上 下
10 / 16

#10 太宰幸太朗

しおりを挟む
次の日、神崎先生のテストが終わり私は息も絶え絶えになっていた…

何あれ!絶対センター試験の過去問持ってきたじゃん!難しすぎる…

「おーい、碧~大丈夫?」

隣から芽依が話しかけてきた。

「大丈夫じゃない…6割取れてる自信ない…」

「だろうね~。今回の小テストは、ほんとにむずかしかったから私も手間取っちゃったよ~。」

「ってことは芽依居残り課題ってこと!?やったー!仲間だー!」

と私が喜んでいると悪魔が笑顔でこう言った。

「そんなわけないじゃん。手間取っちゃったけど6割はちゃんと取れてるはずだよ~」

その言葉を聞いた瞬間私は一気に頭が真っ白になった…

「裏切り者~!私の安堵を返せー!」

酷い言いがかりであると分かっているけど、そう言わずにはいられなかった。

そんなこんなで結局私は居残りで課題をやる羽目になりました…

放課後

居残りの課題が終わり、どうしようかと悩んでいると芽依がふとこんなことを言った。

「1回碧の師匠に相談してみたら?」

「師匠?………あぁ!太宰先生の事か!」

芽依に言われてハッとした。

こんなに近くに相談できる人がいたのになぜ気づかなかったんだろう…。

「そうだね。1回聞いてみるか~」

私の師匠は太宰幸太朗という探偵です。

性格は面倒くさがりやで、家事をほとんどしない子供みたいな大人の人です。

しかし!

事件となると空気が一変します。

推理も的確ですごく頼りになる先生です!

日常生活もそれくらい頼りになったら…

「太宰せんせーい!碧です!今よろしいですか?よろしいですよね?」

と元気よく挨拶をすると

『うるせーー!!!もうちょっと静かに挨拶できないのか碧!!』

と私よりもさらにうるさい怒鳴り声が返ってきました。 

「はいはい。次はもっと大きな声でいきますね~。それで今少しいいですか?」

『これ以上大きな声を出さんでいいわ!鼓膜なくなるなだろ!すまんが今は忙しい。皇のやつから依頼が来ててな。悪いが他を当たってくれ。』

プーップーッ

その一言を最後に電話は切れました。

あの人はほんとに…

最後の挨拶くらいさせろやー!

っと待てよ?

皇さんの依頼?

皇……

「芽依!明日予定空いてる?」

「!?びっくりした~。予定?空いてるけどどうしたの?」

「明日ちょっと知り合いの刑事さんのとこ行くから着いてきて!!」

「刑事!?碧にそんな知り合いがいたんだ…。いいよ~、興味あるし着いていくよ」

そうと決まれば行動開始じゃー!

まずは皇さんに連絡してっと… 

メールでいいや

『明日少し相談があるんですけど時間空いてますか?』

『碧ちゃんお久しぶりだね。昼ぐらいになるけどいいかな?』

『大丈夫です!よろしくお願いします!』

『了解、駅前の喫茶店で待ち合わせよう。』

いよっしゃ!

さすが性格も顔もイケメンの優秀刑事!!

やることからイケメンだぜ!

さて、明日に備えるとしよう。

「じゃあ芽依また明日ね~」
「碧も寝坊しちゃダメだよ~」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

朝起きたら女体化してました

たいが
恋愛
主人公の早乙女駿、朝起きると体が... ⚠誤字脱字等、めちゃくちゃあります

幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。

スタジオ.T
青春
 幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。  そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。    ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。

矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。 女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。 取って付けたようなバレンタインネタあり。 カクヨムでも同内容で公開しています。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

「学校でトイレは1日2回まで」という校則がある女子校の話

赤髪命
大衆娯楽
とある地方の私立女子校、御清水学園には、ある変わった校則があった。 「校内のトイレを使うには、毎朝各個人に2枚ずつ配られるコインを使用しなければならない」 そんな校則の中で生活する少女たちの、おしがまと助け合いの物語

校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが集団お漏らしする話

赤髪命
大衆娯楽
※この作品は「校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話」のifバージョンとして、もっと渋滞がひどくトイレ休憩云々の前に高速道路上でバスが立ち往生していた場合を描く公式2次創作です。 前作との文体、文章量の違いはありますがその分キャラクターを濃く描いていくのでお楽しみ下さい。(評判が良ければ彼女たちの日常編もいずれ連載するかもです)

就職面接の感ドコロ!?

フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。 学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。 その業務ストレスのせいだろうか。 ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。

処理中です...