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オレ、問題解決に走る。
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「…よし、オレはやればできる子…やればできる子…」
「なにぶつぶつ言ってんだ?暑さでやられた?」
「もー佐原うっさいよ。オレは今やる気に満ち溢れてんだからね」
「ふーん……ま、楢原に怒られない程度には頑張れ?」
「?…なんで楢原?」
別に楢原に怒られるような事今までしてないじゃん?
きょとんと佐原を見返せば哀れみの目で見られた。
…なんかムカついたから取り敢えずデコピンしといた。ありったけの力を込めて。
痛みで悶える佐原をケラケラと笑えば隣にいた旬くんに「智充くん!」と怒られたので「ごめぇん」と謝った。
「…とにかく!オレは決めたの!」
「ってー…お前馬鹿力すぎんだろ……何を決めたんだ?」
「ごめんって。…この間食堂で色々あったじゃん?」
「あーお前が急にイチャイチャしはじめたやつな」
「僕、びっくりしたよ?あれで周りを威嚇し始めたのかと…」
「しゅ、旬くん…!?違うからね!?あれは、なんていうかっ………っ…はー…ん、でも、それを逆に利用しようと思って!」
色々って誤魔化したのに掘り返してくるこのカップルやーだー!
赤くなった頬を手で挟んで隠すと旬くんが「真っ赤だよ。かわいー」なんて言うからこの子この間までの姿はどこにやったのかと。
オレはこの間の食堂の一件以来なんだかチワワ達に遠巻きにされている気がしてそわそわしている。
きっと楢原の事を本気で好きだった人達なんだろうな…でもオレ楢原がオレの事を愛してくれる限りはだーれにも渡すつもりないかんね。
腹は括った。
いつか終わるかもしれない関係だとしても、今が幸せなんだもん。
オレはその幸せに浸っていたい。馬鹿だと指を刺されても、笑われても、オレは楢原が大好きで大好きで仕方ないんだし。
「…うん、オレ、楢原に告白しよう!」
ガッツポーズを決めるオレを見て佐原と旬くんが顔を見合わせて首を傾げていた。
「なにぶつぶつ言ってんだ?暑さでやられた?」
「もー佐原うっさいよ。オレは今やる気に満ち溢れてんだからね」
「ふーん……ま、楢原に怒られない程度には頑張れ?」
「?…なんで楢原?」
別に楢原に怒られるような事今までしてないじゃん?
きょとんと佐原を見返せば哀れみの目で見られた。
…なんかムカついたから取り敢えずデコピンしといた。ありったけの力を込めて。
痛みで悶える佐原をケラケラと笑えば隣にいた旬くんに「智充くん!」と怒られたので「ごめぇん」と謝った。
「…とにかく!オレは決めたの!」
「ってー…お前馬鹿力すぎんだろ……何を決めたんだ?」
「ごめんって。…この間食堂で色々あったじゃん?」
「あーお前が急にイチャイチャしはじめたやつな」
「僕、びっくりしたよ?あれで周りを威嚇し始めたのかと…」
「しゅ、旬くん…!?違うからね!?あれは、なんていうかっ………っ…はー…ん、でも、それを逆に利用しようと思って!」
色々って誤魔化したのに掘り返してくるこのカップルやーだー!
赤くなった頬を手で挟んで隠すと旬くんが「真っ赤だよ。かわいー」なんて言うからこの子この間までの姿はどこにやったのかと。
オレはこの間の食堂の一件以来なんだかチワワ達に遠巻きにされている気がしてそわそわしている。
きっと楢原の事を本気で好きだった人達なんだろうな…でもオレ楢原がオレの事を愛してくれる限りはだーれにも渡すつもりないかんね。
腹は括った。
いつか終わるかもしれない関係だとしても、今が幸せなんだもん。
オレはその幸せに浸っていたい。馬鹿だと指を刺されても、笑われても、オレは楢原が大好きで大好きで仕方ないんだし。
「…うん、オレ、楢原に告白しよう!」
ガッツポーズを決めるオレを見て佐原と旬くんが顔を見合わせて首を傾げていた。
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