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「34話」
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テンション無駄に高いアマツを置いて休憩所へと戻った俺とクロ。
「よっし、調べてみるかー」
さっそく端末を起動し、改造の項目をチェックする。
クロはまだ眠そうなので俺のからチェックしてしまおう。
「まず鉈はっと……武器にひぞくせい……火!?属性???」
いきなりびびったわ!
特殊効果とは聞いていたけど、いきなり属性付与だとぉっ!?
あれか、抜刀したら燃え盛る刃が出てきたり、斬り付けた相手が燃えたりとかしちゃうのか。
やばい、やばいぞ。今すぐこれをつけてしまいたい……が、残りもチェックせねばいかん。
「うぉぉぉ……つ、次!」
俺は興奮して震える手を抑え、防具の欄をチェックしていく。
結果としては、防具に関しては全て「防御時に障壁を発生(弱)」と言った効果だった。
たぶん、盾なら盾、ヘルメットならヘルメットに発生するんじゃないかな?
これはこれで見た目格好よさそうだけど。
「どどどど、どうしよう! これもう武器一択だよね!? ね?? おぷぅっ」
やっぱ火属性付与がロマンあるよね??
そばでぼーっとしていたクロにそう同意を求めるが。
クロの返答は顔面への猫パンチであった。
「……」
うるさかったから引っ叩いたのかと思ったけれど、どうやら違ったらしい。 違うよね?
しばらく肉球を吸っていると興奮していた気持ちも落ち着いて、冷静になってきた。
すると俺が冷静になったのを察知したのか、俺の顔面……人中あたりに当てていた前足をどかし、小さくにゃーと鳴く。
「落ち着いた。 クロもちょっと試してもらっていい? もしかすると違う効果でるかもだし」
クロはうにゃんと鳴くと、自分の端末を起用に操作していく。
後ろで見ていたので内容は俺にも分かった。
腕輪と首輪には火属性付与、防具は障壁を発生と効果は俺の装備と同じであった。
「よく考えると武器は微妙かも知れない。 それに防具もなあ……うん?」
火属性って実際使うと使い勝手ってどうなんだろうね。
強すぎると持ち手がやられそうな気がするし、弱いと相手の肉を焼いて終わりかも? その場合は止血することにもなってしまうよね。
障壁も無いよりは合ったほうがずっと良いと思うけど、今のところ防具の性能に不満を持ったことはない。
どうしたもんか……と悩んでいると、カシカシという音が足元から聞こえてきた。
見ると、クロが俺の靴を前足でひっかいていた。
……あ、そっか。
「あ、そっか。 ごめんごめん、靴忘れてたね」
靴見るの忘れてたわ。
どんな効果かなー……「踏ん張りが効くようになる」どういうことなの。
「んー……どれもぱっとしない……クロはどう思う?」
「靴? ……そうだね、使ってみるよ」
決めるに決められなかったので、クロに聞いてみた。
するとクロは俺を見て、ぺしっと靴を前足で叩いた。
なるほど、靴か。
……今後、重量級の敵が出てくる可能性もあるし、盾でガードする時に踏ん張り聞いたほうが良いかも知れない?
火属性はデメリットありそうだし、障壁はいらないし、靴でいいか。そうしよう、クロのおすすめだし。
俺は端末を操作し、宝石を用いて靴を改造する。
必要ポイントが2500と通常の改造の倍掛ったがまあ、問題ない。
さて、実際どんな感じなのか試してみようか。
確かめると言っても単に休憩所で反復横跳びしているだけなんだけどね。
「確かに踏ん張りやすいかも?」
こう、ペースを上げていっても靴がずりっと滑ることはなく、しっかりグリップしているので効果はあると思う。
あとは走り回ってみるとどうなるかな?
休憩所の中をざっと走り回って、壁に足をつけたとき不思議なことがおきた。
いつもだとすぐ蹴らないと、ずりっと落ちてしまうのが、なかなか落ちないのだ。
「おぉっ!?」
え?っと思い足元を見つめるが、靴がしっかりと壁を踏みしめている。 これも恐らくカードの効果なのだろう。
「ととっ」
ただその効果はずっと続くものではなく、数秒で靴が壁から離れ、俺は床に着地する。
「んおっ……まじか、天井にも一瞬張り付いたぞ」
さらに試しにと天井へと足をつけると、そちらも数秒張り付く事が出来た。
これはもしかするとかなり良いのではないだろうか?
移動する分には邪魔にはならず、踏ん張りたいときだけきっちり機能する。
これ選んで正解だったかもだ。
「お、装備も値段上がってるー」
連中の装備だけど、一つ200ポイントになったよ。
ちなみに槍は0ポイントだった、誰だよ両断した奴。
盾も0ポイントだった、誰だよ蹴った奴。
俺だよ。
まあ、クロも兜潰しちゃってるし、俺だけじゃないしっ。
てかね、装備を無傷で倒すのって厳しいんだよね、連中もばかじゃないから、防具の無い箇所を狙うと防ごうとするし……。
てか、持って帰る手段が限られているし、無傷な装備が増えても困るっちゃ困る。 言って無かったけれどあの売却機能さ、1階の休憩所か5階のアマツが居るところでしか使えなかったりするんだ。
だから持って帰れる装備が増えると頻繁に戻るか、装備を放置しないといけなくなる。
装備を放置するのは精神的に辛い、かと言って頻繁に戻るのも辛い、バックパックの容量足らないなあ……と思っていたんだけど。
「俺って馬鹿だよなあ……」
数日後、そう自嘲する俺の肩には普段使っているバックパックの他に、もう一つ巨大なバックパックが掛かっていた。
バックパックの容量が足らないのなら、追加でバックパック持っていけばいいじゃない。
重量がきびしくなるので、追加で持っていくのは一つだけだけど、それでも巨大な奴を選んだお陰で持って帰る装備の量は一気に倍になった。
あ、重量だけどね、改造して拡張した分については、荷物を突っ込んでも重量増えないんだよね。
俺のバックパックに荷物を限界まで積み込んだとして、俺が感じる重さは40L+65Lの内、40L分だけだ。
まあ、なんにせよこれでいちいち拠点に戻る回数も減ったことで俺達の攻略速度は一気に上がっていくのであった。
「よっし、調べてみるかー」
さっそく端末を起動し、改造の項目をチェックする。
クロはまだ眠そうなので俺のからチェックしてしまおう。
「まず鉈はっと……武器にひぞくせい……火!?属性???」
いきなりびびったわ!
特殊効果とは聞いていたけど、いきなり属性付与だとぉっ!?
あれか、抜刀したら燃え盛る刃が出てきたり、斬り付けた相手が燃えたりとかしちゃうのか。
やばい、やばいぞ。今すぐこれをつけてしまいたい……が、残りもチェックせねばいかん。
「うぉぉぉ……つ、次!」
俺は興奮して震える手を抑え、防具の欄をチェックしていく。
結果としては、防具に関しては全て「防御時に障壁を発生(弱)」と言った効果だった。
たぶん、盾なら盾、ヘルメットならヘルメットに発生するんじゃないかな?
これはこれで見た目格好よさそうだけど。
「どどどど、どうしよう! これもう武器一択だよね!? ね?? おぷぅっ」
やっぱ火属性付与がロマンあるよね??
そばでぼーっとしていたクロにそう同意を求めるが。
クロの返答は顔面への猫パンチであった。
「……」
うるさかったから引っ叩いたのかと思ったけれど、どうやら違ったらしい。 違うよね?
しばらく肉球を吸っていると興奮していた気持ちも落ち着いて、冷静になってきた。
すると俺が冷静になったのを察知したのか、俺の顔面……人中あたりに当てていた前足をどかし、小さくにゃーと鳴く。
「落ち着いた。 クロもちょっと試してもらっていい? もしかすると違う効果でるかもだし」
クロはうにゃんと鳴くと、自分の端末を起用に操作していく。
後ろで見ていたので内容は俺にも分かった。
腕輪と首輪には火属性付与、防具は障壁を発生と効果は俺の装備と同じであった。
「よく考えると武器は微妙かも知れない。 それに防具もなあ……うん?」
火属性って実際使うと使い勝手ってどうなんだろうね。
強すぎると持ち手がやられそうな気がするし、弱いと相手の肉を焼いて終わりかも? その場合は止血することにもなってしまうよね。
障壁も無いよりは合ったほうがずっと良いと思うけど、今のところ防具の性能に不満を持ったことはない。
どうしたもんか……と悩んでいると、カシカシという音が足元から聞こえてきた。
見ると、クロが俺の靴を前足でひっかいていた。
……あ、そっか。
「あ、そっか。 ごめんごめん、靴忘れてたね」
靴見るの忘れてたわ。
どんな効果かなー……「踏ん張りが効くようになる」どういうことなの。
「んー……どれもぱっとしない……クロはどう思う?」
「靴? ……そうだね、使ってみるよ」
決めるに決められなかったので、クロに聞いてみた。
するとクロは俺を見て、ぺしっと靴を前足で叩いた。
なるほど、靴か。
……今後、重量級の敵が出てくる可能性もあるし、盾でガードする時に踏ん張り聞いたほうが良いかも知れない?
火属性はデメリットありそうだし、障壁はいらないし、靴でいいか。そうしよう、クロのおすすめだし。
俺は端末を操作し、宝石を用いて靴を改造する。
必要ポイントが2500と通常の改造の倍掛ったがまあ、問題ない。
さて、実際どんな感じなのか試してみようか。
確かめると言っても単に休憩所で反復横跳びしているだけなんだけどね。
「確かに踏ん張りやすいかも?」
こう、ペースを上げていっても靴がずりっと滑ることはなく、しっかりグリップしているので効果はあると思う。
あとは走り回ってみるとどうなるかな?
休憩所の中をざっと走り回って、壁に足をつけたとき不思議なことがおきた。
いつもだとすぐ蹴らないと、ずりっと落ちてしまうのが、なかなか落ちないのだ。
「おぉっ!?」
え?っと思い足元を見つめるが、靴がしっかりと壁を踏みしめている。 これも恐らくカードの効果なのだろう。
「ととっ」
ただその効果はずっと続くものではなく、数秒で靴が壁から離れ、俺は床に着地する。
「んおっ……まじか、天井にも一瞬張り付いたぞ」
さらに試しにと天井へと足をつけると、そちらも数秒張り付く事が出来た。
これはもしかするとかなり良いのではないだろうか?
移動する分には邪魔にはならず、踏ん張りたいときだけきっちり機能する。
これ選んで正解だったかもだ。
「お、装備も値段上がってるー」
連中の装備だけど、一つ200ポイントになったよ。
ちなみに槍は0ポイントだった、誰だよ両断した奴。
盾も0ポイントだった、誰だよ蹴った奴。
俺だよ。
まあ、クロも兜潰しちゃってるし、俺だけじゃないしっ。
てかね、装備を無傷で倒すのって厳しいんだよね、連中もばかじゃないから、防具の無い箇所を狙うと防ごうとするし……。
てか、持って帰る手段が限られているし、無傷な装備が増えても困るっちゃ困る。 言って無かったけれどあの売却機能さ、1階の休憩所か5階のアマツが居るところでしか使えなかったりするんだ。
だから持って帰れる装備が増えると頻繁に戻るか、装備を放置しないといけなくなる。
装備を放置するのは精神的に辛い、かと言って頻繁に戻るのも辛い、バックパックの容量足らないなあ……と思っていたんだけど。
「俺って馬鹿だよなあ……」
数日後、そう自嘲する俺の肩には普段使っているバックパックの他に、もう一つ巨大なバックパックが掛かっていた。
バックパックの容量が足らないのなら、追加でバックパック持っていけばいいじゃない。
重量がきびしくなるので、追加で持っていくのは一つだけだけど、それでも巨大な奴を選んだお陰で持って帰る装備の量は一気に倍になった。
あ、重量だけどね、改造して拡張した分については、荷物を突っ込んでも重量増えないんだよね。
俺のバックパックに荷物を限界まで積み込んだとして、俺が感じる重さは40L+65Lの内、40L分だけだ。
まあ、なんにせよこれでいちいち拠点に戻る回数も減ったことで俺達の攻略速度は一気に上がっていくのであった。
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