僕は平凡に生きたい

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入学式

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色んな話をしながらクラスまでの道のりを歩いていると、廊下の端でうずくまっている人がいた。

俺は慌てて「大丈夫ですか!?」と声をかけて、走り寄る。

うずくまっている人の横にしゃがんで背中を撫でる。


「あの、体調が良くないんですか…?」
「…ぁ…急に、気分が、悪くなって…」
「顔が真っ青ですよ!すぐに保健室に行きましょう…!…立てますか…?」
「た、ぶん…」


そう言って男の人は立とうとするけど、やっぱり力が入らないみたいで俺に倒れてくる。
ひ、非力なのがこんな所で出てしまうとは…!
でもそんな事言ってられない、と力を入れて踏ん張ると京くんが俺を支えてくれた。


「あ、ありがとう…京くんごめん、この人を支えてもらってもいいかな?俺じゃ、ダメみたい…」
「ん、いいよ。佳乃ちゃんは取り敢えずついてきて」
「すみません…」
「ゆっくり行きましょう?キツくなったらすぐに言ってくださいね?」
「ありが、とうございます…」


事前に校内地図もらってて良かった。
これで保健室の場所が分からなかったら意味ないもんね。

それにしても、綺麗な人だなぁ。…って、体調悪いのにそんな事考えてる場合じゃない。
顔も青いし、支えてないとすぐに倒れそう…。

保健室についたらすぐに寝かせてもらって、ドリンクを飲ませて…薬は…間違ったもの飲ませたらいけないから……先生の判断に任せよう。


色々考えているうちに保健室についた。割と近くでよかった…。

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