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オレ、諦める。
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「ま、なんでもいいからさ。退いてくれない?」
「な、なんでっ」
「なんでって……」
邪魔以外の他に理由がいる…?
びっくりしちゃった…。
でもそう言っても退いてくれなさそうだもんな~。
「…いたい…」
「わっわりぃ!!」
「……ちょろ…」
ちょーーーーっとだけ涙を目にためて上目遣いで見やれば慌てて飛び退いた。
わはは、おもろいな。
別に痛くも何ともなかったけど上から見下ろされるのは好きじゃないんでね。
はぁ…とため息を吐いて伸びをすればおろおろとこちらを見る大きな犬。…もとい、楢原。
「…なんでそんなおろおろしてんのさ」
「い、痛かったんだろ!?おれっ…別に痛くしようとかそんな事思ってなくてっ…だからっ…!」
「ぶふっ…あぁごめんごめん。おもし……心配してくれてんだなと思って」
ちょっと泣きそうになってっし。まじおもろいな。
こんなやつだったとは知らんかった。
「別にオレ男の子だし?傷ついてもなんとも…「俺が嫌なんだよ!」…お、おぉ…そう…」
「…俺、お前が好きなんだよ」
「…わぁ、突然だねぇ…」
薄々知ってはいたけど、こいついっぱいいっぱいすぎてなんも考えずに言ったんだろうなぁ。
がしがしと頭を撫でたい衝動をおさえて必死に何かを言おうとしている楢原を見守る。
…わんちゃんでもあるけど、なんだろう。小さい子供を見ている気分だ。
ほんわかとした気持ちになりつつ待っていると楢原がオレの肩をガシッと掴んできた。
わお、目が正気じゃない。
「な、なんでっ」
「なんでって……」
邪魔以外の他に理由がいる…?
びっくりしちゃった…。
でもそう言っても退いてくれなさそうだもんな~。
「…いたい…」
「わっわりぃ!!」
「……ちょろ…」
ちょーーーーっとだけ涙を目にためて上目遣いで見やれば慌てて飛び退いた。
わはは、おもろいな。
別に痛くも何ともなかったけど上から見下ろされるのは好きじゃないんでね。
はぁ…とため息を吐いて伸びをすればおろおろとこちらを見る大きな犬。…もとい、楢原。
「…なんでそんなおろおろしてんのさ」
「い、痛かったんだろ!?おれっ…別に痛くしようとかそんな事思ってなくてっ…だからっ…!」
「ぶふっ…あぁごめんごめん。おもし……心配してくれてんだなと思って」
ちょっと泣きそうになってっし。まじおもろいな。
こんなやつだったとは知らんかった。
「別にオレ男の子だし?傷ついてもなんとも…「俺が嫌なんだよ!」…お、おぉ…そう…」
「…俺、お前が好きなんだよ」
「…わぁ、突然だねぇ…」
薄々知ってはいたけど、こいついっぱいいっぱいすぎてなんも考えずに言ったんだろうなぁ。
がしがしと頭を撫でたい衝動をおさえて必死に何かを言おうとしている楢原を見守る。
…わんちゃんでもあるけど、なんだろう。小さい子供を見ている気分だ。
ほんわかとした気持ちになりつつ待っていると楢原がオレの肩をガシッと掴んできた。
わお、目が正気じゃない。
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