ちょっと待ってもらっていいですか？とりあえず、10年ぐらい。

自由行動でもする？

「ふわぁ～あっと。あーよく寝た。……ふ、かわいい寝顔」

起きてすぐ隣を見ればくーくーと寝息をたてる神様がいた。
これがまためちゃくちゃかわいいんだ。
起こさないようにベッドから降りようとすればクンッと腕を何かに引っ張られ不思議に思い腕を確認したら神様が俺の腕を握っていた。………は？かわ。
ここにこの場面を撮る機械がないのが悔やまれ…………こういうのって魔法じゃ無理なのか？
物は試しだ。

「カメラ…カメラって思えばいいのか…？」

目を瞑りカメラを想像すれば手にカメラが乗っていた。
おお、しかもミラーレス。軽量。
この世界にカメラなんてあるのか知らないが、取り敢えず見かけるまで黙っておくか。

無言でパシャパシャと撮っていると「ぅぅ…」と神様が唸り目をあけた。
起きても撮るのはやめないけどな。

「おはよう。よく眠れたか？」

「…ぅ…ぉあよう…で、す…」

「ぐっ……お腹は、空いてないか？…あぁ、空かないんだっけ…まだ眠たいなら寝ててもいいぞ？」

「おき、ましゅ…」

寝ぼけ眼の神様がかわいすぎてつらいです。
俺こんなキャラじゃなかったのにな…。かわいいは世界を救えるぜ。
ぐしぐしと神様が目を擦るのでそっとその手を外して「顔を洗いに行こうな」と問答無用で抱っこした。
まだ起ききれていないのかされるがままの神様に俺の顔は緩みっぱなしだ。

顔を洗ってスッキリしたのか顔を赤くしながら「さっきはごめんなさい…」と謝って来たので「ほっぺにちゅーしたらいいぞ」と冗談で言ったら本当にしてくれて、無事に俺は死んだ。
今までありがとう。楽しかった。

死んだふりをしていると神様が泣き始めたのですぐにやめてぎゅうぎゅうと抱きしめた。
ああ、こいつには敵わない。


「さて、神様。ここからは自由行動でもするか？」


俺と一緒じゃ飽きるだろうと思って提案すれば神様は大泣きし始め「わがまま言わないので一緒がいいです」と俺にべったりになった。
………俺もだ。



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久しぶりに更新したらキャラ変がすごい事になりました。
だって神様かわいいんだもの。