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第二話

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彼からは、お酒とたばこの臭いがします。彼はたばこは吸わないので友達が吸っていた臭いがついたのでしょう。

服装もいつもよりもお洒落な感じでした。

彼と二人だけになったら質問してもないのにペラペラとよく喋り始めました。

「友達のリュカっているでしょ?」
「うん」
「そいつが酔っぱらってしまって」
「そうなんだ」
「みんなで介抱して大変だったんだ」
「でも私との約束を忘れるくらいだったんだね」

そう言ったら彼の言葉のトーンが強まる。

「だから、仕方なかったんだよ!」
「じゃあ今度リュカ君に聞いてみるけどいい?」
「シャルロットは僕を疑ってるのか?」
「そんなことないけど」
「じゃあ何でそんなことを言うんだよ」
「深い意味はないよ」
「いいや違う、シャルロットは僕が浮気してると思ってるんだ」
「そうなの?」
「いい加減にしてくれ!僕にだって友達との付き合いがあるんだ!」

私は即座に「ごめんなさい」と彼に謝りました。

すると彼も「僕のほうこそ感情的になって悪かった」と謝りいつもの彼に戻ってくれた。

今まで私に対して語気を強めることも怒鳴ることもなかったのに、私には彼が何か言い訳をこねくり回しているように思えました。

それに最後のほうはひどく怒って興奮した表情で怖かったです。あんな彼の姿は初めてでした。

それから1ヶ月経って、彼に不信感を抱いていた心は消し去りそれまでと何も変わらない日々を過ごしていました。

そんな時、私の友達のヴィクトリア侯爵令嬢の家で一緒にいる時に「大事な話があるの」と言われました。

つい今しがたまで、彼女と笑顔で会話をしていたのに、何の前触れもなく妙にかしこまった態度で言うので驚きました。

彼女とは小さい頃からの付き合いで親同士も親しい仲です。学園を卒業して会う機会も減りましたが仲の良い友達の一人です。
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