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第二章 月明かりの夜に、君と
ルーンのお守り
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レスタの街に着いたのは夕方であった。一行は町の中を進み、宿屋に泊まることにした。
宿屋のホールで夕食を取りながら、シュザンヌは馬車内でのクロードの説明を思い出していた。
これから進む砂漠の国ハシントだが、どうもそこの砂漠は、一般的に想像される“砂砂漠”ではなく、“礫砂漠”というものらしい、とのことだった。砂利を敷き詰めたような砂漠のことだ。しかも、今の冬の季節は、この礫砂漠も、大分気温が下がるらしい、とのことだった。
「シュザンヌ、明日はいよいよハンスとお別れね」と、ノエリアがスパゲッティを食べながら言った。
「え、ええ、そうね……」
「ちゃんとお別れ、言わなきゃね」
「ええ、そうね。でも、大丈夫よ、ロロを預けてるから。たまになら、話もできるはず」
当のロロとステファンは、宿屋の主人からもらったペットフードを、おいしそうに食べている。
「それより、ハシントは寒いんですってね。防寒対策、もっとしてくればよかったわ」
と、ノエリア。
「その点は問題ないんじゃない?クロードがいてくれるし。準備の時、コート以外防寒対策は特にいらない、あとは俺がいるから大丈夫、ってクロード言ってたし」
「そうね、彼を信じましょう」と、ノエリア。
「シュザンヌ、ちゃんとメシは食っとけよ。明日から、過酷な旅が始まるんだからな」と、ハンス。
「どうもありがとう。でも、クロードがいるから、そんなに過酷になるとは思えないけど」
「俺のところは過酷になりそうだぜ?カルロスが、俺に魔法の特訓をしてくれるらしいから」
「ついてこれるかな?」と、カルロスが冗談交じりに言う。
「も、もちろん……多分……」と、ハンス。心なしか、顔が少し青い。
「シュザンヌの魔力もある。義兄さんなら、大丈夫ですよ。魔法ってのは、魔力そのものと、鍛錬があれば、自然と結果はついてくるものです。あとは練習と実践あるのみですよ」
「サンキュー、クロード」ハンスがハンバーグを食べる。
シュザンヌは、内心ハンスが魔法をどれだけ使いこなせるようになるか、不安でもいた。カルロスというエルフがついていてくれるから、ハンスの命の危険はそんなにないだろうが、それでも心配であった。なんといっても、ハンスは魔法に関しては初心者なのだから。
一行は、食事ののち、解散することにした。部屋は、女性組と、男性組に別れた。
「部屋が空いてて助かりましたね……」とクロードがハンスにそっと言った。
確かに、ホールのにぎわい方を見れば、部屋が空いていたのはラッキーと言える。
「ロロ、おいで」とハンスがロロを肩にのせた。
「こいつ、かわいいな。俺に懐いてくれるかな」
「早速、懐いてるように見えますよ、義兄さん」
「そだな」
「じゃあ、また明日の朝ね、ハンス」とシュザンヌがハンスに手を振って、ノエリアと共に部屋へ入って行った。
「じゃあな」と、ハンスも手を振り返す。
部屋は広くもなく、狭くもなかった。シュザンヌとノエリアは、ランプに灯りをともし、とりあえず荷物を部屋に置いた。
二人はいくつかの世間話をした後、ベッドで眠りについた。
「ハンスのこと心配なの、シュザンヌ?」
シュザンヌがなかなか寝付けず、寝返りを打っているのを見て、ノエリアが言った。
「う、うん、まあ……。ハンス、無茶しないといいけど……」
「そうね。でも、あのエルフのカルロスさんって人が、そこは見張っててくれるんじゃない?」
「……だといいけど」
「それより、あなた、今日は魔力の半分もハンスにあげたんだから、明日に備えて早く寝た方がいいよ。あの悪魔、イマイチ信用できないし……」
「そうね。あの悪魔が何か悪さしてないといいけど」
魔力を半分あげたことを思い出すと、シュザンヌも自然と眠気が出てきた。ほどなく、彼女は眠りに落ちた。
窓から差し込む月明かりに照らされて、カーバンクルのステファンが、みゃあと鳴いていた。
次の日の朝。シュザンヌが起きると、空はどんよりの曇り空だった。
朝食を済ませ、一行は宿屋を後にした。
「ここで一旦お別れだな」と、カルロス。
クロード組は馬車で北へ向かい、ハシントへなるべく馬車で行けるだけ進み、ハンス組は、馬車で西へ進んで、エンテ山脈のふもとの街へ向かうことになっていた。
時は12月12日であった。二組のパーティーは、お互い荷物をもって、向き合う形となった。
「義兄さん、シュザンヌとノエリアのことは俺に任せてください」と、クロードが旅行鞄を抱えて言った。
「ありがとな、クロード。今度会うときは、シュザンヌのことは俺が自分で守れるぐらい、特訓して強くなって見せるから」
「ハンス、シュザンヌのことなら、私もシュザンヌのそばにいるから」と、ノエリア。
「サンキュー、ノエリア。感謝するよ。お前はシュザンヌの一番の親友だからな」
「そうね」
「シュザンヌ……」と、ハンスがシュザンヌの方を向く。
「俺、強くなるから。そして、死霊の国にたどり着いて、クエストをクリアして、そんでもってお前をエルフの医者だか王女様のところだか知らんが、とにかくそんなところに連れて行くからな!」
「ありがとう、ハンス」
その後、2、3の言葉を交わしたのち、
「ハンス、これ……」と、シュザンヌがポケットからあるものを取り出した。ルーン文字で作ったお守りだ。
「一応、持っててほしいの」
「……ルーンか。ありがとうな、シュザンヌ」と、ハンスがそれを受け取る。
「よし、そろそろお互い準備も整ったし、行くか」と、カルロスが言ったので、一行はついに離散することとなった。
お互いが、それぞれ手配してあった馬車に乗りこんだ。3人と2人なので、馬車の中は窮屈には感じられなかった。
馬車が動き出した。ハンスとシュザンヌ――お互いの乗り込んだ馬車が、別の方向へと離れていく。
思わず馬車の窓を開け、シュザンヌはあいにくの天気の空を見上げた。
嫌な予感もした。
「ハンスにこの先危険なこととかないといいけど……」そう、心の中でつぶやくしかなかった。
宿屋のホールで夕食を取りながら、シュザンヌは馬車内でのクロードの説明を思い出していた。
これから進む砂漠の国ハシントだが、どうもそこの砂漠は、一般的に想像される“砂砂漠”ではなく、“礫砂漠”というものらしい、とのことだった。砂利を敷き詰めたような砂漠のことだ。しかも、今の冬の季節は、この礫砂漠も、大分気温が下がるらしい、とのことだった。
「シュザンヌ、明日はいよいよハンスとお別れね」と、ノエリアがスパゲッティを食べながら言った。
「え、ええ、そうね……」
「ちゃんとお別れ、言わなきゃね」
「ええ、そうね。でも、大丈夫よ、ロロを預けてるから。たまになら、話もできるはず」
当のロロとステファンは、宿屋の主人からもらったペットフードを、おいしそうに食べている。
「それより、ハシントは寒いんですってね。防寒対策、もっとしてくればよかったわ」
と、ノエリア。
「その点は問題ないんじゃない?クロードがいてくれるし。準備の時、コート以外防寒対策は特にいらない、あとは俺がいるから大丈夫、ってクロード言ってたし」
「そうね、彼を信じましょう」と、ノエリア。
「シュザンヌ、ちゃんとメシは食っとけよ。明日から、過酷な旅が始まるんだからな」と、ハンス。
「どうもありがとう。でも、クロードがいるから、そんなに過酷になるとは思えないけど」
「俺のところは過酷になりそうだぜ?カルロスが、俺に魔法の特訓をしてくれるらしいから」
「ついてこれるかな?」と、カルロスが冗談交じりに言う。
「も、もちろん……多分……」と、ハンス。心なしか、顔が少し青い。
「シュザンヌの魔力もある。義兄さんなら、大丈夫ですよ。魔法ってのは、魔力そのものと、鍛錬があれば、自然と結果はついてくるものです。あとは練習と実践あるのみですよ」
「サンキュー、クロード」ハンスがハンバーグを食べる。
シュザンヌは、内心ハンスが魔法をどれだけ使いこなせるようになるか、不安でもいた。カルロスというエルフがついていてくれるから、ハンスの命の危険はそんなにないだろうが、それでも心配であった。なんといっても、ハンスは魔法に関しては初心者なのだから。
一行は、食事ののち、解散することにした。部屋は、女性組と、男性組に別れた。
「部屋が空いてて助かりましたね……」とクロードがハンスにそっと言った。
確かに、ホールのにぎわい方を見れば、部屋が空いていたのはラッキーと言える。
「ロロ、おいで」とハンスがロロを肩にのせた。
「こいつ、かわいいな。俺に懐いてくれるかな」
「早速、懐いてるように見えますよ、義兄さん」
「そだな」
「じゃあ、また明日の朝ね、ハンス」とシュザンヌがハンスに手を振って、ノエリアと共に部屋へ入って行った。
「じゃあな」と、ハンスも手を振り返す。
部屋は広くもなく、狭くもなかった。シュザンヌとノエリアは、ランプに灯りをともし、とりあえず荷物を部屋に置いた。
二人はいくつかの世間話をした後、ベッドで眠りについた。
「ハンスのこと心配なの、シュザンヌ?」
シュザンヌがなかなか寝付けず、寝返りを打っているのを見て、ノエリアが言った。
「う、うん、まあ……。ハンス、無茶しないといいけど……」
「そうね。でも、あのエルフのカルロスさんって人が、そこは見張っててくれるんじゃない?」
「……だといいけど」
「それより、あなた、今日は魔力の半分もハンスにあげたんだから、明日に備えて早く寝た方がいいよ。あの悪魔、イマイチ信用できないし……」
「そうね。あの悪魔が何か悪さしてないといいけど」
魔力を半分あげたことを思い出すと、シュザンヌも自然と眠気が出てきた。ほどなく、彼女は眠りに落ちた。
窓から差し込む月明かりに照らされて、カーバンクルのステファンが、みゃあと鳴いていた。
次の日の朝。シュザンヌが起きると、空はどんよりの曇り空だった。
朝食を済ませ、一行は宿屋を後にした。
「ここで一旦お別れだな」と、カルロス。
クロード組は馬車で北へ向かい、ハシントへなるべく馬車で行けるだけ進み、ハンス組は、馬車で西へ進んで、エンテ山脈のふもとの街へ向かうことになっていた。
時は12月12日であった。二組のパーティーは、お互い荷物をもって、向き合う形となった。
「義兄さん、シュザンヌとノエリアのことは俺に任せてください」と、クロードが旅行鞄を抱えて言った。
「ありがとな、クロード。今度会うときは、シュザンヌのことは俺が自分で守れるぐらい、特訓して強くなって見せるから」
「ハンス、シュザンヌのことなら、私もシュザンヌのそばにいるから」と、ノエリア。
「サンキュー、ノエリア。感謝するよ。お前はシュザンヌの一番の親友だからな」
「そうね」
「シュザンヌ……」と、ハンスがシュザンヌの方を向く。
「俺、強くなるから。そして、死霊の国にたどり着いて、クエストをクリアして、そんでもってお前をエルフの医者だか王女様のところだか知らんが、とにかくそんなところに連れて行くからな!」
「ありがとう、ハンス」
その後、2、3の言葉を交わしたのち、
「ハンス、これ……」と、シュザンヌがポケットからあるものを取り出した。ルーン文字で作ったお守りだ。
「一応、持っててほしいの」
「……ルーンか。ありがとうな、シュザンヌ」と、ハンスがそれを受け取る。
「よし、そろそろお互い準備も整ったし、行くか」と、カルロスが言ったので、一行はついに離散することとなった。
お互いが、それぞれ手配してあった馬車に乗りこんだ。3人と2人なので、馬車の中は窮屈には感じられなかった。
馬車が動き出した。ハンスとシュザンヌ――お互いの乗り込んだ馬車が、別の方向へと離れていく。
思わず馬車の窓を開け、シュザンヌはあいにくの天気の空を見上げた。
嫌な予感もした。
「ハンスにこの先危険なこととかないといいけど……」そう、心の中でつぶやくしかなかった。
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