溺愛彼氏は消防士!?

すずなり。

文字の大きさ
上 下
13 / 41

バーベキュー。

しおりを挟む

雪華「んーっ・・!んーっ・・!!」



腕を倒そうと力を込める。

でも雄大さんの手はびくとも動かない。



雪華「んぁーっ・・!」

雄大「・・・。」

雪華「動かない・・・。」

雄大「いや、当たり前だろ?これで俺が負けたらすげぇショックだわ・・・。」





私は笑いながら組んでいた手を解いた。

置いていたお箸を手に取って、ご飯の続きを食べ始める。




雪華「あははっ、運動はね、殆どしたことないよ?基礎代謝?がすごいらしくて運動しなくても消費されるんだってー。」

雄大「あ、なるほど・・・。じゃあ今度のバーベキュー来る?」

雪華「『バーベキュー』?」



雄大さんもお箸を持って、ご飯の続きを食べ始めた。

食べながら・・・バーベキューの話をする。



雄大「今度さ、仕事終わりに署の裏にある河原でバーベキューするんだよ。」

雪華「へぇーっ。」

雄大「ちょうどこの時期に新入の署員の訓練が終わって配属されてくるんだけど、歓迎会を兼ねてのバーベキュー。雪華もどう?」

雪華「『どう?』って・・・私、完全に部外者だけど行っていいの?」




単なる一署員の彼女でしかない私。

消防署で働いてるわけでもない。



雄大「彼女もちはみんな呼ぶよ?仕事は終わったあとだし。雪華の予定が空いてたら来てよ。俺も彼女自慢する。」

雪華「自慢・・・できる彼女じゃないけど・・・。」



私は鞄を漁って手帳を取り出した。

パラパラとページをめくって予定を確認する。



雪華「えーと・・・いつ?」

雄大「再来週の月曜。」

雪華「再来週の・・・月曜はー・・・」




パラっとページをめくるとそこには『店休日』の文字があった。

店長に、3連休になることを言われていた日だ。




雪華「あ・・私、3連休の初日だ。」

雄大「連休?珍しいな。」

雪華「お店の冷蔵庫を新しくするのね?それでちょっと工事が入ることになって・・・3連休なの。」




だいぶ古くなってきていたお店の冷蔵庫。

店長が少し自腹を切って、新しい冷蔵庫を買ったのだ。




雄大「へぇー・・・。予定は?」

雪華「あるわけないでしょ?雄大さんとのお出かけしかないんだもん。」



ショッピングや買い物に一人で行くことはあっても、自分一人で丸々一日使った予定何て入ることはない。

雄大さんと一緒じゃなきゃ・・・楽しくもない。




雄大「じゃあバーベキュー来てくれる?」

雪華「ふふ、行かせてもらうね?」




雄大さんと付き合い始めて半年近くになろうとしてる。

ほとんど毎日顔を合わせてるけど・・・まだまだ足りない。

好きすぎて・・・会いたくてたまらない。




雪華「何持って行ったらいい?バーベキューなら道具とか?具材とか?」

雄大「あぁ、こっちで用意するから雪華はお客さんで来てよ。火を消すのも得意だけど、肉を焼くのも得意だから(笑)」

雪華「!・・・あははっ。じゃあ楽しみにしてるね。」




連休の初日から雄大さんと一緒にいれるという幸せ過ぎる予定が入った。

このバーベキューが雄大さんを怒らせる事態に発展するとも知らずに・・・私はその日を楽しみにすることになった。


















しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

時間を止めて ~忘れられない元カレは完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な人でした 【完結】

remo
恋愛
どんなに好きになっても、彼は絶対に私を愛さない。 佐倉ここ。 玩具メーカーで働く24歳のOL。 鬼上司・高野雅(がく)に叱責されながら仕事に奔走する中、忘れられない元カレ・常盤千晃(ちあき)に再会。 完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な彼には、悲しい秘密があった。 【完結】ありがとうございました‼

【完結】優しくて大好きな夫が私に隠していたこと

恋愛
陽も沈み始めた森の中。 獲物を追っていた寡黙な猟師ローランドは、奥地で偶然見つけた泉で“とんでもない者”と遭遇してしまう。 それは、裸で水浴びをする綺麗な女性だった。 何とかしてその女性を“お嫁さんにしたい”と思い立った彼は、ある行動に出るのだが――。 ※ ・当方気を付けておりますが、誤字脱字を発見されましたらご遠慮なくご指摘願います。 ・★が付く話には性的表現がございます。ご了承下さい。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

つがいの皇帝に溺愛される幼い皇女の至福

ゆきむら さり
恋愛
稚拙な私の作品をHOTランキング(7/1)に入れて頂き、ありがとうございます✨読んで下さる皆様のおかげです🧡 〔あらすじ〕📝強大な魔帝国を治める時の皇帝オーブリー。壮年期を迎えても皇后を迎えない彼には、幼少期より憧れを抱く美しい人がいる。その美しい人の産んだ幼な姫が、自身のつがいだと本能的に悟る皇帝オーブリーは、外の世界に憧れを抱くその幼な姫の皇女ベハティを魔帝国へと招待することに……。 完結した【堕ちた御子姫は帝国に囚われる】のスピンオフ。前作の登場人物達の子供達のお話。加えて、前作の登場人物達のその後も書かれておりますので、気になる方は、是非ご一読下さい🤗 ゆるふわで甘いお話し。溺愛。ハピエン🩷 ※設定などは独自の世界観でご都合主義となります。 ◇稚拙な私の作品📝にお付き合い頂き、本当にありがとうございます🧡

好きすぎて、壊れるまで抱きたい。

すずなり。
恋愛
ある日、俺の前に現れた女の子。 「はぁ・・はぁ・・・」 「ちょっと待ってろよ?」 息苦しそうにしてるから診ようと思い、聴診器を取りに行った。戻ってくるとその女の子は姿を消していた。 「どこいった?」 また別の日、その女の子を見かけたのに、声をかける前にその子は姿を消す。 「幽霊だったりして・・・。」 そんな不安が頭をよぎったけど、その女の子は同期の彼女だったことが判明。可愛くて眩しく笑う女の子に惹かれていく自分。無駄なことは諦めて他の女を抱くけれども、イくことができない。 だめだと思っていても・・・想いは加速していく。 俺は彼女を好きになってもいいんだろうか・・・。 ※お話の世界は全て想像の世界です。現実世界とは何の関係もありません。 ※いつもは1日1~3ページ公開なのですが、このお話は週一公開にしようと思います。 ※お気に入りに登録してもらえたら嬉しいです。すずなり。 いつも読んでくださってありがとうございます。体調がすぐれない為、一旦お休みさせていただきます。

『番外編』イケメン彼氏は警察官!初めてのお酒に私の記憶はどこに!?

すずなり。
恋愛
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の身は持たない!?の番外編です。 ある日、美都の元に届いた『同窓会』のご案内。もう目が治ってる美都は参加することに決めた。 要「これ・・・酒が出ると思うけど飲むなよ?」 そう要に言われてたけど、渡されたグラスに口をつける美都。それが『酒』だと気づいたころにはもうだいぶ廻っていて・・・。 要「今日はやたら素直だな・・・。」 美都「早くっ・・入れて欲しいっ・・!あぁっ・・!」 いつもとは違う、乱れた夜に・・・・・。 ※お話は全て想像の世界です。現実世界とはなんら関係ありません。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

運命の番なのに、炎帝陛下に全力で避けられています

四馬㋟
恋愛
美麗(みれい)は疲れていた。貧乏子沢山、六人姉弟の長女として生まれた美麗は、飲んだくれの父親に代わって必死に働き、五人の弟達を立派に育て上げたものの、気づけば29歳。結婚適齢期を過ぎたおばさんになっていた。長年片思いをしていた幼馴染の結婚を機に、田舎に引っ込もうとしたところ、宮城から迎えが来る。貴女は桃源国を治める朱雀―ー炎帝陛下の番(つがい)だと言われ、のこのこ使者について行った美麗だったが、炎帝陛下本人は「番なんて必要ない」と全力で拒否。その上、「痩せっぽっちで色気がない」「チビで子どもみたい」と美麗の外見を酷評する始末。それでも長女気質で頑張り屋の美麗は、彼の理想の女――番になるため、懸命に努力するのだが、「化粧濃すぎ」「太り過ぎ」と尽く失敗してしまい……

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

処理中です...