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第31話

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「今日はジャックと一緒にいたいから仕事休んで!」
「無理だよ。でも愛してるよエリザべス」

ジャックとエリザベスは結婚しました。最近朝は何故かいつも踊っている。うっすらと妻のステップを思い出しながら仕事に向かうのも楽しみ。

夕食の後、エリザベスが立ち上がってお風呂に向かうと、ジャックはエリザベスより先に動いて毎日のようにドアを開けてくれる。

一緒に買い物に行ったら「僕が持つ」と言って荷物を持ってくれる。エリザベスが風邪をひいてしまって熱を出すと、ずっとそばで見守って看病してくれる優しい夫。

「ジャックいつもありがとう。私ジャックと結婚して良かった」
「エリザベス僕も同じ気持ちだよ」

ささいなことだけど、二人は心が穏やかになって泣きそうになる。いつも夫婦で感謝を伝え合っている。

一緒にいて心から落ち着ける相手と結婚して、二人は幸せな日々を過ごしていた。気取らなくても良い相手。だけど夫婦の気遣いも忘れない。

二人は互いに手の平の上で転がされてる。馬車に乗って少し遠出した時は、笑顔になって一緒に心の底から楽しめた。


「エリザベス僕が悪かった……危ないから投げたらダメだよ」
「うるさい!もう許さないから!これでもくらえ!」
「痛い……」
「ジャック!大丈夫……ごめん」

それでも時々喧嘩や言い合いをして、エリザベスはジャックに物を投げて少し頭にコブができたこともあったけど、これからも二人は仲良くやっていけそう。

エリザベスは実は意外と神経質で、結婚する前から薬を飲んでいた。毎日充実して幸せに生きていられるのはジャックのおかげだと切実に思う。

「ハァ……」
「どうしたのエリザベスため息なんてついて」

ある日エリザベスが落ち込んでいて、悲しい表情をしている。可愛い妻が辛そうにしている?心配だなぁ……。するとジャックは突然ギュっと抱きしめた。

「ジャック……苦しい」
「ごめん痛かった?」
「うん、でも嬉しい」
「僕もエリザベスを感じられて興奮してる」

ジャックは強く抱きしめ過ぎてしまう。そして二人は満面の笑みで浮かれ気分で触れ合う。二人の間には子供が一人いる。まだ幼い子供は遊び疲れてお昼寝中。

隣で両親のジャックとエリザベスは、子供を挟むように一緒に横になり子供の頭や体を撫でながら「これから先もよろしくね」と二人で呟いていた。
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