5 / 61
出て行く。
しおりを挟む
ーーーーー
シャガはアイビーが声を荒げたところから病室の外にいた。
アイビーの声に驚いて中に入れないまま、聞き耳を立てていたのだ。
「『前世の記憶がある』・・・?」
「それはどうかわからないけど・・・さっきの話し方は『子供』じゃなかったねぇ・・・。」
『医療』だの『服を縫う』だの・・・大人が使うような言葉を出したアイビー。
そこら辺の5歳児といえば外で石けりをしたり、かくれんぼをしたりしてきゃあきゃあ言いながら遊んでるのに、よくよく思い返せばアイビーは家の手伝いをしていた。
「ちょっと俺・・・あとでアイビーと話するわ。」
「・・・そうだね。」
ダリアの隣ですぅすぅと眠ってるアイビー。
そのアイビーをシャガはそっと抱きかかえた。
「ダリアは?しばらく入院か?」
その言葉にダリアは一瞬驚いたけど、諦めたかのように話し始めた。
「・・・そうだねぇ・・・このままここかな・・・。」
シャガは遠くを見るようにして呟いたダリアの肩をポンポンっと叩いた。
「・・・また明日来る。」
「アイビーと一緒に来ておくれよ?」
「任せろ。」
アイビーを抱いたままダリアの病室をあとにしたシャガ。
アイビーを起こさないようにしながら家までの道のりを歩く。
「起きたら・・・全部喋ってもらうからな?アイビー。」
ーーーーー
シャガの家に着いたとき、ちょうどアイビーは目を覚ました。
「んー・・・・」
「起きたか?ダリアのとこで寝てたから連れて帰ってきたけど・・・。」
シャガに抱っこされたままの私は、目を擦りながら下ろしてもらった。
まだ夢見心地で・・・頭がぼーっとする。
「座ってろ。白い実の飲み物作ってやるから。」
シャガに言われ、私は目を擦りながら椅子に向かって行った。
4歳の時にシャガが市場で見つけてきてくれた椅子。
木でできていて、小さくて・・・この椅子に座ったら机の高さがちょうどよかったのだ。
ご飯を食べるのも高さが合って食べやすくなった。
「・・・あ、ダリアおばーちゃんは?」
「ダリアは入院だな。明日、花でも買って見舞いに行こう。」
「そっか・・・。」
シャガは温めた白い実をマグカップのような入れ物に淹れた。
それを持って私のところに来て、机の上にことんっと置いた。
「ほら。」
「いただきます。」
ほかほかと湯気が立つのをふぅふぅと冷ましながら一口飲んだ。
砂糖が少し入ってるからか甘みがあり、寝起きに飲むと体が温まってくる。
「ぷはっ・・・。おいしぃっ。」
白い実が少し冷めたところでごくごくと飲んでると、シャガが私の前に座った。
机に肘をついて、手を頬にあててる。
「?」
「なぁ、アイビー?お前・・・いくつだ?」
「え?5歳だよ?」
そう答えると、シャガは頬にあてていた手を外した。
じっと私を見て・・・真剣な顔をしてる。
「ダリアとの会話・・・部屋の外で聞いてた。お前、俺に言ってないことがあるだろう?」
「---っ!」
「『言えない』んならいいんだけど・・・俺はお前の父親だ。『知る権利』はあると思う。」
私は手に持っていたカップを机に置いた。
もう空っぽになってるカップの底をじっと見つめる。
(まさか聞かれてたなんて・・・。)
ダリアでさえ、信じてくれたのかどうかわからない。
もしかしたら気味悪がられて追い出されるかもしれない。
(それでも5年、育ててくれたし・・・恩を返すって意味もあるか・・・。)
ここで追い出されてもなんとか一人で生きていけそうな気がした。
狩りはできないにしても、山菜の取り方は教えてもらった。
料理は前世でもしていたし、食べることは大丈夫だと思った。
「・・・ここで5年経ったけど・・・21歳のままかな。子供の生活だったし。」
「!!」
「ダリアおばーちゃんのとこで聞いてたなら・・・要約して話すね。」
私はゆっくりと・・順を追って話した。
ダリアに話したよりもっと詳しく。
お世話になったお礼だと思えば口も軽くなり、私は前世のことを細かく話した。
前の名前や、どうして死んだか、付き合ってた男の人のことまで・・・。
「・・・・・で、シャガに拾われて・・・声が聞こえたの。『やり直しますか?』って。」
「『やり直す』・・・。」
「『はい』って答えたら体が光って・・・多分これが新しい人生なんだと思う。」
『何』に対してのやり直しなのかわからないままだけど、ここでシャガと暮らしていくのがすごく平和で楽しくて・・・このままがいいと思っていた。
いずれシャガが年を取れば私が働けるようになる。
そうして二人でずっと一緒にいればいいと思っていた。
「そっか・・・。」
向かいに座っていたシャガは立ち上がり、キッチンに向かって歩いて行った。
カチャカチャと食器の音を立てながら何かをしてるようだ。
「信じてもらえたかどうかわかんないけど・・・ごめんね、ずっと黙ってて・・・。」
「・・・。」
シャガは何か思うところがあるのか、無言だった。
私は出て行く準備を始めるため、椅子から下りた。
私用の服が置いてあるカゴに向かって足を進めると、シャガが口を開いた。
「?・・・何してんだ?」
シャガを見ると、手にカップを二つ持ってる。
それを机の上にコトンっと置いた。
「え・・・?」
「ほら、座れ。」
「う・・うん・・・。」
さっき座っていた椅子に戻ると、シャガはカップを私の前に置いた。
そのカップには黒い液体が入っていて、鼻を抜ける匂いに覚えがあった。
「これ・・・・」
「貴重だから滅多に淹れないけどな。・・・飲んだことあるか?」
「ある・・けど・・・。」
「なら一緒に飲もう。」
シャガはカップを取り、自分の口につけた。
私もカップを手に取り、口に運ぶ。
「・・・にっが!」
「!・・・ははっ、口は子供か?」
くすくす笑うシャガ。
私はカップを机に置いた。
「・・・今までお世話になりました。助けていただいたことは・・・一生忘れません。」
そう言って椅子から下りようとしたとき、シャガが私の手を掴んだ。
「待て。どこに行く?」
「・・・わかんないけど・・・とりあえず山・・かな?」
食べ物を探すには山が一番だった。
自生してる芋や果物を取れば、食うに困らない。
「出て行く気か?」
シャガはアイビーが声を荒げたところから病室の外にいた。
アイビーの声に驚いて中に入れないまま、聞き耳を立てていたのだ。
「『前世の記憶がある』・・・?」
「それはどうかわからないけど・・・さっきの話し方は『子供』じゃなかったねぇ・・・。」
『医療』だの『服を縫う』だの・・・大人が使うような言葉を出したアイビー。
そこら辺の5歳児といえば外で石けりをしたり、かくれんぼをしたりしてきゃあきゃあ言いながら遊んでるのに、よくよく思い返せばアイビーは家の手伝いをしていた。
「ちょっと俺・・・あとでアイビーと話するわ。」
「・・・そうだね。」
ダリアの隣ですぅすぅと眠ってるアイビー。
そのアイビーをシャガはそっと抱きかかえた。
「ダリアは?しばらく入院か?」
その言葉にダリアは一瞬驚いたけど、諦めたかのように話し始めた。
「・・・そうだねぇ・・・このままここかな・・・。」
シャガは遠くを見るようにして呟いたダリアの肩をポンポンっと叩いた。
「・・・また明日来る。」
「アイビーと一緒に来ておくれよ?」
「任せろ。」
アイビーを抱いたままダリアの病室をあとにしたシャガ。
アイビーを起こさないようにしながら家までの道のりを歩く。
「起きたら・・・全部喋ってもらうからな?アイビー。」
ーーーーー
シャガの家に着いたとき、ちょうどアイビーは目を覚ました。
「んー・・・・」
「起きたか?ダリアのとこで寝てたから連れて帰ってきたけど・・・。」
シャガに抱っこされたままの私は、目を擦りながら下ろしてもらった。
まだ夢見心地で・・・頭がぼーっとする。
「座ってろ。白い実の飲み物作ってやるから。」
シャガに言われ、私は目を擦りながら椅子に向かって行った。
4歳の時にシャガが市場で見つけてきてくれた椅子。
木でできていて、小さくて・・・この椅子に座ったら机の高さがちょうどよかったのだ。
ご飯を食べるのも高さが合って食べやすくなった。
「・・・あ、ダリアおばーちゃんは?」
「ダリアは入院だな。明日、花でも買って見舞いに行こう。」
「そっか・・・。」
シャガは温めた白い実をマグカップのような入れ物に淹れた。
それを持って私のところに来て、机の上にことんっと置いた。
「ほら。」
「いただきます。」
ほかほかと湯気が立つのをふぅふぅと冷ましながら一口飲んだ。
砂糖が少し入ってるからか甘みがあり、寝起きに飲むと体が温まってくる。
「ぷはっ・・・。おいしぃっ。」
白い実が少し冷めたところでごくごくと飲んでると、シャガが私の前に座った。
机に肘をついて、手を頬にあててる。
「?」
「なぁ、アイビー?お前・・・いくつだ?」
「え?5歳だよ?」
そう答えると、シャガは頬にあてていた手を外した。
じっと私を見て・・・真剣な顔をしてる。
「ダリアとの会話・・・部屋の外で聞いてた。お前、俺に言ってないことがあるだろう?」
「---っ!」
「『言えない』んならいいんだけど・・・俺はお前の父親だ。『知る権利』はあると思う。」
私は手に持っていたカップを机に置いた。
もう空っぽになってるカップの底をじっと見つめる。
(まさか聞かれてたなんて・・・。)
ダリアでさえ、信じてくれたのかどうかわからない。
もしかしたら気味悪がられて追い出されるかもしれない。
(それでも5年、育ててくれたし・・・恩を返すって意味もあるか・・・。)
ここで追い出されてもなんとか一人で生きていけそうな気がした。
狩りはできないにしても、山菜の取り方は教えてもらった。
料理は前世でもしていたし、食べることは大丈夫だと思った。
「・・・ここで5年経ったけど・・・21歳のままかな。子供の生活だったし。」
「!!」
「ダリアおばーちゃんのとこで聞いてたなら・・・要約して話すね。」
私はゆっくりと・・順を追って話した。
ダリアに話したよりもっと詳しく。
お世話になったお礼だと思えば口も軽くなり、私は前世のことを細かく話した。
前の名前や、どうして死んだか、付き合ってた男の人のことまで・・・。
「・・・・・で、シャガに拾われて・・・声が聞こえたの。『やり直しますか?』って。」
「『やり直す』・・・。」
「『はい』って答えたら体が光って・・・多分これが新しい人生なんだと思う。」
『何』に対してのやり直しなのかわからないままだけど、ここでシャガと暮らしていくのがすごく平和で楽しくて・・・このままがいいと思っていた。
いずれシャガが年を取れば私が働けるようになる。
そうして二人でずっと一緒にいればいいと思っていた。
「そっか・・・。」
向かいに座っていたシャガは立ち上がり、キッチンに向かって歩いて行った。
カチャカチャと食器の音を立てながら何かをしてるようだ。
「信じてもらえたかどうかわかんないけど・・・ごめんね、ずっと黙ってて・・・。」
「・・・。」
シャガは何か思うところがあるのか、無言だった。
私は出て行く準備を始めるため、椅子から下りた。
私用の服が置いてあるカゴに向かって足を進めると、シャガが口を開いた。
「?・・・何してんだ?」
シャガを見ると、手にカップを二つ持ってる。
それを机の上にコトンっと置いた。
「え・・・?」
「ほら、座れ。」
「う・・うん・・・。」
さっき座っていた椅子に戻ると、シャガはカップを私の前に置いた。
そのカップには黒い液体が入っていて、鼻を抜ける匂いに覚えがあった。
「これ・・・・」
「貴重だから滅多に淹れないけどな。・・・飲んだことあるか?」
「ある・・けど・・・。」
「なら一緒に飲もう。」
シャガはカップを取り、自分の口につけた。
私もカップを手に取り、口に運ぶ。
「・・・にっが!」
「!・・・ははっ、口は子供か?」
くすくす笑うシャガ。
私はカップを机に置いた。
「・・・今までお世話になりました。助けていただいたことは・・・一生忘れません。」
そう言って椅子から下りようとしたとき、シャガが私の手を掴んだ。
「待て。どこに行く?」
「・・・わかんないけど・・・とりあえず山・・かな?」
食べ物を探すには山が一番だった。
自生してる芋や果物を取れば、食うに困らない。
「出て行く気か?」
168
お気に入りに追加
1,947
あなたにおすすめの小説

皆で異世界転移したら、私だけがハブかれてイケメンに囲まれた
愛丸 リナ
恋愛
少女は綺麗過ぎた。
整った顔、透き通るような金髪ロングと薄茶と灰色のオッドアイ……彼女はハーフだった。
最初は「可愛い」「綺麗」って言われてたよ?
