6 / 304
「6話」
しおりを挟む
ネズミは俺へ3匹、クロに2匹と二手に分かれて突っ込んできた。
よっし、うまい具合に分かれてくれた……っ。
「よっ……っと!」
右足で手前の1匹を蹴り上げ、2匹目は蹴り上げた足を思いっきり踏み込むように踏みつぶす。
……く、靴の裏に嫌な感触がっ。
「もういっちょ!」
今度は右足を踏み込んだ勢いで左足を蹴り上げる。
踏み込んだのが良かったのだろうか。今までに無いぐらい威力が出た。
具体的に言うと首がもげかけ……グ、グロい。
でもやっつけたぞ、あとはクロだけど……。
「……うわあ」
1匹は喉元から血を噴いてるし、もう1匹は首が180度逆向いてるし。
……どうやったんだろうね? いや、血を噴いてるのは分かるんだけどさ、血管ばしゅってやったんだろうなって。
でも首が折れるのは……猫ってこんな強かったっけ……?
そ、それはさて置き。
部屋を突破したのでその先にある通路へと進むことが出来た。
「うーん……」
ただいくらか進む内に先ほどと同じ様に行き止まりとなってしまう。
その度に数の少ない部屋を狙って進んでいたのだけども、5匹が6匹、6匹が7匹とどんどん増えて行き、ついには二桁以上のネズミが居る部屋しかなくなってしまったのだ。
「10匹……い、いけるかな?」
さすがにちょっと多い気がする……けど。
先に進むにはこの部屋を通らないといけないわけで……今までの戦いで俺は4匹、クロは5匹まで対応出来るのは分かっている。
クロは走り回りながらヒットアンドアウェイで戦う感じで、俺は両足使って蹴って踏み潰す感じ。
なので俺が5匹目を何とか出来ればこの部屋も攻略出来る……と。
「……行ってみるか」
少し悩んだけど行くことに決めた。
噛まれたらポーション使おう。
実はあれから更にポーション3つ手に入れてるんだよね。
今のところ怪我してないので午前中に手に入れた分のと、あと前にクロが取ってきたのを含めて手元に5つポーションがあるのだ。
「……よし、行くよ。 1、2のー……3っ」
手に持った鉈を確かめる様に握り直し、合図と共に一気に部屋へと駆け込む俺とクロ。
部屋に入った瞬間ネズミたちが反応しこちらへと向かってくる、ちょうどいい具合に5匹ずつ分かれてくれた。
ネズミが射程に入った瞬間右足を蹴り上げる。
躊躇はしない、すると5匹に一斉に噛み付かれる事になってしまうからだ。
2匹目を踏み潰し、3匹目を蹴り上げ、4匹目を踏み潰す。
そして4匹目を踏み潰し、少し体勢が崩れたところへ5匹目のネズミが突っ込んでくる。
狙われたのは左足。 右足での迎撃は……間に合いそうも無い。
俺は咄嗟に飛びずさり、俺はネズミの噛み付きを回避する選択を取った。
「危なっ」
ネズミの歯が合わさりガチッと決して小さくない音が響く。
かなりギリギリのタイミングだったが咄嗟に飛びずさったことで攻撃を回避出来た。
音からしてかなり威力がありそうだ、噛まれていたら肉を抉られていたかも知れない。
もし噛まれていたらと想像してしまい、背筋がゾッとするが……ネズミはそんな俺の気持ちなど知らないとばかりに追撃をするべく再び俺へと飛び掛かってきた。
俺はしゃがみ込む様に着地すると、手に持っていた鉈をネズミの頭へと叩きつけた。
「……鉈つよっ」
振り下ろされた鉈はネズミを頭を半ば潰すように断ち切ってしまう。
勢い余って床へと叩きつけてしまったが幸いなことに刃こぼれはして無い様だ。
……今までネズミの体高が低いからと足ばかり使っていたけれど、やっぱ刃物って強いよね。
もっとでかいのが出たら鉈をメインで使うことになるのか……ちょっとそんなでかいのと殺り合うのは遠慮したいなあ……。
ま、とにかく10匹でも行けることが分かった。
もう1匹ぐらいなら増えてもたぶん大丈夫だろう。
クロはどうしたって? あっちも問題なく終わってたよ、てか鉈を振り下ろしてクロはどうなったかなーと振り返ったら、もう倒し終わってこっちの様子見てたよ。 やばいよ、飼い主の威厳が無いよ。
「うん、行けるね。 20以上とかは絶対無理だろうけど……よし、進もうか。 ネズミ以外も居るかもだから警戒はしてこうね」
小部屋にたまったネズミも俺とクロで力を合わせれば行けることが分かった。
これでもっと奥へと進めるね、今のところネズミしか出ていないけどもしかすると他にも居るかも知れないし、油断だけはしないでいこう。
よっし、うまい具合に分かれてくれた……っ。
「よっ……っと!」
右足で手前の1匹を蹴り上げ、2匹目は蹴り上げた足を思いっきり踏み込むように踏みつぶす。
……く、靴の裏に嫌な感触がっ。
「もういっちょ!」
今度は右足を踏み込んだ勢いで左足を蹴り上げる。
踏み込んだのが良かったのだろうか。今までに無いぐらい威力が出た。
具体的に言うと首がもげかけ……グ、グロい。
でもやっつけたぞ、あとはクロだけど……。
「……うわあ」
1匹は喉元から血を噴いてるし、もう1匹は首が180度逆向いてるし。
……どうやったんだろうね? いや、血を噴いてるのは分かるんだけどさ、血管ばしゅってやったんだろうなって。
でも首が折れるのは……猫ってこんな強かったっけ……?
そ、それはさて置き。
部屋を突破したのでその先にある通路へと進むことが出来た。
「うーん……」
ただいくらか進む内に先ほどと同じ様に行き止まりとなってしまう。
その度に数の少ない部屋を狙って進んでいたのだけども、5匹が6匹、6匹が7匹とどんどん増えて行き、ついには二桁以上のネズミが居る部屋しかなくなってしまったのだ。
「10匹……い、いけるかな?」
さすがにちょっと多い気がする……けど。
先に進むにはこの部屋を通らないといけないわけで……今までの戦いで俺は4匹、クロは5匹まで対応出来るのは分かっている。
クロは走り回りながらヒットアンドアウェイで戦う感じで、俺は両足使って蹴って踏み潰す感じ。
なので俺が5匹目を何とか出来ればこの部屋も攻略出来る……と。
「……行ってみるか」
少し悩んだけど行くことに決めた。
噛まれたらポーション使おう。
実はあれから更にポーション3つ手に入れてるんだよね。
今のところ怪我してないので午前中に手に入れた分のと、あと前にクロが取ってきたのを含めて手元に5つポーションがあるのだ。
「……よし、行くよ。 1、2のー……3っ」
手に持った鉈を確かめる様に握り直し、合図と共に一気に部屋へと駆け込む俺とクロ。
部屋に入った瞬間ネズミたちが反応しこちらへと向かってくる、ちょうどいい具合に5匹ずつ分かれてくれた。
ネズミが射程に入った瞬間右足を蹴り上げる。
躊躇はしない、すると5匹に一斉に噛み付かれる事になってしまうからだ。
2匹目を踏み潰し、3匹目を蹴り上げ、4匹目を踏み潰す。
そして4匹目を踏み潰し、少し体勢が崩れたところへ5匹目のネズミが突っ込んでくる。
狙われたのは左足。 右足での迎撃は……間に合いそうも無い。
俺は咄嗟に飛びずさり、俺はネズミの噛み付きを回避する選択を取った。
「危なっ」
ネズミの歯が合わさりガチッと決して小さくない音が響く。
かなりギリギリのタイミングだったが咄嗟に飛びずさったことで攻撃を回避出来た。
音からしてかなり威力がありそうだ、噛まれていたら肉を抉られていたかも知れない。
もし噛まれていたらと想像してしまい、背筋がゾッとするが……ネズミはそんな俺の気持ちなど知らないとばかりに追撃をするべく再び俺へと飛び掛かってきた。
俺はしゃがみ込む様に着地すると、手に持っていた鉈をネズミの頭へと叩きつけた。
「……鉈つよっ」
振り下ろされた鉈はネズミを頭を半ば潰すように断ち切ってしまう。
勢い余って床へと叩きつけてしまったが幸いなことに刃こぼれはして無い様だ。
……今までネズミの体高が低いからと足ばかり使っていたけれど、やっぱ刃物って強いよね。
もっとでかいのが出たら鉈をメインで使うことになるのか……ちょっとそんなでかいのと殺り合うのは遠慮したいなあ……。
ま、とにかく10匹でも行けることが分かった。
もう1匹ぐらいなら増えてもたぶん大丈夫だろう。
クロはどうしたって? あっちも問題なく終わってたよ、てか鉈を振り下ろしてクロはどうなったかなーと振り返ったら、もう倒し終わってこっちの様子見てたよ。 やばいよ、飼い主の威厳が無いよ。
「うん、行けるね。 20以上とかは絶対無理だろうけど……よし、進もうか。 ネズミ以外も居るかもだから警戒はしてこうね」
小部屋にたまったネズミも俺とクロで力を合わせれば行けることが分かった。
これでもっと奥へと進めるね、今のところネズミしか出ていないけどもしかすると他にも居るかも知れないし、油断だけはしないでいこう。
1
お気に入りに追加
931
あなたにおすすめの小説
「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした
御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。
異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。
女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。
――しかし、彼は知らなかった。
転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
どこかで見たような異世界物語
PIAS
ファンタジー
現代日本で暮らす特に共通点を持たない者達が、突如として異世界「ティルリンティ」へと飛ばされてしまう。
飛ばされた先はダンジョン内と思しき部屋の一室。
互いの思惑も分からぬまま協力体制を取ることになった彼らは、一先ずダンジョンからの脱出を目指す。
これは、右も左も分からない異世界に飛ばされ「異邦人」となってしまった彼らの織り成す物語。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
ダンジョン世界で俺は無双出来ない。いや、無双しない
鐘成
ファンタジー
世界中にランダムで出現するダンジョン
都心のど真ん中で発生したり空き家が変質してダンジョン化したりする。
今までにない鉱石や金属が存在していて、1番低いランクのダンジョンでさえ平均的なサラリーマンの給料以上
レベルを上げればより危険なダンジョンに挑める。
危険な高ランクダンジョンに挑めばそれ相応の見返りが約束されている。
そんな中両親がいない荒鐘真(あらかねしん)は自身初のレベルあげをする事を決意する。
妹の大学まで通えるお金、妹の夢の為に命懸けでダンジョンに挑むが……
俺だけ展開できる聖域《ワークショップ》~ガチャで手に入れたスキルで美少女達を救う配信がバズってしまい、追放した奴らへざまあして人生大逆転~
椿紅颯
ファンタジー
鍛誠 一心(たんせい いっしん)は、生ける伝説に憧憬の念を抱く駆け出しの鍛冶師である。
探索者となり、同時期に新米探索者になったメンバーとパーティを組んで2カ月が経過したそんなある日、追放宣言を言い放たれてしまった。
このことからショックを受けてしまうも、生活するために受付嬢の幼馴染に相談すると「自らの価値を高めるためにはスキルガチャを回してみるのはどうか」、という提案を受け、更にはそのスキルが希少性のあるものであれば"配信者"として活動するのもいいのではと助言をされた。
自身の戦闘力が低いことからパーティを追放されてしまったことから、一か八かで全て実行に移す。
ガチャを回した結果、【聖域】という性能はそこそこであったが見た目は派手な方のスキルを手に入れる。
しかし、スキルの使い方は自分で模索するしかなかった。
その後、試行錯誤している時にダンジョンで少女達を助けることになるのだが……その少女達は、まさかの配信者であり芸能人であることを後々から知ることに。
まだまだ驚愕的な事実があり、なんとその少女達は自身の配信チャンネルで配信をしていた!
そして、その美少女達とパーティを組むことにも!
パーティを追放され、戦闘力もほとんどない鍛冶師がひょんなことから有名になり、間接的に元パーティメンバーをざまあしつつ躍進を繰り広げていく!
泥臭く努力もしつつ、実はチート級なスキルを是非ご覧ください!
無能スキルと言われ追放されたが実は防御無視の最強スキルだった
さくらはい
ファンタジー
主人公の不動颯太は勇者としてクラスメイト達と共に異世界に召喚された。だが、【アスポート】という使えないスキルを獲得してしまったばかりに、一人だけ城を追放されてしまった。この【アスポート】は対象物を1mだけ瞬間移動させるという単純な効果を持つが、実はどんな物質でも一撃で破壊できる攻撃特化超火力スキルだったのだ――
【不定期更新】
1話あたり2000~3000文字くらいで短めです。
性的な表現はありませんが、ややグロテスクな表現や過激な思想が含まれます。
良ければ感想ください。誤字脱字誤用報告も歓迎です。
ローグ・ナイト ~復讐者の研究記録~
mimiaizu
ファンタジー
迷宮に迷い込んでしまった少年がいた。憎しみが芽生え、復讐者へと豹変した少年は、迷宮を攻略したことで『前世』を手に入れる。それは少年をさらに変えるものだった。迷宮から脱出した少年は、【魔法】が差別と偏見を引き起こす世界で、復讐と大きな『謎』に挑むダークファンタジー。※小説家になろう様・カクヨム様でも投稿を始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる