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第47話

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セリーヌは子供たちにクッキーや果物を渡して一緒に腰をおろして休憩していた。セリーヌは竜から様々な能力や魔法を授けられている。一目見ただけでは何も持っていないようですが、収納魔法という非常に便利な魔法を使える。その中には食べ物に洋服など色々な物が入っていた。

お菓子を食べている子供たちに屈託のない笑顔を向けられて、セリーヌは目を細めていつくしんでいる。ヴァレンティノ王国は世界的に見ても裕福な国でしたが、国を守っていた真の女性のセリーヌがいなくなり事実上崩壊した。

何とか生き残った人々の生活は苦境に立たされ、食料不足が深刻化となっていた。そんな時にセリーヌが現れて子供たちに甘いお菓子をプレゼントしたら、どんなに喜ばせ興奮させたかは言うまでもない。

「セリーヌ相変わらず君は素敵な微笑みだな」
「フレッド、体は大丈夫ですか?」

その時、背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。フレッドは今すぐにセリーヌに会いたいと子供みたいに無茶な要求をして、アランに肩を借りてセリーヌのところに姿を見せた。

セリーヌは傷を負っている人たちの治療が終わり、幼い子供たちに囲まれて話しながら明るい笑顔を振りまいていた。セリーヌはフレッドの声に反応して振り返り、体を気遣うように言葉をかけた。

「セリーヌ心配かけてすまない」
「フレッドが元気になって良かったです」
「なんか突然ふっとばされて頭を打って気絶していたみたいだ。恥ずかしい姿を見られてしまったな」
「フレッドが目覚めたのでこれで私も安心して帰れます」

セリーヌはフレッドが意識を取り戻すまで待っていただけで、ついでに怪我人の病気を治したり子供たちと話していただけでした。冷たいかもしれませんが、濡れ衣を着せられ追放された国に未練はない。

「え!?」
「なにか?」
「いや、そんなに急いで帰らなくてもいいんじゃないかな?もう少しセリーヌと話したい」
「私は親族の安否を確認するために故郷へ来ましたので……」

フレッドは心底仰天したような声を上げるとセリーヌは疑問を口にする。フレッドは話したいことがあると引き止めてきた。セリーヌは言いにくそうだったが黙っているわけにもいかず、家族の行方を捜索するために国に来たと理由を話した。

「そうか。そう言えばセリーヌの両親の姿は見かけていないな」
「たぶん領地の方に避難していると思いますので行ってみようかと」

フレッドはかしこまった態度をみせながら口を開いた。セリーヌの親族には会っていないらしい。言葉を交わしたセリーヌは、やっと領地に行けると思い移動魔法を発動しようとしたときだった。

「それなら私も一緒に連れてってくれないか?」
「はぁ?」

フレッドからあまりにも予想外の言葉が返ってきてセリーヌは困惑の表情に変わった。

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新作「最近彼氏の様子がおかしい!私を溺愛し大切にしてくれる幼馴染の彼氏が急に冷たくなった衝撃の理由。」を投稿しました。ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
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