないしなー……授業でアーチェリーがあったぐらいか?こんないかにも和弓なのは触ったことすらない。
仮に貰ったとしても無用の長物になるな。
よし、やめようやめよう。別のにすんべ。
今のところは牙とボードだけど、ほかに何があるのかな。
とりあえずざーっとリストを眺めていたのだけど……不意に北上さんが、びくっと身をすくませた。
なんぞなんぞ。
「え、ちょ……なんで下着あるのかなあ」
え、まじで!?
何考えてんのさアマツ……。
まじかよと思いながら探してみるが……ない、ないぞ。
捜し方が悪かったのだろうか?
あ、ちなみに検索は自分のDパッドでやっております。
ない人はそこらに置いてあるばかでっかいので出来る様になってるけど、自前のがあるのならそっちでやったほうが良いからね。
「え……ない、けど。どこにありました?」
「ほら、これ」
見つからなかったので北上さんに尋ねると、ほいっと画面を見せてくれる……確かにそこには女性用の下着画像があった。
「ほんとだ……てかこれもアマツのプリント付いてるし」
なんでアマツの顔をプリントしたんだ……見た目はスポーツブラ?とかあんな感じで、色も悪くないし良い品かなーって思うんだけど、台無しだよ。
せめて小さなワンポイントとかならまだしも、かなり自己主張のでかい大きさとなってしまっている。
さすがにこれを選ぶ奴はおらんだろ。
しかしこれ女性限定なのかね?なら男性限定のがあっても良さそうだけど……と思い、自分のDパッドでよく探してみるとそれは確かにあった。
「ああ、男女で違うのね。男は代わりにこのタンクトップがあるっぽい」
アマツシャツのあたりに紛れてて良く見てなかったようだ。
これも漏れなく自己主張の強いアマツの顔がプリントされていて……仮に室内限定だとしても着るのは遠慮したい物となっている。
てか種類多いなこれ。
アマツシャツといい、このプリントに向けるアマツの情熱は一体どこからくるのだろうか?そんな事を考えながらDパッドを眺めていたのだけど、都丸さんがとんでもない事に気付いてしまう。
「……これ、SSRだぞ」
そんなばかな。
「え……まじだっ!?」
いくらなんでもこのくっそダサタンクトップや下着がSSRなんてことは無いだろう。あってたまるかとDパッドを見るが……確かにそこにはSSRの記載があった。
……まさか、まさかと思いたいが、これってもしかして飛んでもなく高性能な装備なのか?
だとしたらアマツってばどんだけこのプリントした装備を身につけさせたいのさ……やべえ、やべえよ。
俺ってアマツはちょっとばかし煩いだけで、割とまともな奴かと思っていたけど、とんだ性癖もっていやがりましたよ。
さすがさっきの奴の同僚なだけはある。
「実はね!その装備は……なんとカードスロット付きなんだよ!しかもね!!鎧とかのスロットが全部埋まっていたとしても、別枠として使えちゃんだ!!!つまり!!胴体部分の防具に限り、スロットの数が倍になるってことだよ!!!」
うるせえっ。
周りに響いて迷惑になるでしょ!……って思ったけど、周りの一般客はこっち見てないな。
何か認識阻害するようなものでも展開しているのだろうか。
ああ、でも。
「ふぎゅう!」
頭の上にいるクロは相当煩かったようだ。
結構いい音させて踏みつけたうえで、ざっざっざっと砂かけてる。
よくやった!
「しかし性能を聞いてしまうと欲しくなるな。ダサいが」
「欲しいですね。致命的にダサイですけど」
「うーん」
今はまだそこまでカードの枚数無いからあれだけど、これがもっと手持ちのカードが増えてきたら、スロットが足りずにセット出来なくなるカードも出てくるだろう……そうなるとスロットの数が倍になるこの下着類はSSRに相応しいぶっ壊れ装備ってことになる。ダサいけど。
「となると三択かー…牙かボードか下着……いだっ!?」
どれにするかと悩んでいたら、急にお尻に痛みが走る。
何事かと振り返ればそこにはクロの姿が……えっと、なんでボードが含まれているんだって?
そりゃ、やっぱ……乗ってみたいじゃない?
「……じゃあ、牙か下着の二択で」
クロが床でバリバリと爪とぎ始めたので……俺はボードを諦めることにした。
やっぱダンジョン攻略を考えるとこのどちらかしかないだろう。ぐすん。
まあ、まだイベント期間あるし、ガチャで手に入る可能性だってあるからね!
「どっちがいいかなー」
いや、悩むねほんと。
ああ、そうそう。
タンクトップだけどね、探してみたらちゃんと小さい刺繍が入っただけの奴もあったんで、見た目のダサさはある程度解消されてる。
北上さんもそれなりに可愛い下着を見つけたらしく、結構真剣に選んでるっぽい。
んで、悩んでいる原因なんだけど、牙で強化して使えるようになるスキルが何なのか分からないってとこがネックなんだよね。
ちょっとお試しで使わせてくれたりすると助かるんだけどなー?
どうやらアマツを蹴る為だけにわざわざ来たらしい……。
「やはりここは素材……いや、だがボード」
「さっきのアマツさんの話し方だと、土蜘蛛ほどでは無いのですよね……個人的にはこの弓も気になります。あとボードも」
地面に横たわるアマツをスルーし、景品一覧をみる隊員さんたちと俺。あと中村。
やっぱみんなボードが気になるか、そうだよね欲しいよねあれ。
なんかの牙や弓もそりゃ気になるけどー……弓?弓なんてあったっけ。
そう思い一覧を下に見ていくと……あった。
天鹿児弓とか、なんか凄い名前ついてんなこれ……SSRだこれぇ。
「弓……これ、矢は自分で用意するのかな?それともー……自動生成される?」
「正解!!」
うるせえ。
ずっと寝てればいいのに……あ、いつの間にか再び戻ってきたクロが頭踏みつけた。よかったね、アマツ。
んで、弓の話に戻そうか。
弓だけで矢がないなーって思ったんだけど、これ自動生成されるんだね。
弾が無限ってのは素晴らしいね。
まあ何かしら消費して生成するんだと思うから、正確には無限じゃないんだろうけど……いいなこれ。
欲しいぞ。
でも弓なんて使ったことないしなー……授業でアーチェリーがあったぐらいか?こんないかにも和弓なのは触ったことすらない。
仮に貰ったとしても無用の長物になるな。
よし、やめようやめよう。別のにすんべ。
今のところは牙とボードだけど、ほかに何があるのかな。
とりあえずざーっとリストを眺めていたのだけど……不意に北上さんが、びくっと身をすくませた。
なんぞなんぞ。
「え、ちょ……なんで下着あるのかなあ」
え、まじで!?
何考えてんのさアマツ……。
まじかよと思いながら探してみるが……ない、ないぞ。
捜し方が悪かったのだろうか?
あ、ちなみに検索は自分のDパッドでやっております。
ない人はそこらに置いてあるばかでっかいので出来る様になってるけど、自前のがあるのならそっちでやったほうが良いからね。
「え……ない、けど。どこにありました?」
「ほら、これ」
見つからなかったので北上さんに尋ねると、ほいっと画面を見せてくれる……確かにそこには女性用の下着画像があった。
「ほんとだ……てかこれもアマツのプリント付いてるし」
なんでアマツの顔をプリントしたんだ……見た目はスポーツブラ?とかあんな感じで、色も悪くないし良い品かなーって思うんだけど、台無しだよ。
せめて小さなワンポイントとかならまだしも、かなり自己主張のでかい大きさとなってしまっている。
さすがにこれを選ぶ奴はおらんだろ。
しかしこれ女性限定なのかね?なら男性限定のがあっても良さそうだけど……と思い、自分のDパッドでよく探してみるとそれは確かにあった。
「ああ、男女で違うのね。男は代わりにこのタンクトップがあるっぽい」
アマツシャツのあたりに紛れてて良く見てなかったようだ。
これも漏れなく自己主張の強いアマツの顔がプリントされていて……仮に室内限定だとしても着るのは遠慮したい物となっている。
てか種類多いなこれ。
アマツシャツといい、このプリントに向けるアマツの情熱は一体どこからくるのだろうか?そんな事を考えながらDパッドを眺めていたのだけど、都丸さんがとんでもない事に気付いてしまう。
「……これ、SSRだぞ」
そんなばかな。
「え……まじだっ!?」
いくらなんでもこのくっそダサタンクトップや下着がSSRなんてことは無いだろう。あってたまるかとDパッドを見るが……確かにそこにはSSRの記載があった。
……まさか、まさかと思いたいが、これってもしかして飛んでもなく高性能な装備なのか?
だとしたらアマツってばどんだけこのプリントした装備を身につけさせたいのさ……やべえ、やべえよ。
俺ってアマツはちょっとばかし煩いだけで、割とまともな奴かと思っていたけど、とんだ性癖もっていやがりましたよ。
さすがさっきの奴の同僚なだけはある。
「実はね!その装備は……なんとカードスロット付きなんだよ!しかもね!!鎧とかのスロットが全部埋まっていたとしても、別枠として使えちゃんだ!!!つまり!!胴体部分の防具に限り、スロットの数が倍になるってことだよ!!!」
うるせえっ。
周りに響いて迷惑になるでしょ!……って思ったけど、周りの一般客はこっち見てないな。
何か認識阻害するようなものでも展開しているのだろうか。
ああ、でも。
「ふぎゅう!」
頭の上にいるクロは相当煩かったようだ。
結構いい音させて踏みつけたうえで、ざっざっざっと砂かけてる。
よくやった!
「しかし性能を聞いてしまうと欲しくなるな。ダサいが」
「欲しいですね。致命的にダサイですけど」
「うーん」
今はまだそこまでカードの枚数無いからあれだけど、これがもっと手持ちのカードが増えてきたら、スロットが足りずにセット出来なくなるカードも出てくるだろう……そうなるとスロットの数が倍になるこの下着類はSSRに相応しいぶっ壊れ装備ってことになる。ダサいけど。
「となると三択かー…牙かボードか下着……いだっ!?」
どれにするかと悩んでいたら、急にお尻に痛みが走る。
何事かと振り返ればそこにはクロの姿が……えっと、なんでボードが含まれているんだって?
そりゃ、やっぱ……乗ってみたいじゃない?
「……じゃあ、牙か下着の二択で」
クロが床でバリバリと爪とぎ始めたので……俺はボードを諦めることにした。
やっぱダンジョン攻略を考えるとこのどちらかしかないだろう。ぐすん。
まあ、まだイベント期間あるし、ガチャで手に入る可能性だってあるからね!
「どっちがいいかなー」
いや、悩むねほんと。
ああ、そうそう。
タンクトップだけどね、探してみたらちゃんと小さい刺繍が入っただけの奴もあったんで、見た目のダサさはある程度解消されてる。
北上さんもそれなりに可愛い下着を見つけたらしく、結構真剣に選んでるっぽい。
んで、悩んでいる原因なんだけど、牙で強化して使えるようになるスキルが何なのか分からないってとこがネックなんだよね。
ちょっとお試しで使わせてくれたりすると助かるんだけどなー?
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