175 / 304
「175話」
しおりを挟む
目をぱちぱちさせ、もぐもぐと口に含んだものを飲み下す北上さん。
「……やっほー、島津君」
「あ、どもっす」
手を振り挨拶する北上さんに、こちらもつられて頭を下げる。
すんごい気まずかった俺と違って、普通そうである。
てかなんだって一人でこんな……迷彩服のままだし、ダンジョン潜ってそのままとか?
他の隊員さんは帰ったんだろう。
まさかの北上さんもシングルベルだったとは。
「良かったら一緒に食べるー?マーシーが作ったのじゃないけど」
「頂きますっ」
やったぜ、シングルベル回避だ!
孤独のクリスマスともおさらばよー!
やっぱ人と一緒に食べるご飯はおいしいね。
ついつい食べ過ぎて、結局マーシーに追加でいくつか作ってもらっちゃった。
「はい、コーヒー」
「ありがとうございます」
北上さんにお礼を言ってコーヒーを受け取り、一口。
外で飲むと余計に美味しく感じるね。正確には外じゃないんだろうけど。
「こっちこそありがとねー。ケーキこんなに貰っちゃって」
「いえいえ……冷静に考えるとこの量一人で食うもんじゃないっすよね」
「1ホールはさすがに多いかなーと思う」
クリスマスってことでケーキも買ったんだよね。
近所で美味しいことで有名なお店のやつ。
カフェルームで買っても良かったんだけど、せっかくだからそっちを選んだのだ。
……皆で切って分けて食べるんですー的な雰囲気を出そうと、1ホール買ったのはちょっと失敗だったかなーとは思った。でもこうして実際に分けて食べる事になったんだし、結果オーライだ。
クロのはさすがに扱っていなかったから、カフェルームのやつだけどね。
クロ的にはどこで買ったのでも問題ないらしく、今もすごい勢いでケーキを食べている。
顔が半分ケーキに埋まってるけど、大丈夫かいな。
さて、ケーキも食い終わったし……頃合いかな。
まずは……いや、同時に行くか。
「北上さん、クロ……クロ、ちょっと顔拭こうか」
その前にクロの顔がクリームで酷いことになってるのをどうにかせんと……そんなケーキ美味しかったのかな。
「ええと……では改めて。北上さん、クロ……実はクリスマスって事でプレゼント用意してあるんです。受け取って貰えませんか?」
「えっ、うそっ良いの??」
「はい……女性に渡すプレゼントとしてはどうかと思いますが……」
実はね、買ったのはクロの分だけでは無かったのだ。
北上さんに声を掛ける勇気はなかったが……万が一、万が一の可能性もあるとプレゼントだけは用意したのだ。
ただ女性へのプレゼントなんて何が良いのかさっぱりだったので、北上さんの好きな物を選んでおいた……たぶん気に入ってはくれると思いたい。
一度物置代わりの個室に戻り、北上さんとクロのプレゼントを手に広場へと戻る。
クロのプレゼントは猫用の櫛とかなので割と小さめの箱だ。
でも北上さんのは……めちゃくちゃでかい。
「でっか……開けてみても?」
「どうぞどうぞ……クロ、その箱はさすがに小さすぎない?」
どうぞどうぞと言うと、ごそごそと箱を開ける北上さん……とクロ。
てかクロ、いくら箱が好きだからってそれに入るのは無理だと思うんだ。
櫛がつぶ、れる……。
「薪ストーブ!……これっ、秋に新発売したやつ!やった、嬉しいー」
クロを箱から出して、櫛を回収している間に北上さんは箱を開け終えていた。
中身は最近発売されたばかりの薪ストーブである。
もちろん外で使う様ね。
最近は装備を十分に調えて楽しむ人も増えていますよと、店員さんにお勧めされたので即決で買ってしまった。
鴨にされたかなーと思わなくもないが……北上さん、かなり喜んでいるのでまったく問題は無い。
「えへへ……ありがとねっ」
……用意しておいて良かった!
