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第一章 生態及び撃退方法について

撃退に関しての諸注意

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 さて、そのような状態のゾンビ達を、再びこのような事態が起きた時に、我々はどのように撃退するべきなのだろうか?

 ゾンビ達は映画の通りに、頭部を破壊すればその活動を止めた。
 だが、実際に人間の頭部を破壊するのがいかに困難かは、読者諸君も知っての通りである。

 あの事件の際に、幸運にもそういった状況に遭遇しなかった読者諸君は――油粘土を買い求め、人間の頭大に固めてほしい。しばらく表面を乾燥させるとなお良い。
 固く、重く、実際はその中に骨がある。バットやハンマーでも一撃で叩き潰すのは容易ではないのだ。

 しかし、作者の地域に現れた『熟成ゾンビ』は、バットの一振り程度で、頭がぐしゃぐしゃになってしまった。

 つまり、見た目や、映画等による先入観から来る恐怖を取り除いてみると、発症から時間が経ったゾンビの撃退は、非常に容易だったのである。
 映画で例えるならば、『旧ドン』ではなく『サング』系だったのだ。

 勿論気を付けるべき点はあった。
 葬儀の際等で遺体に接したことのある人ならば判ると思うのだが、弛緩した遺体は重いのだ。『なりたて』のゾンビはそれに近く、非常に重い。
 しかも、それが動くわけだから、大変だ。
 とはいえ、地元に来たのは前述通り、軽い『熟成ゾンビ』。
 大したことはなかったのではないか?

 いやいや、連中は『大群』でやってきたのだ。

 例え干からびている熟成ゾンビでも、狭い場所に大群で押し寄せられたら、圧死する可能性は極めて高いのである。

 では、具体的な撃退方法に移るが、これに関しては色々注意点がある。

 まず、一般人は撃退を行うよりも、『逃走』もしくは『籠城』の方が有効なのである。
 個々人の能力、ゾンビの個体差等があるから『これをこう使えば決定的なダメージを与えられる』という確証は誰にも保障されるものではなく、例え、並外れた身体能力を持った人物でも、数時間連続で鈍器等を振るい続けるのは不可能だ。
 であるから、どうしても撃退を望むのであれば、集団で綿密な計画を立てることをお薦めする。
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