21 / 41
21.救世主降臨
しおりを挟む
二日後、アキラたちは市ヶ谷基地に招かれた。
広場には、大勢の人々が集まっていた。
田中が朝礼台の上から、挨拶をはじめた。
「世界は滅びかけました。傲慢な人間に神が罰を与えたのです。しかし神は人間を見捨てたわけではありません。生き残った人間が悔い改め、生きていけるように「救世主様」をお遣わしになったのです。」
田中はアキラに手を向けた。
「救世主様、ではお願いします」
アキラは朝礼台に上がった。
金髪美少女が優雅に一礼した。
「ほおお」
どこからともなく感嘆の声が聞こえた。
アキラが、ゆっくりと一回転して大きく叫んだ。
「雨よ!」
そして杖を優雅に大きく振った。すると、広場に雨が降り始めた。
「雨だ!」
誰かが叫ぶと、それをきっかけに
「ほんとうに雨が降ってきた!」「水だ!」「奇跡だ!」「救われた!」
などと大合唱が起こり、広場が興奮に飲み込まれていった。
どこからか「金髪美少女」という声が聞こえると、一瞬場が静かになったが、
すぐに「女神だ!」「天使だ!」という別の興奮が巻き起き、やがて
「救世主様」「救世主様」「救世主様」
の大合唱に変わっていった。
田中が大きく両手をあげると、場はシーンと静まり返った。
「これから、救世主様自ら水をお与えくださいます。みなさん、感謝して受け取ってください」
アキラの前にポリタンクやバケツを持った人々が列を作った。アキラはひとつひとつ丁寧に、笑顔で水を注いでいった。その姿に、誰もが見惚れ、感激し、礼を言いながら水を持って行った。
最後に田中がアキラに手を差し向けた。
「これが神の御業です。救世主様に感謝を!」
広場には割れんばかりの歓声と拍手が鳴り響いた。
セレモニーが終わったあと、一行は会議室に通された。
そこには江田、田島、三島が待っていた。
「江田君、田島君、三島君、ご苦労さま。おかげで無事終わることができ、感謝します。どうです。救世主様は素晴らしい方だったでしょう。これから目黒と市ヶ谷が一体となって頑張っていこうでありませんか」
田中が誇らしげに言った。
「先生の役に立って嬉しいですよ」
江田はアキラを見ながら、田中と握手をした。
田島が興奮冷めやらぬ様子で、田中と握手をしながらアキラを見つめていた。
「救世主様にお会いできて感激しております。生きていて本当に良かったです。私も田中先生とともに救世主様のお役に立ちたいと思います」
「おお、田島君!私たちは、もう同志です。これから一緒に救世主様を支えていきましょう」
田中もその言葉に感激し、田島と強い抱擁をした。
三島は、アキラをちらっと見た。
「田所、相変わらず、おまえは悪運が強いな。とりあえず水の件は感謝する」
「三島、お互い生き残ったんだ。手を取り合おう。今後は水と物資の物々交換といこうじゃないか」
田所は三島に握手の手を差し出したが、三島はその手を取らなかった。
三島は田所の同期だった。だが、先に出世した田所が嫌いだった。互いに生き残り、今度は自分が市ヶ谷のトップになり、田所を見返してやったと内心喜んでいた。それが水を出せる魔法少女の登場で、また逆転された。その運の良さが妬ましかった。しかし水不足には困っていたので、今回の取引は渡りに船だった。
田島はアキラを熱い目でじっと見ていた。実はアイドル好きで、いまだ独身だった。ダンジョン崩壊の前日、ここ市ヶ谷でマリを見かけていたのだ。そして金髪美少女に一目ぼれして、テレビ局から写真をもらっていた。その美少女と再会できて感激していたのだった。
江田は、アキラを見ながら、良からぬ事を考えていた。