でも、それは大きくなるにつれ、言われなくなってきて……いじめの対象になっちゃった。
クラス一斉に異世界へ転移した時、彼女だけは「醜女(しこめ)だから」と国外追放を言い渡されて……
たった一人で途方に暮れていた時、“彼ら”は現れた
それが後々あんな事になるなんて、その時の彼女は何も知らない
______________________________
ATTENTION
自己満小説満載
一話ずつ、出来上がり次第投稿
急亀更新急チーター更新だったり、不定期更新だったりする
文章が変な時があります
恋愛に発展するのはいつになるのかは、まだ未定
以上の事が大丈夫な方のみ、ゆっくりしていってください
女性が全く生まれない世界とか嘘ですよね?
青海 兎稀
恋愛
ただの一般人である主人公・ユヅキは、知らぬうちに全く知らない街の中にいた。ここがどこだかも分からず、ただ当てもなく歩いていた時、誰かにぶつかってしまい、そのまま意識を失う。
そして、意識を取り戻し、助けてくれたイケメンにこの世界には全く女性がいないことを知らされる。
そんなユヅキの逆ハーレムのお話。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。

美醜逆転異世界で、非モテなのに前向きな騎士様が素敵です
花野はる
恋愛
先祖返りで醜い容貌に生まれてしまったセドリック・ローランド、18歳は非モテの騎士副団長。
けれども曽祖父が同じ醜さでありながら、愛する人と幸せな一生を送ったと祖父から聞いて育ったセドリックは、顔を隠すことなく前向きに希望を持って生きている。けれどやはりこの世界の女性からは忌み嫌われ、中身を見ようとしてくれる人はいない。
そんな中、セドリックの元に異世界の稀人がやって来た!外見はこんなでも、中身で勝負し、専属護衛になりたいと頑張るセドリックだが……。
醜いイケメン騎士とぽっちゃり喪女のラブストーリーです。
多分短い話になると思われます。
サクサク読めるように、一話ずつを短めにしてみました。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。

ちょっと不運な私を助けてくれた騎士様が溺愛してきます
五珠 izumi
恋愛
城の下働きとして働いていた私。
ある日、開かれた姫様達のお見合いパーティー会場に何故か魔獣が現れて、運悪く通りかかった私は切られてしまった。
ああ、死んだな、そう思った私の目に見えるのは、私を助けようと手を伸ばす銀髪の美少年だった。
竜獣人の美少年に溺愛されるちょっと不運な女の子のお話。
*魔獣、獣人、魔法など、何でもありの世界です。
*お気に入り登録、しおり等、ありがとうございます。
*本編は完結しています。
番外編は不定期になります。
次話を投稿する迄、完結設定にさせていただきます。

【完結】ペンギンの着ぐるみ姿で召喚されたら、可愛いもの好きな氷の王子様に溺愛されてます。
櫻野くるみ
恋愛
笠原由美は、総務部で働くごく普通の会社員だった。
ある日、会社のゆるキャラ、ペンギンのペンタンの着ぐるみが納品され、たまたま小柄な由美が試着したタイミングで棚が倒れ、下敷きになってしまう。
気付けば豪華な広間。
着飾る人々の中、ペンタンの着ぐるみ姿の由美。
どうやら、ペンギンの着ぐるみを着たまま、異世界に召喚されてしまったらしい。
え?この状況って、シュール過ぎない?
戸惑う由美だが、更に自分が王子の結婚相手として召喚されたことを知る。
現れた王子はイケメンだったが、冷たい雰囲気で、氷の王子様と呼ばれているらしい。
そんな怖そうな人の相手なんて無理!と思う由美だったが、王子はペンタンを着ている由美を見るなりメロメロになり!?
実は可愛いものに目がない王子様に溺愛されてしまうお話です。
完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる