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第五章 月の女神アリアンロッド
苦戦
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カルロスの放った言葉の数秒後、ハンスの周りに、シールドのような、渦巻くピンク色の渦が取り囲んだ。
アンデッドたちも、聖なる星々の加護によるシールドには、近づけない様子で、動きをとめ、わずかに後ずさりするぐらいだった。
悪魔のサロスが、「ちっ」と舌打ちした。「このエルフ風情が!」とカルロスに向かって言い放つ。
カルロスは、武術の心得はあるものの、エルフの軍団のような一団に属していたわけではなく、クロードのような戦闘専門の魔術師ではなかったため、サロスを直接攻撃できる実力があるかは、自分でも分からないぐらいだった。
なので、カルロスとしては、ハンスを守りつつ、自分の力で、アンデッドを倒していくしか方法がなかった。
カルロスは、颯爽とした剣さばきで、アンデッドを1体1体倒していく。
「カルロス!何してんだ、俺だって戦える……あんた一人で戦わせられるかよ!」とハンスが渦の中にとどまりつつ、絶叫する。
「ハンス!いいから、お前はまだその加護の中にいるんだ!いいか、そこから出るんじゃないぞ……」
自力では出られないようにしているがな、とカルロスは心の中でつぶやきつつ、アンデッドを次々と倒していく。
「カルロス、といったな、エルフ。お前を生け捕りにすることもできるが、それでは意味がない。あのシュザンヌとかいう、トリステスもちの小娘を、メフィストフェレス様に……その後のことは我もよく知らんが、サタン様に差し出すのだろう……くっ、くっ……メフィストフェレス様に目をつけられたその小娘、もう命はないと思え、お前ら」
そういって、サロスはくっ、くっ、とおもしろそうに笑う。
「ハンスといったな。おい、お前のことだ、星々の加護の中にいる小僧よ」
カルロスは心臓をつかまれたようにひやっとしつつ、思わず立ち止まってハンスの方をちらっと見やった。
「ハンス、そいつの言葉に耳を貸すな!」
だが、カルロスは、アンデッドの相手で忙しく、なかなかそれ以上の術はかけられない。
カルロスの様子を見やりつつ、サロスが言葉を続ける。
「ハンスよ。お前は、フォカロルとの戦い……あえていう、パルティア大聖堂の戦いで、何人もの信者を殺したそうじゃないか。冥界に戻ったフォカロルから、報告を受けておるぞ。ハンスよ、お前は人殺しなのだ!立派な人殺しだ!」
ハンス、そいつの言葉に耳を貸すんじゃない、頼むから……と思いつつ、カルロスは歯を食いしばって、アンデッドからの剣技に耐えていた。背後の敵にも気を配りつつ、戦わなければならない。冥界から遠いからか、アンデッドの力はそんなに強くなく、スピードもまだ遅い方なので、カルロスでも対処ができてはいるが、さすがにハンスに話しかける余裕はない。
サロスからの言葉に、ハンスは思わず胃がひっくり返るような思いをした。あの時……水の触手にひねりつぶされた死体と肉片、血しぶきのことを思い出していたのだ。
「ハンス、血に染まったお前の命、お前の手では、もはやあの小娘を抱く資格はあるまい!小娘がそのことを知ったら、どう思うだろうよ、小僧!お前は、もうあの小娘には、ふさわしくないのだ」
「………」
珍しく、ハンスが返す言葉もないように、剣を手から落とし、うつむく。
「お前は、罪のない他人の命より、自分の幸せ、自分の命を優先した、偽善者だ!小娘と結ばれる資格などないのだ!」
「………うっせぇ……!」
ハンスが、ようやく絞り出すかのような声で答える。
「……俺は!それでも、彼女を守ると誓った!彼女のためになら、命をかけても、俺は……!」
「偽善者め」と、サロスが続ける。
「サロス!黙れ!」とカルロスが、剣技を続け、多少息を切らしながら叫んだ。
「ハンスは何も悪くはない!貴様、ハンスに虚偽・虚言を吹き込むな!お前らに、そんなことを言う権利はない!」
サロスの言う言葉のひどさに、カルロスは一瞬平静を失い、アンデッドから一撃を左腕に受けて、「うっ」と言ってよろめいた。
「カルロス!!」とハンスが絶叫する。「ここから出してくれ!」と、ハンスが渦を無念そうに両手で叩き、地面に跪く。
「ちっ……」と、カルロスが、軽く切られ、出血しはじめた左腕をかばいつつ、アンデッドの相手を続ける。それでも、ハンスの周りの渦の加護を解く気配はない。あくまでも、ハンスは守るつもりなのだ。
「この軍団は第一の軍団にすぎぬ」と、サロス。
「我は30の軍団を統べるもの。冥界から呼び出すには限りがあるものの、まだまだアンデッドの軍団はわき出てくるぞ、エルフよ。あの人間をともに戦わせたらどうだ?少しは力になるだろう……。ま、我の見立てでは、そなたと同じく、あの小僧は10分ともたないだろうよ」
「サロス、といったな」とカルロス。
「シュザンヌとハンスの間を引き裂くようなこと、俺が許さない……」カルロスも、言い返す言葉が見つからないようだ。そう返すのが精いっぱいだった。
突如、サロスの表情が変わった。アンデッドたちが、サロスの狼狽と同時に、動きをピタリと止めた。あくまでも、アンデッドたちは、意志を持っているというよりかは、サロスの操り人形に近いのだ。
「――しかし、メフィストフェレス様……もう少しで、いやあと1時間ほどで、このエルフを仕留め、ハンスとかいう小僧を、生け捕りにできそうですが………」
と、サロスが、片手を片耳にあて、囁く。どうやら、メフィストフェレスと通信しているようだ。
「……分かりました、そういうご要望であれば。今しばしお待ちを」
サロスが、通信を解き、じろりと、冷たい目で、ハンスを、続いてカルロスを見やった。
「今日のところはこれで勘弁してやるが、安心はせぬほうがよいぞ、一介の旅人よ……。ハンス、といったな、小僧。メフィストフェレス様はすべてをご存じだ。お前に、特別に目をかけてやるそうだぞ、喜べ、小僧………次のショーを待つんだ、小僧。いいか、“ショー”が待っている。楽しみに演目を待つのだ、旅人どもよ」
そういって、サロスは、パチンと右手をならした。突如、アンデッドたちが、ゴボゴボ……と音を立てて地面に潜っていく。わき出てきた時と逆方向に。
気づいた時には、サロスの姿は消えていた。白いもやとなって。
「カルロス!」
サロスが消えたのと同時に、ピンクの渦が消えて、加護が消えた。瞬間、剣を拾わず、ハンスが、ケガした片腕をかばうようにして立っているカルロスのところに駆け寄った。
カルロスの左腕の上腕部から、スパッと切られたための出血が見られる。
ハンスは、鍛冶屋育ちで知っている止血方法で、自分の衣服の一部をやぶり、カルロスの腕に包帯代わりに巻き付けた。
アンデッドたちも、聖なる星々の加護によるシールドには、近づけない様子で、動きをとめ、わずかに後ずさりするぐらいだった。
悪魔のサロスが、「ちっ」と舌打ちした。「このエルフ風情が!」とカルロスに向かって言い放つ。
カルロスは、武術の心得はあるものの、エルフの軍団のような一団に属していたわけではなく、クロードのような戦闘専門の魔術師ではなかったため、サロスを直接攻撃できる実力があるかは、自分でも分からないぐらいだった。
なので、カルロスとしては、ハンスを守りつつ、自分の力で、アンデッドを倒していくしか方法がなかった。
カルロスは、颯爽とした剣さばきで、アンデッドを1体1体倒していく。
「カルロス!何してんだ、俺だって戦える……あんた一人で戦わせられるかよ!」とハンスが渦の中にとどまりつつ、絶叫する。
「ハンス!いいから、お前はまだその加護の中にいるんだ!いいか、そこから出るんじゃないぞ……」
自力では出られないようにしているがな、とカルロスは心の中でつぶやきつつ、アンデッドを次々と倒していく。
「カルロス、といったな、エルフ。お前を生け捕りにすることもできるが、それでは意味がない。あのシュザンヌとかいう、トリステスもちの小娘を、メフィストフェレス様に……その後のことは我もよく知らんが、サタン様に差し出すのだろう……くっ、くっ……メフィストフェレス様に目をつけられたその小娘、もう命はないと思え、お前ら」
そういって、サロスはくっ、くっ、とおもしろそうに笑う。
「ハンスといったな。おい、お前のことだ、星々の加護の中にいる小僧よ」
カルロスは心臓をつかまれたようにひやっとしつつ、思わず立ち止まってハンスの方をちらっと見やった。
「ハンス、そいつの言葉に耳を貸すな!」
だが、カルロスは、アンデッドの相手で忙しく、なかなかそれ以上の術はかけられない。
カルロスの様子を見やりつつ、サロスが言葉を続ける。
「ハンスよ。お前は、フォカロルとの戦い……あえていう、パルティア大聖堂の戦いで、何人もの信者を殺したそうじゃないか。冥界に戻ったフォカロルから、報告を受けておるぞ。ハンスよ、お前は人殺しなのだ!立派な人殺しだ!」
ハンス、そいつの言葉に耳を貸すんじゃない、頼むから……と思いつつ、カルロスは歯を食いしばって、アンデッドからの剣技に耐えていた。背後の敵にも気を配りつつ、戦わなければならない。冥界から遠いからか、アンデッドの力はそんなに強くなく、スピードもまだ遅い方なので、カルロスでも対処ができてはいるが、さすがにハンスに話しかける余裕はない。
サロスからの言葉に、ハンスは思わず胃がひっくり返るような思いをした。あの時……水の触手にひねりつぶされた死体と肉片、血しぶきのことを思い出していたのだ。
「ハンス、血に染まったお前の命、お前の手では、もはやあの小娘を抱く資格はあるまい!小娘がそのことを知ったら、どう思うだろうよ、小僧!お前は、もうあの小娘には、ふさわしくないのだ」
「………」
珍しく、ハンスが返す言葉もないように、剣を手から落とし、うつむく。
「お前は、罪のない他人の命より、自分の幸せ、自分の命を優先した、偽善者だ!小娘と結ばれる資格などないのだ!」
「………うっせぇ……!」
ハンスが、ようやく絞り出すかのような声で答える。
「……俺は!それでも、彼女を守ると誓った!彼女のためになら、命をかけても、俺は……!」
「偽善者め」と、サロスが続ける。
「サロス!黙れ!」とカルロスが、剣技を続け、多少息を切らしながら叫んだ。
「ハンスは何も悪くはない!貴様、ハンスに虚偽・虚言を吹き込むな!お前らに、そんなことを言う権利はない!」
サロスの言う言葉のひどさに、カルロスは一瞬平静を失い、アンデッドから一撃を左腕に受けて、「うっ」と言ってよろめいた。
「カルロス!!」とハンスが絶叫する。「ここから出してくれ!」と、ハンスが渦を無念そうに両手で叩き、地面に跪く。
「ちっ……」と、カルロスが、軽く切られ、出血しはじめた左腕をかばいつつ、アンデッドの相手を続ける。それでも、ハンスの周りの渦の加護を解く気配はない。あくまでも、ハンスは守るつもりなのだ。
「この軍団は第一の軍団にすぎぬ」と、サロス。
「我は30の軍団を統べるもの。冥界から呼び出すには限りがあるものの、まだまだアンデッドの軍団はわき出てくるぞ、エルフよ。あの人間をともに戦わせたらどうだ?少しは力になるだろう……。ま、我の見立てでは、そなたと同じく、あの小僧は10分ともたないだろうよ」
「サロス、といったな」とカルロス。
「シュザンヌとハンスの間を引き裂くようなこと、俺が許さない……」カルロスも、言い返す言葉が見つからないようだ。そう返すのが精いっぱいだった。
突如、サロスの表情が変わった。アンデッドたちが、サロスの狼狽と同時に、動きをピタリと止めた。あくまでも、アンデッドたちは、意志を持っているというよりかは、サロスの操り人形に近いのだ。
「――しかし、メフィストフェレス様……もう少しで、いやあと1時間ほどで、このエルフを仕留め、ハンスとかいう小僧を、生け捕りにできそうですが………」
と、サロスが、片手を片耳にあて、囁く。どうやら、メフィストフェレスと通信しているようだ。
「……分かりました、そういうご要望であれば。今しばしお待ちを」
サロスが、通信を解き、じろりと、冷たい目で、ハンスを、続いてカルロスを見やった。
「今日のところはこれで勘弁してやるが、安心はせぬほうがよいぞ、一介の旅人よ……。ハンス、といったな、小僧。メフィストフェレス様はすべてをご存じだ。お前に、特別に目をかけてやるそうだぞ、喜べ、小僧………次のショーを待つんだ、小僧。いいか、“ショー”が待っている。楽しみに演目を待つのだ、旅人どもよ」
そういって、サロスは、パチンと右手をならした。突如、アンデッドたちが、ゴボゴボ……と音を立てて地面に潜っていく。わき出てきた時と逆方向に。
気づいた時には、サロスの姿は消えていた。白いもやとなって。
「カルロス!」
サロスが消えたのと同時に、ピンクの渦が消えて、加護が消えた。瞬間、剣を拾わず、ハンスが、ケガした片腕をかばうようにして立っているカルロスのところに駆け寄った。
カルロスの左腕の上腕部から、スパッと切られたための出血が見られる。
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