「目黒が水をいっぱい持っていたのは、こういうカラクリだったのか。しかし魔法とは、恐れ入った。あの女がいれば水には一生困らずに済むのか。いや、この関東を支配できるな」
アキラは、江田、田島、三島の視線が気になって、落ち着かい気分になっていた。
「早く帰りたい」
マリが優しくアキラの頭を撫でた。
「もう少しの辛抱よ」
「おお、なんと羨ましい青春」
田島がアキラたちを見つめていた。
やだ、このオッサンと、アキラとマリは田島を睨んだ。
会談が終わり、アキラたちは、貯水槽のところに向かっていた。
今回貯水槽を満タンにするかわり、食料、燃料、魔石を譲ってもらうことになったのだ。田島が案内係を買って出て、アキラの横にならんで、嬉しそうにしていた。
アキラは、田中と田島に両脇を固められた形になっていて、非常に気持ち悪かった。
オッサン二人に囲まれるとか、どんな罰ゲームだよ、アキラは心の中でつぶやいた。
「魔石があったら、水を出すために、ひとつ貰いたいのですが」
「なら、先に魔石の方に案内しますね」
田島が嬉しそうに先導した。
「ここです」
ほとんど壁だけしか残ってないような建物にやってきて、中に入って驚いた。
魔石が入っている箱とともに、ダンジョンがあったのだ
アキラは田島を見ずに尋ねた。
「ダンジョンがありますね。怖くないんですか?」
「ええ、怖いですよ。でも他に行く当てもありませんし、すぐ崩壊するわけではないでしょう。ここは十分な物資があって生きていけます。それに救世主様が現れたのです、私は、ここに残るつもりです」
田島はそう言って、アキラを見つめた。
アキラは、背筋がゾワゾワした。急いで箱から、魔石をいくつか取って出て行った。
「では、貯水槽に案内してください。水を補給します」
帰り際、「救世主様」「救世主様、ありがとうございました」「救世主様、ばんざい」と大きな歓声が起こった。「魔法少女、ばんざい」「金髪美少女さま」という声も聞こえた。
最後の方は、何か腑に落ちなかったが、悪い気はしなかったので、気にしないことにしたアキラだった。
目黒が驚いていた。
「それにしても、凄い歓迎ぶりだったな」
朝比奈が唸っていた。
「まるで新興宗教みたいになってましたね」
田所が難しい顔をして考え込んだ。
「田中先生が、ちょっと危ない方向に向かっている気がしないでもないな」
マリがアキラを見た。
「田島って人も、なんか怖いわ」
「もう市ヶ谷には行きたくないな。視線が気持ち悪かったよ」
アキラは、江田、田島、三島の視線を思い出し身震いした。
その夜、市ヶ谷の会議室には江田、田島、三島の三人が集まっていた。
田島が、先に発言した。
「水と物資の交換は、私が担当しよう」
「やけに積極的だな」
三島が訝しむような目で田島を見た。まさか目黒に乗り換えるつもりなのかと怪しんだのだ。
江田は、「田島もアキラを狙ってやがる。こいつもアキラの価値に気が付いたか、さてどうしたものか」と思案していた。
江田は田島に提案した。
「それなら田島の部隊を俺に貸せ。江戸川区の物資を、急いで残らず集めたいんだ」
「いいだろう。輸送用の車と護衛用部隊を残して、あとは好きにしてくれ」
田島はアキラに会える口実ができて喜んだ。
「江田、習志野を刺激するなよ」
三島は釘をさした。
「ああ、わかってるよ」
江田は、ニヤッと笑った。
広場には、大勢の人々が集まっていた。
田中が朝礼台の上から、挨拶をはじめた。
「世界は滅びかけました。傲慢な人間に神が罰を与えたのです。しかし神は人間を見捨てたわけではありません。生き残った人間が悔い改め、生きていけるように「救世主様」をお遣わしになったのです。」
田中はアキラに手を向けた。
「救世主様、ではお願いします」
アキラは朝礼台に上がった。
金髪美少女が優雅に一礼した。
「ほおお」
どこからともなく感嘆の声が聞こえた。
アキラが、ゆっくりと一回転して大きく叫んだ。
「雨よ!」
そして杖を優雅に大きく振った。すると、広場に雨が降り始めた。
「雨だ!」
誰かが叫ぶと、それをきっかけに
「ほんとうに雨が降ってきた!」「水だ!」「奇跡だ!」「救われた!」
などと大合唱が起こり、広場が興奮に飲み込まれていった。
どこからか「金髪美少女」という声が聞こえると、一瞬場が静かになったが、
すぐに「女神だ!」「天使だ!」という別の興奮が巻き起き、やがて
「救世主様」「救世主様」「救世主様」
の大合唱に変わっていった。
田中が大きく両手をあげると、場はシーンと静まり返った。
「これから、救世主様自ら水をお与えくださいます。みなさん、感謝して受け取ってください」
アキラの前にポリタンクやバケツを持った人々が列を作った。アキラはひとつひとつ丁寧に、笑顔で水を注いでいった。その姿に、誰もが見惚れ、感激し、礼を言いながら水を持って行った。
最後に田中がアキラに手を差し向けた。
「これが神の御業です。救世主様に感謝を!」
広場には割れんばかりの歓声と拍手が鳴り響いた。
セレモニーが終わったあと、一行は会議室に通された。
そこには江田、田島、三島が待っていた。
「江田君、田島君、三島君、ご苦労さま。おかげで無事終わることができ、感謝します。どうです。救世主様は素晴らしい方だったでしょう。これから目黒と市ヶ谷が一体となって頑張っていこうでありませんか」
田中が誇らしげに言った。
「先生の役に立って嬉しいですよ」
江田はアキラを見ながら、田中と握手をした。
田島が興奮冷めやらぬ様子で、田中と握手をしながらアキラを見つめていた。
「救世主様にお会いできて感激しております。生きていて本当に良かったです。私も田中先生とともに救世主様のお役に立ちたいと思います」
「おお、田島君!私たちは、もう同志です。これから一緒に救世主様を支えていきましょう」
田中もその言葉に感激し、田島と強い抱擁をした。
三島は、アキラをちらっと見た。
「田所、相変わらず、おまえは悪運が強いな。とりあえず水の件は感謝する」
「三島、お互い生き残ったんだ。手を取り合おう。今後は水と物資の物々交換といこうじゃないか」
田所は三島に握手の手を差し出したが、三島はその手を取らなかった。
三島は田所の同期だった。だが、先に出世した田所が嫌いだった。互いに生き残り、今度は自分が市ヶ谷のトップになり、田所を見返してやったと内心喜んでいた。それが水を出せる魔法少女の登場で、また逆転された。その運の良さが妬ましかった。しかし水不足には困っていたので、今回の取引は渡りに船だった。
田島はアキラを熱い目でじっと見ていた。実はアイドル好きで、いまだ独身だった。ダンジョン崩壊の前日、ここ市ヶ谷でマリを見かけていたのだ。そして金髪美少女に一目ぼれして、テレビ局から写真をもらっていた。その美少女と再会できて感激していたのだった。
江田は、アキラを見ながら、良からぬ事を考えていた。
「目黒が水をいっぱい持っていたのは、こういうカラクリだったのか。しかし魔法とは、恐れ入った。あの女がいれば水には一生困らずに済むのか。いや、この関東を支配できるな」
アキラは、江田、田島、三島の視線が気になって、落ち着かい気分になっていた。
「早く帰りたい」
マリが優しくアキラの頭を撫でた。
「もう少しの辛抱よ」
「おお、なんと羨ましい青春」
田島がアキラたちを見つめていた。
やだ、このオッサンと、アキラとマリは田島を睨んだ。
会談が終わり、アキラたちは、貯水槽のところに向かっていた。
今回貯水槽を満タンにするかわり、食料、燃料、魔石を譲ってもらうことになったのだ。田島が案内係を買って出て、アキラの横にならんで、嬉しそうにしていた。
アキラは、田中と田島に両脇を固められた形になっていて、非常に気持ち悪かった。
オッサン二人に囲まれるとか、どんな罰ゲームだよ、アキラは心の中でつぶやいた。
「魔石があったら、水を出すために、ひとつ貰いたいのですが」
「なら、先に魔石の方に案内しますね」
田島が嬉しそうに先導した。
「ここです」
ほとんど壁だけしか残ってないような建物にやってきて、中に入って驚いた。
魔石が入っている箱とともに、ダンジョンがあったのだ
アキラは田島を見ずに尋ねた。
「ダンジョンがありますね。怖くないんですか?」
「ええ、怖いですよ。でも他に行く当てもありませんし、すぐ崩壊するわけではないでしょう。ここは十分な物資があって生きていけます。それに救世主様が現れたのです、私は、ここに残るつもりです」
田島はそう言って、アキラを見つめた。
アキラは、背筋がゾワゾワした。急いで箱から、魔石をいくつか取って出て行った。
「では、貯水槽に案内してください。水を補給します」
帰り際、「救世主様」「救世主様、ありがとうございました」「救世主様、ばんざい」と大きな歓声が起こった。「魔法少女、ばんざい」「金髪美少女さま」という声も聞こえた。
最後の方は、何か腑に落ちなかったが、悪い気はしなかったので、気にしないことにしたアキラだった。
目黒が驚いていた。
「それにしても、凄い歓迎ぶりだったな」
朝比奈が唸っていた。
「まるで新興宗教みたいになってましたね」
田所が難しい顔をして考え込んだ。
「田中先生が、ちょっと危ない方向に向かっている気がしないでもないな」
マリがアキラを見た。
「田島って人も、なんか怖いわ」
「もう市ヶ谷には行きたくないな。視線が気持ち悪かったよ」
アキラは、江田、田島、三島の視線を思い出し身震いした。
その夜、市ヶ谷の会議室には江田、田島、三島の三人が集まっていた。
田島が、先に発言した。
「水と物資の交換は、私が担当しよう」
「やけに積極的だな」
三島が訝しむような目で田島を見た。まさか目黒に乗り換えるつもりなのかと怪しんだのだ。
江田は、「田島もアキラを狙ってやがる。こいつもアキラの価値に気が付いたか、さてどうしたものか」と思案していた。
江田は田島に提案した。
「それなら田島の部隊を俺に貸せ。江戸川区の物資を、急いで残らず集めたいんだ」
「いいだろう。輸送用の車と護衛用部隊を残して、あとは好きにしてくれ」
田島はアキラに会える口実ができて喜んだ。
「江田、習志野を刺激するなよ」
三島は釘をさした。
「ああ、わかってるよ」
江田は、ニヤッと笑った。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
愛されない花嫁は初夜を一人で過ごす
リオール
恋愛
「俺はお前を妻と思わないし愛する事もない」
夫となったバジルはそう言って部屋を出て行った。妻となったアルビナは、初夜を一人で過ごすこととなる。
後に夫から聞かされた衝撃の事実。
アルビナは夫への復讐に、静かに心を燃やすのだった。
※シリアスです。
※ざまあが行き過ぎ・過剰だといったご意見を頂戴しております。年齢制限は設定しておりませんが、お読みになる場合は自己責任でお願い致します。
【完結】愛されなかった私が幸せになるまで 〜旦那様には大切な幼馴染がいる〜
高瀬船
恋愛
2年前に婚約し、婚姻式を終えた夜。
フィファナはドキドキと逸る鼓動を落ち着かせるため、夫婦の寝室で夫を待っていた。
湯上りで温まった体が夜の冷たい空気に冷えて来た頃やってきた夫、ヨードはベッドにぽつりと所在なさげに座り、待っていたフィファナを嫌悪感の籠った瞳で一瞥し呆れたように「まだ起きていたのか」と吐き捨てた。
夫婦になるつもりはないと冷たく告げて寝室を去っていくヨードの後ろ姿を見ながら、フィファナは悲しげに唇を噛み締めたのだった。
運命の選択が見えるのですが、どちらを選べば幸せになれますか? ~私の人生はバッドエンド率99.99%らしいです~
日之影ソラ
恋愛
第六王女として生を受けたアイリスには運命の選択肢が見える。選んだ選択肢で未来が大きく変わり、最悪の場合は死へ繋がってしまうのだが……彼女は何度も選択を間違え、死んではやり直してを繰り返していた。
女神様曰く、彼女の先祖が大罪を犯したせいで末代まで呪われてしまっているらしい。その呪いによって彼女の未来は、99.99%がバッドエンドに設定されていた。
婚約破棄、暗殺、病気、仲たがい。
あらゆる不幸が彼女を襲う。
果たしてアイリスは幸福な未来にたどり着けるのか?
選択肢を見る力を駆使して運命を切り開け!
別れた婚約者が「俺のこと、まだ好きなんだろう?」と復縁せまってきて気持ち悪いんですが
リオール
恋愛
婚約破棄して別れたはずなのに、なぜか元婚約者に復縁迫られてるんですけど!?
※ご都合主義展開
※全7話
虐げられた落ちこぼれ令嬢は、若き天才王子様に溺愛される~才能ある姉と比べられ無能扱いされていた私ですが、前世の記憶を思い出して覚醒しました~
日之影ソラ
恋愛
異能の強さで人間としての価値が決まる世界。国内でも有数の貴族に生まれた双子は、姉は才能あふれる天才で、妹は無能力者の役立たずだった。幼いころから比べられ、虐げられてきた妹リアリスは、いつしか何にも期待しないようになった。
十五歳の誕生日に突然強大な力に目覚めたリアリスだったが、前世の記憶とこれまでの経験を経て、力を隠して平穏に生きることにする。
さらに時がたち、十七歳になったリアリスは、変わらず両親や姉からは罵倒され惨めな扱いを受けていた。それでも平穏に暮らせるならと、気にしないでいた彼女だったが、とあるパーティーで運命の出会いを果たす。
異能の大天才、第六王子に力がばれてしまったリアリス。彼女の人生はどうなってしまうのか。
義妹ばかりを溺愛して何もかも奪ったので縁を切らせていただきます。今さら寄生なんて許しません!
ユウ
恋愛
10歳の頃から伯爵家の嫁になるべく厳しい花嫁修業を受け。
貴族院を卒業して伯爵夫人になるべく努力をしていたアリアだったが事あるごと実娘と比べられて来た。
実の娘に勝る者はないと、嫌味を言われ。
嫁でありながら使用人のような扱いに苦しみながらも嫁として口答えをすることなく耐えて来たが限界を感じていた最中、義妹が出戻って来た。
そして告げられたのは。
「娘が帰って来るからでていってくれないかしら」
理不尽な言葉を告げられ精神的なショックを受けながらも泣く泣く家を出ることになった。
…はずだったが。
「やった!自由だ!」
夫や舅は申し訳ない顔をしていたけど、正直我儘放題の姑に我儘で自分を見下してくる義妹と縁を切りたかったので同居解消を喜んでいた。
これで解放されると心の中で両手を上げて喜んだのだが…
これまで尽くして来た嫁を放り出した姑を世間は良しとせず。
生活費の負担をしていたのは息子夫婦で使用人を雇う事もできず生活が困窮するのだった。
縁を切ったはずが…
「生活費を負担してちょうだい」
「可愛い妹の為でしょ?」
手のひらを返すのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる