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名前。
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翌日の仕事帰り・・・
ほたる「天河消防署って・・・おっきいんだ・・・。」
あまりにも広い敷地。
何台も並んでる消防車や救急車。
火の見やぐらもある。
ほたる「・・・香川さん、いるのかな。」
どきどきしながら入り口から中に入った。
織部 弓弦(おりべ ゆづる)「・・・どうかされましたか?」
署内に入った瞬間、目の前にいた救助隊の人。
香川さんと同じ服を着てる。
ほたる「お仕事中すみません。香川さんいらっしゃいますか?」
弓弦「・・・いますよ?よかったら案内しましょうか?」
ほたる「お願いします!」
案内され、着いた先はミーティングルーム。
ガチャ・・・とドアを開けて入ると、香川さんと同じ服をきた人が数人いた。
弓弦「純弥ー。お客さん。」
純弥「え?」
名前を呼ばれて振り返ったのは紛れもなく、私を助けてくれた救助隊の人だった。
純弥「ああ、昨日の。」
ほたる「昨日はありがとうございました。」
純弥「どういたしまして。」
ほたる「これ・・・昨日頂いたドリンクゼリーです。よかったら受け取ってください。」
ここに来る前にドラッグストアに寄って、ケースで買ってきた。
純弥「まじ?・・・ありがたく頂きます。」
ほたる「・・・で、こっちはみなさんに。」
焼き菓子の詰め合わせをケーキ屋さんにお願いした。
最大限の個数が入るように、無理やり詰めてもらった箱には50個の個包装焼き菓子が入ってる。
署員「いいんですか!?」
ほたる「昨日、お世話になったので・・・。」
署員「ありがとうございまーす!いただきます!」
みなさん、わいわい言いながら箱を開け、あっという間に食べ進めていく。
署員「うまっ・・・!」
署員「やばい、止まんないっ!」
すごいスピードで食べちゃう署員さんを、私は呆気にとられながら眺めていた。
ほたる「え・・・もう無くなっちゃった?」
気がつけば空になった箱しか目にうつらない。
驚いてる私に、さっき案内してくれた救助隊の人が話しかけてきた。
弓弦「うちの署員はみんな甘いの好きだからね。差し入れ、ありがとう。」
ほたる「・・・こちらこそ、助けていただいてありがとうございました、織部さん。」
弓弦「?・・・あれ?俺、名前言った?」
ほたる「名札があったので。」
弓弦「あぁ、なるほど。」
和やかな時間が流れていたけど、みなさんが仕事中なことを思い出した私は、そろそろ帰ることにした。
ほたる「あ、お仕事中失礼しました。香川さん、織部さん、森川さん、宮下さん、笹井さん、昨日はほんとにありがとうございました、じゃあ。」
回れ右をして、ミーティングルームから出ようと思ったとき、署員のみなさんに引き留められた。
宮下「ちょ・・・!」
森川「なんで名前っ!?」
笹井「言った覚えはないけど?」
ほたる「?・・・昨日、名札を見かけた方と、今、名札を見て知っただけですよ。」
純弥「・・・そんなすぐには覚えれないだろ。」
ほたる「?・・・そんなことないと思いますけど。じゃあ、失礼しまーす。」
直接お礼を言うことができた私は、そのまま家に帰った。
帰り道を歩きながら、天河消防署のことを思い出す。
ほたる「天河消防署の人たちって、みんな顔立ちがいいんだ。」
香川さんには昨日ドキッとしたけど、織部さんもイケメンだ。
シャープな顎のライン。
切れ長の二重。
それに・・・
ほたる「男の人ってみんな背が高いの?私の職場は女の人がほとんどだからあんまりわかんないけど・・・。」
私よりはるかに大きい身長。
それはあの場にいた全員だ。
ほたる「まー、どんなにイケメンでも、もう2度と会うこともないし。私は怪我なく助けてもらったんだから、明日からもがんばって働こうっ。」
何事も変わらない、いつもの日常に戻ると思ってたのに、
私は天河消防署の人たちに出会ってから
少しずつ、何かが変わり始めた。
ほたる「天河消防署って・・・おっきいんだ・・・。」
あまりにも広い敷地。
何台も並んでる消防車や救急車。
火の見やぐらもある。
ほたる「・・・香川さん、いるのかな。」
どきどきしながら入り口から中に入った。
織部 弓弦(おりべ ゆづる)「・・・どうかされましたか?」
署内に入った瞬間、目の前にいた救助隊の人。
香川さんと同じ服を着てる。
ほたる「お仕事中すみません。香川さんいらっしゃいますか?」
弓弦「・・・いますよ?よかったら案内しましょうか?」
ほたる「お願いします!」
案内され、着いた先はミーティングルーム。
ガチャ・・・とドアを開けて入ると、香川さんと同じ服をきた人が数人いた。
弓弦「純弥ー。お客さん。」
純弥「え?」
名前を呼ばれて振り返ったのは紛れもなく、私を助けてくれた救助隊の人だった。
純弥「ああ、昨日の。」
ほたる「昨日はありがとうございました。」
純弥「どういたしまして。」
ほたる「これ・・・昨日頂いたドリンクゼリーです。よかったら受け取ってください。」
ここに来る前にドラッグストアに寄って、ケースで買ってきた。
純弥「まじ?・・・ありがたく頂きます。」
ほたる「・・・で、こっちはみなさんに。」
焼き菓子の詰め合わせをケーキ屋さんにお願いした。
最大限の個数が入るように、無理やり詰めてもらった箱には50個の個包装焼き菓子が入ってる。
署員「いいんですか!?」
ほたる「昨日、お世話になったので・・・。」
署員「ありがとうございまーす!いただきます!」
みなさん、わいわい言いながら箱を開け、あっという間に食べ進めていく。
署員「うまっ・・・!」
署員「やばい、止まんないっ!」
すごいスピードで食べちゃう署員さんを、私は呆気にとられながら眺めていた。
ほたる「え・・・もう無くなっちゃった?」
気がつけば空になった箱しか目にうつらない。
驚いてる私に、さっき案内してくれた救助隊の人が話しかけてきた。
弓弦「うちの署員はみんな甘いの好きだからね。差し入れ、ありがとう。」
ほたる「・・・こちらこそ、助けていただいてありがとうございました、織部さん。」
弓弦「?・・・あれ?俺、名前言った?」
ほたる「名札があったので。」
弓弦「あぁ、なるほど。」
和やかな時間が流れていたけど、みなさんが仕事中なことを思い出した私は、そろそろ帰ることにした。
ほたる「あ、お仕事中失礼しました。香川さん、織部さん、森川さん、宮下さん、笹井さん、昨日はほんとにありがとうございました、じゃあ。」
回れ右をして、ミーティングルームから出ようと思ったとき、署員のみなさんに引き留められた。
宮下「ちょ・・・!」
森川「なんで名前っ!?」
笹井「言った覚えはないけど?」
ほたる「?・・・昨日、名札を見かけた方と、今、名札を見て知っただけですよ。」
純弥「・・・そんなすぐには覚えれないだろ。」
ほたる「?・・・そんなことないと思いますけど。じゃあ、失礼しまーす。」
直接お礼を言うことができた私は、そのまま家に帰った。
帰り道を歩きながら、天河消防署のことを思い出す。
ほたる「天河消防署の人たちって、みんな顔立ちがいいんだ。」
香川さんには昨日ドキッとしたけど、織部さんもイケメンだ。
シャープな顎のライン。
切れ長の二重。
それに・・・
ほたる「男の人ってみんな背が高いの?私の職場は女の人がほとんどだからあんまりわかんないけど・・・。」
私よりはるかに大きい身長。
それはあの場にいた全員だ。
ほたる「まー、どんなにイケメンでも、もう2度と会うこともないし。私は怪我なく助けてもらったんだから、明日からもがんばって働こうっ。」
何事も変わらない、いつもの日常に戻ると思ってたのに、
私は天河消防署の人たちに出会ってから
少しずつ、何かが変わり始めた。
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