あの時の俺を褒めてやりたいぐらいだ。
その後、せっかくだから使ってみても良い?ということで薪ストーブの試運転をする事になった。
ストーブに上には薬缶がおかれ、このまま薪が燃え尽きるまではお茶を飲みながらのお喋りタイムとなる。
まじで過去の俺グッジョブ過ぎる。
「クリスマスが終わったらすぐお正月だねえ」
北上さんの言葉に相槌を打つ俺。
実際クリスマスから正月までってすぐだよね、すぐ。
あと数日したら、じいちゃんばあちゃんの家に行って餅つきするし。
「そうっすねえ。北上さん正月はどうするんです?」
「んー?……一応年越しは実家でって考えているけど、長居はしないかなー……親戚増えてそうだしー」
「ははは……」
乾いた笑いしかでねえ。
実家帰ったら、あら〇〇ちゃん久しぶりねー、覚えてる?あなたがこんな小さい頃にうんたらかんたら……とか起きるんだろうな。
こわっ。
……まて。ちょっと待って。
俺、北上さんの下の名前知らない。
まじか、そういえば教えてもらってないぞ……てか、隊員さんみんな苗字しか知らないでやんの。
どうにかして聞いておかないと……知り合って結構経つのに、名前把握してないとかあかん。
なんて俺が内心焦っている間にも北上さんの話は続く。
「ただでさえ親戚がさ「いつ結婚するんだー?」とか「彼氏できたの?」とかうるさいし、そこにさらに増えでもしたら……まあ、そんな感じだよー」
親戚が集まったら集まったで大変なんだなあ。
「島津君はどうするの?」
「正月は祖父母宅で過ごしますよ。親戚も離れた所に住んでるんで冬は集まらないし、気楽なもんす」
俺は……まあ、去年と大体同じかな。
じいちゃんばあちゃんの家にいって、年明けまで過ごすのだ。
道内に親戚はいるけど、距離があるからね。
冬道を長距離運転するのはきついから、冬は集まらないのである。
「いいなー」
「年明け前に餅つきして、年明けは近所の神社で餅まきするんで神社にいって……餅ばっか食って過ごす予感がします」
餅つきも餅まきも楽しいよね。
この年になって餅まき……とは思わない、だって毎年大人もまざって取り合いになっていたし。
結構大量にまくんだけど、小さい頃は数個とるので精一杯だった。
「……いいなー。お餅いいなー」
「実家では餅つきしないんです?」
「しないよー。切り餅買ってそれで終わりだもん」
おや。
……そういや餅つきやる家庭のほうが珍しいんだっけか?
うちは毎年やってた記憶しかないけどなー。
……ふむ。
「ありゃ……つきたての餅美味いんすけどねー。……やるの28日なんで北上さんもきます?」
さりげなーく、さりげなく。
さりげなく誘うのだ島津康平。
「いくっ!……いいの?」
「大丈夫っすよ。近所の人も参加しますしー」
「それじゃお願いしちゃおっかなー」
おおっし!
よくやった、俺。
その流れで初もうでなんかも……いや、実家に帰るのなら無理か?
実家の場所によっては行けるかもだけど……餅つきの時にでも聞いてみよう。そうしよう。
やったね、年末の楽しみが増えたゾ。
「……やっほー、島津君」
「あ、どもっす」
手を振り挨拶する北上さんに、こちらもつられて頭を下げる。
すんごい気まずかった俺と違って、普通そうである。
てかなんだって一人でこんな……迷彩服のままだし、ダンジョン潜ってそのままとか?
他の隊員さんは帰ったんだろう。
まさかの北上さんもシングルベルだったとは。
「良かったら一緒に食べるー?マーシーが作ったのじゃないけど」
「頂きますっ」
やったぜ、シングルベル回避だ!
孤独のクリスマスともおさらばよー!
やっぱ人と一緒に食べるご飯はおいしいね。
ついつい食べ過ぎて、結局マーシーに追加でいくつか作ってもらっちゃった。
「はい、コーヒー」
「ありがとうございます」
北上さんにお礼を言ってコーヒーを受け取り、一口。
外で飲むと余計に美味しく感じるね。正確には外じゃないんだろうけど。
「こっちこそありがとねー。ケーキこんなに貰っちゃって」
「いえいえ……冷静に考えるとこの量一人で食うもんじゃないっすよね」
「1ホールはさすがに多いかなーと思う」
クリスマスってことでケーキも買ったんだよね。
近所で美味しいことで有名なお店のやつ。
カフェルームで買っても良かったんだけど、せっかくだからそっちを選んだのだ。
……皆で切って分けて食べるんですー的な雰囲気を出そうと、1ホール買ったのはちょっと失敗だったかなーとは思った。でもこうして実際に分けて食べる事になったんだし、結果オーライだ。
クロのはさすがに扱っていなかったから、カフェルームのやつだけどね。
クロ的にはどこで買ったのでも問題ないらしく、今もすごい勢いでケーキを食べている。
顔が半分ケーキに埋まってるけど、大丈夫かいな。
さて、ケーキも食い終わったし……頃合いかな。
まずは……いや、同時に行くか。
「北上さん、クロ……クロ、ちょっと顔拭こうか」
その前にクロの顔がクリームで酷いことになってるのをどうにかせんと……そんなケーキ美味しかったのかな。
「ええと……では改めて。北上さん、クロ……実はクリスマスって事でプレゼント用意してあるんです。受け取って貰えませんか?」
「えっ、うそっ良いの??」
「はい……女性に渡すプレゼントとしてはどうかと思いますが……」
実はね、買ったのはクロの分だけでは無かったのだ。
北上さんに声を掛ける勇気はなかったが……万が一、万が一の可能性もあるとプレゼントだけは用意したのだ。
ただ女性へのプレゼントなんて何が良いのかさっぱりだったので、北上さんの好きな物を選んでおいた……たぶん気に入ってはくれると思いたい。
一度物置代わりの個室に戻り、北上さんとクロのプレゼントを手に広場へと戻る。
クロのプレゼントは猫用の櫛とかなので割と小さめの箱だ。
でも北上さんのは……めちゃくちゃでかい。
「でっか……開けてみても?」
「どうぞどうぞ……クロ、その箱はさすがに小さすぎない?」
どうぞどうぞと言うと、ごそごそと箱を開ける北上さん……とクロ。
てかクロ、いくら箱が好きだからってそれに入るのは無理だと思うんだ。
櫛がつぶ、れる……。
「薪ストーブ!……これっ、秋に新発売したやつ!やった、嬉しいー」
クロを箱から出して、櫛を回収している間に北上さんは箱を開け終えていた。
中身は最近発売されたばかりの薪ストーブである。
もちろん外で使う様ね。
最近は装備を十分に調えて楽しむ人も増えていますよと、店員さんにお勧めされたので即決で買ってしまった。
鴨にされたかなーと思わなくもないが……北上さん、かなり喜んでいるのでまったく問題は無い。
「えへへ……ありがとねっ」
……用意しておいて良かった!
