88 / 93
アデュー・トリステス ~月明かりの夜、今度こそ、君と~
聖なるトリステスへの変化
しおりを挟む
*
目が覚めて、シュザンヌは、自身が裸でもないし、隣には誰もいないのを見やった。だが、なぜか、涙のあとが一筋、頬についていた。
「ハンス……?」と、シュザンヌは呟いた。
起きて、窓から差し込む陽光に、目を細める。朝だ。
「ハンス?私たち、ついに結ばれたの……?それとも、あれも、夢?幻想……?」
彼女には、よくわからなかった。それぐらい、やけにリアルで、そして何より、どこまでも優しい夢であった。
5 聖なるトリステス
「シュザンヌ様、朝食は皆様と合同でとって頂きます」と、女性のエルフが言いに来た。ので、手早く着替えていたシュザンヌは、その女性についていった。
松葉づえをついた従兄に再会したシュザンヌは、朝食の席で、涙ながらに従兄にかけよった。
「クロード……!!」
シュザンヌだけではない。朝食の席に来ていたカルロスも同じだった。最も、今は軍服のような、みるからに偉いと分かるな服を着ており、王子だという威厳が漂う。
「クロード君!」と、マリウスが席を立った。セルフィも。
「みんな、心配しすぎだってば」と、クロードが照れ笑いをする。
「死霊の国では、もやが濃すぎて、お前が戦っているさまも、ほとんど見えなかったが、もやの中から光る精霊の竜の光や、火花は見えたぞ。そのあと、もやが晴れて、倒れているお前が見えた……!」
「私もそんな感じ」と、シュザンヌ。
「じきに歩けるようになるそうだから、安心して」と、クロード。
みんなから、「何があったの?」というような質問を受けながら、クロードは、一行は、なんとか朝食をとった。
パンにバターを塗りながら、クロードはしごく簡単に説明した。
はじめに、グリム・リーパーとの一騎打ち、そして、メフィストフェレスとの一騎打ち。
戦いの様子をある程度述べておいたが、最後、自身の寿命を削って魔法銃を撃ち、メフィストフェレスを倒したことは、ふせておいた。シュザンヌをはじめ、みんなが心配すると思ったからだ。
「……とまぁ、俺の水の精霊・シェバンのおかげでグリム・リーパーにとどめをさしてだな……」
「どうしても、信頼してるシェバンでとどめをさしたくてだな……」
「……メフィストフェレスは、正直、今までの力だけじゃ足りないと判断し、王笏座の加護の力を使って勝った」
などと、説明した。
「……ふむ」と、カルロス。
「クロード、その王笏座の加護は、そのままにしておく。お前が、死ぬまで、君の中に、王笏座の加護は残る。昨日、王笏座の方と話しあって決めたことなのだがな」
「いいのか、カルロスさん」と、クロード。
「王笏座は、同時代に5人までしか加護を受けられないんだろう?俺なんかで、いいのか」
「君だからこそ、その5人にふさわしいと、俺は思っている」と、にっこり微笑んでカルロスが言った。
「さすがだね、クロード君!」と、マリウス。
朝食後、一行は、宮殿内の渡り廊下を進み、とある一角のあずまやへと通された。
あずまやは大理石でできており、中心に、小さな丸テーブルがある。そこから、小さく水が流れ出ている。これは、ただのテーブルではない……と、シュザンヌは思った。
「これは儀式用のあずまやです。この水の盆……と言った方が正しいでしょうか……で、あなたのトリステスを、良性にします」
と、連れて来たエルフたちが言った。数名がついてきていた。みな、カルロスと仲がいい。
アンドレイ、シャーウッド、イヴォルの姿は見えない。
手当てでも受けているのだろうか、とシュザンヌは推測した。3人とも、ちょっと怪我してたし……。当のカルロスだって、包帯で何か所も巻いてある。
「良性にする……何度もお聞きでしょうが、すなわち、貴方をエルフとして迎え入れるということです。シュザンヌ・シャイエ殿」
「はい」と言って、シュザンヌが頷く。
「あなたには、このローブを着てもらう」と言って、マラルメがやってきて、地までたれるほど長い、白いローブを持ってきた。
「この水の盆を見て頂きたい」と、マラルメが言った。
あずまやの中央に置かれている、水がわき出ている盆のテーブルには、星型の文様が彫ってあり、5つの星の頂点には、それぞれロウソク置き場があった。
マラルメの指示で、女性エルフが、ろうそくを一本ずつ、その星型の頂点の場所に、さしていく。
「これは、マスクロースの5つの星、というものです」と、マラルメが説明した。
「マスクロースというのは、あなたの願いを天に伝えるタンポポのことです。精霊とは少し違いますが……」
「なるほど」と、クロード。
「では、儀式を始めます」と、マラルメが言った。カルロスも頷く。
マラルメの合図で、女性エルフが、ろうそくに順番に点火していく。
「ハプス・メルバニ・ローソル・ローソル」と、マラルメが7回、唱えた。そのたびに、水仙の花びらを、一枚ずつ、ろうそくの火で燃やす。
「水仙は、エルフの象徴の花だ」と、カルロスが、マリウスに囁く。
そのたびに、ローブが光りだし、シュザンヌは思わず目をつむった。
マラルメがゆっくり、7回唱え終わった後、シュザンヌは目を開けた。特に、体に変化がない……といいたいところだが……。
「シュザンヌちゃん、君、耳が長くなってる!」と、マリウスが言う。
エルフ族の特徴……それは、美しい体に、美しい長い耳であった。
「えっ……」と言って、シュザンヌは自身の耳を触った。たしかに、今までより、数センチ、長い。
「よし、これでよし。シュザンヌ殿、右手の甲を、見せて頂けませんか」
「はい」と言って、シュザンヌは自身の右手の甲を見せた。トリステスの文様のチェックだ。
一行が、見てみると、タイプ15のシュザンヌのトリステスが、タイプ20のトリステスに変化していた。
「これが、タイプ20のトリステスか……!まるで、十字教のシンボルだ……!」と、クロードが舌を巻く。
「そう、まさにそれが、『聖なるトリステス』と呼ばれる所以です」と、マラルメが言う。
「エルフ化の、マスクロースの儀式は、これで終わり。さて……」そう言って、マラルメがにやりと笑う。
「それでは、シュザンヌ殿、会っていただきましょうか、この方に……!」
マラルメはそういって、続いて、後ろの回廊に包帯姿のアンドレイが現れ、ペコリと一礼し、さっと後ろを指し示した。
目が覚めて、シュザンヌは、自身が裸でもないし、隣には誰もいないのを見やった。だが、なぜか、涙のあとが一筋、頬についていた。
「ハンス……?」と、シュザンヌは呟いた。
起きて、窓から差し込む陽光に、目を細める。朝だ。
「ハンス?私たち、ついに結ばれたの……?それとも、あれも、夢?幻想……?」
彼女には、よくわからなかった。それぐらい、やけにリアルで、そして何より、どこまでも優しい夢であった。
5 聖なるトリステス
「シュザンヌ様、朝食は皆様と合同でとって頂きます」と、女性のエルフが言いに来た。ので、手早く着替えていたシュザンヌは、その女性についていった。
松葉づえをついた従兄に再会したシュザンヌは、朝食の席で、涙ながらに従兄にかけよった。
「クロード……!!」
シュザンヌだけではない。朝食の席に来ていたカルロスも同じだった。最も、今は軍服のような、みるからに偉いと分かるな服を着ており、王子だという威厳が漂う。
「クロード君!」と、マリウスが席を立った。セルフィも。
「みんな、心配しすぎだってば」と、クロードが照れ笑いをする。
「死霊の国では、もやが濃すぎて、お前が戦っているさまも、ほとんど見えなかったが、もやの中から光る精霊の竜の光や、火花は見えたぞ。そのあと、もやが晴れて、倒れているお前が見えた……!」
「私もそんな感じ」と、シュザンヌ。
「じきに歩けるようになるそうだから、安心して」と、クロード。
みんなから、「何があったの?」というような質問を受けながら、クロードは、一行は、なんとか朝食をとった。
パンにバターを塗りながら、クロードはしごく簡単に説明した。
はじめに、グリム・リーパーとの一騎打ち、そして、メフィストフェレスとの一騎打ち。
戦いの様子をある程度述べておいたが、最後、自身の寿命を削って魔法銃を撃ち、メフィストフェレスを倒したことは、ふせておいた。シュザンヌをはじめ、みんなが心配すると思ったからだ。
「……とまぁ、俺の水の精霊・シェバンのおかげでグリム・リーパーにとどめをさしてだな……」
「どうしても、信頼してるシェバンでとどめをさしたくてだな……」
「……メフィストフェレスは、正直、今までの力だけじゃ足りないと判断し、王笏座の加護の力を使って勝った」
などと、説明した。
「……ふむ」と、カルロス。
「クロード、その王笏座の加護は、そのままにしておく。お前が、死ぬまで、君の中に、王笏座の加護は残る。昨日、王笏座の方と話しあって決めたことなのだがな」
「いいのか、カルロスさん」と、クロード。
「王笏座は、同時代に5人までしか加護を受けられないんだろう?俺なんかで、いいのか」
「君だからこそ、その5人にふさわしいと、俺は思っている」と、にっこり微笑んでカルロスが言った。
「さすがだね、クロード君!」と、マリウス。
朝食後、一行は、宮殿内の渡り廊下を進み、とある一角のあずまやへと通された。
あずまやは大理石でできており、中心に、小さな丸テーブルがある。そこから、小さく水が流れ出ている。これは、ただのテーブルではない……と、シュザンヌは思った。
「これは儀式用のあずまやです。この水の盆……と言った方が正しいでしょうか……で、あなたのトリステスを、良性にします」
と、連れて来たエルフたちが言った。数名がついてきていた。みな、カルロスと仲がいい。
アンドレイ、シャーウッド、イヴォルの姿は見えない。
手当てでも受けているのだろうか、とシュザンヌは推測した。3人とも、ちょっと怪我してたし……。当のカルロスだって、包帯で何か所も巻いてある。
「良性にする……何度もお聞きでしょうが、すなわち、貴方をエルフとして迎え入れるということです。シュザンヌ・シャイエ殿」
「はい」と言って、シュザンヌが頷く。
「あなたには、このローブを着てもらう」と言って、マラルメがやってきて、地までたれるほど長い、白いローブを持ってきた。
「この水の盆を見て頂きたい」と、マラルメが言った。
あずまやの中央に置かれている、水がわき出ている盆のテーブルには、星型の文様が彫ってあり、5つの星の頂点には、それぞれロウソク置き場があった。
マラルメの指示で、女性エルフが、ろうそくを一本ずつ、その星型の頂点の場所に、さしていく。
「これは、マスクロースの5つの星、というものです」と、マラルメが説明した。
「マスクロースというのは、あなたの願いを天に伝えるタンポポのことです。精霊とは少し違いますが……」
「なるほど」と、クロード。
「では、儀式を始めます」と、マラルメが言った。カルロスも頷く。
マラルメの合図で、女性エルフが、ろうそくに順番に点火していく。
「ハプス・メルバニ・ローソル・ローソル」と、マラルメが7回、唱えた。そのたびに、水仙の花びらを、一枚ずつ、ろうそくの火で燃やす。
「水仙は、エルフの象徴の花だ」と、カルロスが、マリウスに囁く。
そのたびに、ローブが光りだし、シュザンヌは思わず目をつむった。
マラルメがゆっくり、7回唱え終わった後、シュザンヌは目を開けた。特に、体に変化がない……といいたいところだが……。
「シュザンヌちゃん、君、耳が長くなってる!」と、マリウスが言う。
エルフ族の特徴……それは、美しい体に、美しい長い耳であった。
「えっ……」と言って、シュザンヌは自身の耳を触った。たしかに、今までより、数センチ、長い。
「よし、これでよし。シュザンヌ殿、右手の甲を、見せて頂けませんか」
「はい」と言って、シュザンヌは自身の右手の甲を見せた。トリステスの文様のチェックだ。
一行が、見てみると、タイプ15のシュザンヌのトリステスが、タイプ20のトリステスに変化していた。
「これが、タイプ20のトリステスか……!まるで、十字教のシンボルだ……!」と、クロードが舌を巻く。
「そう、まさにそれが、『聖なるトリステス』と呼ばれる所以です」と、マラルメが言う。
「エルフ化の、マスクロースの儀式は、これで終わり。さて……」そう言って、マラルメがにやりと笑う。
「それでは、シュザンヌ殿、会っていただきましょうか、この方に……!」
マラルメはそういって、続いて、後ろの回廊に包帯姿のアンドレイが現れ、ペコリと一礼し、さっと後ろを指し示した。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
婚約者の浮気相手が子を授かったので
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。
ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。
アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。
ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。
自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。
しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。
彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。
ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。
まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。
※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。
※完結しました
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
三年目の離縁、「白い結婚」を申し立てます! 幼な妻のたった一度の反撃
紫月 由良
恋愛
【書籍化】5月30日発行されました。イラストは天城望先生です。
【本編】十三歳で政略のために婚姻を結んだエミリアは、夫に顧みられない日々を過ごす。夫の好みは肉感的で色香漂う大人の女性。子供のエミリアはお呼びではなかった。ある日、参加した夜会で、夫が愛人に対して、妻を襲わせた上でそれを浮気とし家から追い出すと、楽しそうに言ってるのを聞いてしまう。エミリアは孤児院への慰問や教会への寄付で培った人脈を味方に、婚姻無効を申し立て、夫の非を詳らかにする。従順(見かけだけ)妻の、夫への最初で最後の反撃に出る。
婚約者を想うのをやめました
かぐや
恋愛
女性を侍らしてばかりの婚約者に私は宣言した。
「もうあなたを愛するのをやめますので、どうぞご自由に」
最初は婚約者も頷くが、彼女が自分の側にいることがなくなってから初めて色々なことに気づき始める。
*書籍化しました。応援してくださった読者様、ありがとうございます。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる