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「50話」
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15階層を目指してダンジョンの攻略を進めること早3週間。
3週間もあれば次の階層に行っていてもおかしくは無いのだが、俺とクロは未だに13階にて鹿狩りを続けていた。
鹿の頭を盾でぶん殴り、または蹴りで顎をかち上げ、無数の屍を築いては首を刈っていく。
もはやルーチンと化したその行為。
行っている俺の目は死んだ魚の様である。
「鹿肉飽きたでーす」
3週間鹿肉続いてるんですぅ。
マーシーの用意するお肉は美味しいけれど、さすがに飽きる。
「鹿も飽きたでーす……」
と言うか鹿自体に飽きてきている。
毎日毎日鹿の姿ばかり見ていればそりゃ飽きるってもんですよ。
こいつらの行動パターンも大体一緒だし……とりあえず角突き出して突進してくるから、殴るか蹴れば終わると言うね。
んで、なんでそんなになってまで鹿を狩ってるんだって話なんだけど。
「あと1枚が出ないんだよー」
カードが出ないんです。
あと1枚あれば良いんだけどね……とりあえず5枚までは手に入れたんだけど、あと1枚がどうしても出ないのだ。
「これが物欲センサーって奴か……」
まじで物欲センサー過ぎる。
だってさ、カード狙っている間に改造用の宝石1個出たからね? とりあえず必要になった時のためにってことで保管してあるけど……本命はカードなんだよね。
「カードの効果的にきっちり揃えたいんだよなあ……」
なんでそこまでカードを狙っているかと言うと、カードの効果がかなり良いのだ。
鹿のカードは防具にセットする奴で効果は「斬撃に対する耐性を上昇(10%)」そしてカードレベルは2だ。
最初はこれ10枚セットしたら刃物が一切通らなくなるんじゃ!? ってか、強すぎだろう……って思ったんだけどね、よくよく見たら同時に3枚までしか効果を発揮しないと書いてあった。
そりゃそーですよねー。
まあ、それでもかなり強いカードだと思う。
防具は良い感じにスロット空いてるし、とりあえず俺とクロの分で6枚確保しようって話になるのも当然だよね?
でもね、カードって滅茶苦茶ドロップ率渋いんですよ。
「あー……だめだ! クロ、少し休憩しよう。 何日か攻略お休みっ」
今日だけで一体どれだけの鹿を狩った事だろう。
だがカードは出ない。
ついに集中力の切れた俺はクロに対して休憩を提案する。
クロは背負い袋に収まりながらうにゃーと返す。
その顔はとても眠そうだ。
何かもう流れ作業と化した狩りに飽きているのがありありと見て取れる。
もう寝落ち寸前って感じだ。
「お外で体動かしたぁい」
太陽の下で動きたい。
クロも賛同するように、にゃー!と鳴くが……これはお昼寝したいという気持ちの方がでかそうだ。
猫だものね。
と言うわけで、俺とクロは少しの間だけど休暇を取ることにしたのだ。
「電話、電話っと」
そして休暇を取ると決めたその夕方。
俺はさっそく祖父母宅に電話を掛けていた。
休暇じゃ無いのかって? 言ったじゃない、お外で体動かしたぁいって。
どうせ動かすならお手伝いした方が良いでしょ。
ポーションあるから肉体的な疲労は無いし、外で体動かせば精神的な疲れは癒やされるし。
まったく問題なしなのだ。
「あ、じいちゃん。おひさし」
「おう、康平か。 どうしたあ?」
出たのじいちゃんだった。
「いや、また何か手伝えることないかなって」
今時期なら何かしらあると思うんだけどなー。
「ふむ……実はアスパラの収穫時期でな」
「お、本当? 手伝い行くよー」
アスパラガス食べたい!
おっと、つい欲望がダダ漏れに……しょうが無いよね、アスパラ美味しいもん。
「ただなあ、アスパラは機械で一気に収穫するんじゃなくて、規定の長さになったのを1本ずつ収穫するんだわ」
あ、そうなんだ?
てっきり機械で一気に回収するのかと思ったら違うのか。
そういやアスパラを収穫するところ見たこと無いなー。どんなんだろうねえ。
まあ、別にそれでも問題ない。
数日は休むつもりだかんね。
「1日じゃ終わらないのかな? ある程度長くても平気だよー」
「おう、そうか? なら手伝って貰えると助かるなあ。 ああ、別にずっとじゃなくても良いでな? 用事があれば途中で抜けても構わんから」
「分かった。 何時からかな?明日からでも大丈夫だけど」
「おお、そりゃ助かるわ」
もう収穫作業始まってるんだね。
やるなら誘ってくれても良いのにー。
まあいいや。
明日はアスパラの収穫のお手伝いだ。
そろそろ湿布切らしてるかもだから追加で持っていくかな。
あとは牛さんセットと、鹿肉も良さそうなところだけ持っていこうかな。
「うっし。 クロ、明日からしばらく畑の手伝い行ってくるね。 夕方には戻ると思うから、お腹空いたらご飯食べて……チュ〇ルは1日1本までね?」
クロはお留守番だ。
猫部屋もあるし、しばらくはお互いのんびり過ごそうと思う。
ご飯もたっぷり用意して……念の為チュ〇ルは1日1本までって言ったら、クロってば目を逸らしましたよ??
まあ、総合栄養食タイプだし、食べても良いんだけどね……ほかのご飯も買ってあるからバランス良く食べて欲しいなーなんて思うのですよ。
まあ食べ過ぎたら、すぐ無くなっちゃうだけなんだけどなっ。
「ちょっと長めの休憩になるかもだけど、ずっと毎日の様に狩りしてたし、丁度良かったかなー」
よく考えるとダンジョンに潜り始めてからずっと狩っていたし、そろそろ休憩入れても良い頃合いだったのかもね。
よっし、明日からしばらく休むぞーっ。
3週間もあれば次の階層に行っていてもおかしくは無いのだが、俺とクロは未だに13階にて鹿狩りを続けていた。
鹿の頭を盾でぶん殴り、または蹴りで顎をかち上げ、無数の屍を築いては首を刈っていく。
もはやルーチンと化したその行為。
行っている俺の目は死んだ魚の様である。
「鹿肉飽きたでーす」
3週間鹿肉続いてるんですぅ。
マーシーの用意するお肉は美味しいけれど、さすがに飽きる。
「鹿も飽きたでーす……」
と言うか鹿自体に飽きてきている。
毎日毎日鹿の姿ばかり見ていればそりゃ飽きるってもんですよ。
こいつらの行動パターンも大体一緒だし……とりあえず角突き出して突進してくるから、殴るか蹴れば終わると言うね。
んで、なんでそんなになってまで鹿を狩ってるんだって話なんだけど。
「あと1枚が出ないんだよー」
カードが出ないんです。
あと1枚あれば良いんだけどね……とりあえず5枚までは手に入れたんだけど、あと1枚がどうしても出ないのだ。
「これが物欲センサーって奴か……」
まじで物欲センサー過ぎる。
だってさ、カード狙っている間に改造用の宝石1個出たからね? とりあえず必要になった時のためにってことで保管してあるけど……本命はカードなんだよね。
「カードの効果的にきっちり揃えたいんだよなあ……」
なんでそこまでカードを狙っているかと言うと、カードの効果がかなり良いのだ。
鹿のカードは防具にセットする奴で効果は「斬撃に対する耐性を上昇(10%)」そしてカードレベルは2だ。
最初はこれ10枚セットしたら刃物が一切通らなくなるんじゃ!? ってか、強すぎだろう……って思ったんだけどね、よくよく見たら同時に3枚までしか効果を発揮しないと書いてあった。
そりゃそーですよねー。
まあ、それでもかなり強いカードだと思う。
防具は良い感じにスロット空いてるし、とりあえず俺とクロの分で6枚確保しようって話になるのも当然だよね?
でもね、カードって滅茶苦茶ドロップ率渋いんですよ。
「あー……だめだ! クロ、少し休憩しよう。 何日か攻略お休みっ」
今日だけで一体どれだけの鹿を狩った事だろう。
だがカードは出ない。
ついに集中力の切れた俺はクロに対して休憩を提案する。
クロは背負い袋に収まりながらうにゃーと返す。
その顔はとても眠そうだ。
何かもう流れ作業と化した狩りに飽きているのがありありと見て取れる。
もう寝落ち寸前って感じだ。
「お外で体動かしたぁい」
太陽の下で動きたい。
クロも賛同するように、にゃー!と鳴くが……これはお昼寝したいという気持ちの方がでかそうだ。
猫だものね。
と言うわけで、俺とクロは少しの間だけど休暇を取ることにしたのだ。
「電話、電話っと」
そして休暇を取ると決めたその夕方。
俺はさっそく祖父母宅に電話を掛けていた。
休暇じゃ無いのかって? 言ったじゃない、お外で体動かしたぁいって。
どうせ動かすならお手伝いした方が良いでしょ。
ポーションあるから肉体的な疲労は無いし、外で体動かせば精神的な疲れは癒やされるし。
まったく問題なしなのだ。
「あ、じいちゃん。おひさし」
「おう、康平か。 どうしたあ?」
出たのじいちゃんだった。
「いや、また何か手伝えることないかなって」
今時期なら何かしらあると思うんだけどなー。
「ふむ……実はアスパラの収穫時期でな」
「お、本当? 手伝い行くよー」
アスパラガス食べたい!
おっと、つい欲望がダダ漏れに……しょうが無いよね、アスパラ美味しいもん。
「ただなあ、アスパラは機械で一気に収穫するんじゃなくて、規定の長さになったのを1本ずつ収穫するんだわ」
あ、そうなんだ?
てっきり機械で一気に回収するのかと思ったら違うのか。
そういやアスパラを収穫するところ見たこと無いなー。どんなんだろうねえ。
まあ、別にそれでも問題ない。
数日は休むつもりだかんね。
「1日じゃ終わらないのかな? ある程度長くても平気だよー」
「おう、そうか? なら手伝って貰えると助かるなあ。 ああ、別にずっとじゃなくても良いでな? 用事があれば途中で抜けても構わんから」
「分かった。 何時からかな?明日からでも大丈夫だけど」
「おお、そりゃ助かるわ」
もう収穫作業始まってるんだね。
やるなら誘ってくれても良いのにー。
まあいいや。
明日はアスパラの収穫のお手伝いだ。
そろそろ湿布切らしてるかもだから追加で持っていくかな。
あとは牛さんセットと、鹿肉も良さそうなところだけ持っていこうかな。
「うっし。 クロ、明日からしばらく畑の手伝い行ってくるね。 夕方には戻ると思うから、お腹空いたらご飯食べて……チュ〇ルは1日1本までね?」
クロはお留守番だ。
猫部屋もあるし、しばらくはお互いのんびり過ごそうと思う。
ご飯もたっぷり用意して……念の為チュ〇ルは1日1本までって言ったら、クロってば目を逸らしましたよ??
まあ、総合栄養食タイプだし、食べても良いんだけどね……ほかのご飯も買ってあるからバランス良く食べて欲しいなーなんて思うのですよ。
まあ食べ過ぎたら、すぐ無くなっちゃうだけなんだけどなっ。
「ちょっと長めの休憩になるかもだけど、ずっと毎日の様に狩りしてたし、丁度良かったかなー」
よく考えるとダンジョンに潜り始めてからずっと狩っていたし、そろそろ休憩入れても良い頃合いだったのかもね。
よっし、明日からしばらく休むぞーっ。
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