あの時の俺を褒めてやりたいぐらいだ。
その後、せっかくだから使ってみても良い?ということで薪ストーブの試運転をする事になった。
ストーブに上には薬缶がおかれ、このまま薪が燃え尽きるまではお茶を飲みながらのお喋りタイムとなる。
まじで過去の俺グッジョブ過ぎる。
「クリスマスが終わったらすぐお正月だねえ」
北上さんの言葉に相槌を打つ俺。
実際クリスマスから正月までってすぐだよね、すぐ。
あと数日したら、じいちゃんばあちゃんの家に行って餅つきするし。
「そうっすねえ。北上さん正月はどうするんです?」
「んー?……一応年越しは実家でって考えているけど、長居はしないかなー……親戚増えてそうだしー」
「ははは……」
乾いた笑いしかでねえ。
実家帰ったら、あら〇〇ちゃん久しぶりねー、覚えてる?あなたがこんな小さい頃にうんたらかんたら……とか起きるんだろうな。
こわっ。
……まて。ちょっと待って。
俺、北上さんの下の名前知らない。
まじか、そういえば教えてもらってないぞ……てか、隊員さんみんな苗字しか知らないでやんの。
どうにかして聞いておかないと……知り合って結構経つのに、名前把握してないとかあかん。
なんて俺が内心焦っている間にも北上さんの話は続く。
「ただでさえ親戚がさ「いつ結婚するんだー?」とか「彼氏できたの?」とかうるさいし、そこにさらに増えでもしたら……まあ、そんな感じだよー」
親戚が集まったら集まったで大変なんだなあ。
「島津君はどうするの?」
「正月は祖父母宅で過ごしますよ。親戚も離れた所に住んでるんで冬は集まらないし、気楽なもんす」
俺は……まあ、去年と大体同じかな。
じいちゃんばあちゃんの家にいって、年明けまで過ごすのだ。
道内に親戚はいるけど、距離があるからね。
冬道を長距離運転するのはきついから、冬は集まらないのである。
「いいなー」
「年明け前に餅つきして、年明けは近所の神社で餅まきするんで神社にいって……餅ばっか食って過ごす予感がします」
餅つきも餅まきも楽しいよね。
この年になって餅まき……とは思わない、だって毎年大人もまざって取り合いになっていたし。
結構大量にまくんだけど、小さい頃は数個とるので精一杯だった。
「……いいなー。お餅いいなー」
「実家では餅つきしないんです?」
「しないよー。切り餅買ってそれで終わりだもん」
おや。
……そういや餅つきやる家庭のほうが珍しいんだっけか?
うちは毎年やってた記憶しかないけどなー。
……ふむ。
「ありゃ……つきたての餅美味いんすけどねー。……やるの28日なんで北上さんもきます?」
さりげなーく、さりげなく。
さりげなく誘うのだ島津康平。
「いくっ!……いいの?」
「大丈夫っすよ。近所の人も参加しますしー」
「それじゃお願いしちゃおっかなー」
おおっし!
よくやった、俺。
その流れで初もうでなんかも……いや、実家に帰るのなら無理か?
実家の場所によっては行けるかもだけど……餅つきの時にでも聞いてみよう。そうしよう。
やったね、年末の楽しみが増えたゾ。
0
お気に入りに追加
929
あなたにおすすめの小説
Another World〜自衛隊 まだ見ぬ世界へ〜
華厳 秋
ファンタジー
───2025年1月1日
この日、日本国は大きな歴史の転換点を迎えた。
札幌、渋谷、博多の3箇所に突如として『異界への門』──アナザーゲート──が出現した。
渋谷に現れた『門』から、異界の軍勢が押し寄せ、無抵抗の民間人を虐殺。緊急出動した自衛隊が到着した頃には、敵軍の姿はもうなく、スクランブル交差点は無惨に殺された民間人の亡骸と血で赤く染まっていた。
この緊急事態に、日本政府は『門』内部を調査するべく自衛隊を『異界』──アナザーワールド──へと派遣する事となった。
一方地球では、日本の急激な軍備拡大や『異界』内部の資源を巡って、極東での緊張感は日に日に増して行く。
そして、自衛隊は国や国民の安全のため『門』内外問わず奮闘するのであった。
この作品は、小説家になろう様カクヨム様にも投稿しています。
この作品はフィクションです。
実在する国、団体、人物とは関係ありません。ご注意ください。
アレク・プランタン
かえるまる
ファンタジー
長く辛い闘病が終わった
と‥‥転生となった
剣と魔法が織りなす世界へ
チートも特典も何もないまま
ただ前世の記憶だけを頼りに
俺は精一杯やってみる
毎日更新中!
S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
ファンタジー
主人公ライルはブリケード王国の第一王子である。
しかし、ある日――
「ライル。お前を我がブリケード王家から追放する!」
父であるバリオス・ブリケード国王から、そう宣言されてしまう。
「お、俺のスキルが真の力を発揮すれば、きっとこの国の役に立てます」
ライルは必死にそうすがりつく。
「はっ! ライルが本当に授かったスキルは、【トカゲ化】か何かだろ? いくら隠したいからって、【竜化】だなんて嘘をつくなんてよ」
弟である第二王子のガルドから、そう突き放されてしまう。
失意のまま辺境に逃げたライルは、かつて親しくしていた少女ルーシーに匿われる。
「苦労したんだな。とりあえずは、この村でゆっくりしてくれよ」
ライルの辺境での慎ましくも幸せな生活が始まる。
だが、それを脅かす者たちが近づきつつあった……。
2回目チート人生、まじですか
ゆめ
ファンタジー
☆☆☆☆☆
ある普通の田舎に住んでいる一之瀬 蒼涼はある日異世界に勇者として召喚された!!!しかもクラスで!
わっは!!!テンプレ!!!!
じゃない!!!!なんで〝また!?〟
実は蒼涼は前世にも1回勇者として全く同じ世界へと召喚されていたのだ。
その時はしっかり魔王退治?
しましたよ!!
でもね
辛かった!!チートあったけどいろんな意味で辛かった!大変だったんだぞ!!
ということで2回目のチート人生。
勇者じゃなく自由に生きます?
自衛官、異世界に墜落する
フレカレディカ
ファンタジー
ある日、航空自衛隊特殊任務部隊所属の元陸上自衛隊特殊作戦部隊所属の『暁神楽(あかつきかぐら)』が、乗っていた輸送機にどこからか飛んできたミサイルが当たり墜落してしまった。だが、墜落した先は異世界だった!暁はそこから新しくできた仲間と共に生活していくこととなった・・・
現代軍隊×異世界ファンタジー!!!
※この作品は、長年デスクワークの私が現役の頃の記憶をひねり、思い出して趣味で制作しております。至らない点などがございましたら、教えて頂ければ嬉しいです。
ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!
桜井正宗
ファンタジー
辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。
そんな努力もついに報われる日が。
ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。
日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。
仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。
※HOTランキング1位ありがとうございます!
※ファンタジー7位ありがとうございます!
SSS級宮廷錬金術師のダンジョン配信スローライフ
桜井正宗
ファンタジー
帝国領の田舎に住む辺境伯令嬢アザレア・グラジオラスは、父親の紹介で知らない田舎貴族と婚約させられそうになった。けれど、アザレアは宮廷錬金術師に憧れていた。
こっそりと家出をしたアザレアは、右も左も分からないままポインセチア帝国を目指す。
SSS級宮廷錬金術師になるべく、他の錬金術師とは違う独自のポーションを開発していく。
やがて帝国から目をつけられたアザレアは、念願が叶う!?
人生逆転して、のんびりスローライフ!
孤児院で育った俺、ある日目覚めたスキル、万物を見通す目と共に最強へと成りあがる
シア07
ファンタジー
主人公、ファクトは親の顔も知らない孤児だった。
そんな彼は孤児院で育って10年が経った頃、突如として能力が目覚める。
なんでも見通せるという万物を見通す目だった。
目で見れば材料や相手の能力がわかるというものだった。
これは、この――能力は一体……なんなんだぁぁぁぁぁぁぁ!?
その能力に振り回されながらも孤児院が魔獣の到来によってなくなり、同じ孤児院育ちで幼馴染であるミクと共に旅に出ることにした。
魔法、スキルなんでもあるこの世界で今、孤児院で育った彼が個性豊かな仲間と共に最強へと成りあがる物語が今、幕を開ける。
※他サイトでも連載しています。
大体21:30分ごろに更新してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる