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第一章 ジゼルとヨハン
事件の解決
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あとはこのボートを操ってるやつと、残っている残党がいるかどうかだが……とヨハンは思いつつ、
「ディートヘルム、お嬢さんと二人で、このリーダーの男を縛っといてくれ。俺は、ボートの操縦席にいる奴とドンパチしてくる。俺の応援が欲しくなったら、いつでも合図しろ、ディートヘルム。いいな」
「ああ、分かった、ヨハンネス!」
両手をあげたまま、ヨハンの実力に恐れをなして何も言えないリーダーを残しつつ、ヨハンは船首へと向かった。
「ん?ああ、船長っすか、何か御用でも……?」
どうやら、船中での喧噪は、こちらまでは届いていなかったらしい。
「あー、なんでもない」と、船長の声音を真似して、ヨハンが扉の外から言う。
「船長……?今、ドア開けますんで」
「その必要はない」操縦席の男がドアを開けたとたん、ヨハンネスの肘鉄が男の頭上から下った。
「ゴッドハンド・スプラッシュ!!……なーーんてな♪」と、ヨハン。
脳天から肘鉄をくらわされ、目の前に星がチカチカ光り、気絶した男を足ですみに押しやり、ヨハンはボートの操縦桿を握った。まず、ボートの進むスピードをだんだん弱め、続いて、ターンし、ホラントの町へと戻るルートをとる。
ボートを隅の沿岸に寄せ、止めると、ヨハンは船首をはなれ、ディートヘルムのいる中央部へと戻った。
そこには、ディートヘルムとシャルロットに縛られた船長とがいた。どうやら、残党はいなかったようだ。そこまで広い船でもなかったし。もしくは、恐れをなして船中に閉じこもって逃げようと思っているのか。
「よし、あらかたかたは済んだな、ディートヘルム!あとはサツのおっさん達が来る頃だが……」
ヨハンが、ディートヘルムとシャルロット嬢を連れて、もう一度船首に行き、3人でボートの操縦を楽しんだ。
「ホラントの町を見ながらのクルーズも悪かねぇな」と、ヨハンが運転しながら言う。
「ヨハン、お前、ボートの操縦なんて、どこで覚えたんだ?」と、ディートヘルム。
「ん?こんなもん、車の運転と同じだろ」と、ヨハンが颯爽と言う。
「本当に大丈夫かぁ?って、おい、ヨハン、あれ……」
ディートヘルムが指さす先に、運河沿いに黒い服に身を包んだ警官隊がうじゃうじゃと集団でいるのが見えた。
「サツのおっさんたちが来てくれたんだな!よーし……お嬢さん!」と、ヨハンがシャルロット嬢に話しかける。
「は、はい、えーと、ヨハンネスさん?」
「そう、俺の名は、ヨハンネス。えーとな、もうすぐボートが沿岸につくから、そのあとは警察の方に従って、おうちにお帰り下さい。安心して。今まで怖かっただろうけど、もう大丈夫ですよ、シャルロットさん」
「ヨハンネスさん、あなた方は一体何者なんですの……?といいたいけど、戦い屋、って言ってたってことは、戦士ギルドの方々ね?」
「ええ、まあ、そんなところ」
「どこの戦士ギルドのお方?」
「戦士ギルド・グノーシスと言えば、お聞きになったことがあるでしょう」と言って、ディートヘルムが名刺を差し出した。
「まぁ、あそこの方々だったのね……!父によく言っておきますわ、お二人から助けられたと」
「それはどうも」
「お二人さん、船が沿岸につくから、ちょっと揺れますよ~……。それから、シャルロットさん、報酬の話なら、お父様からギルドへお話が行くと思うんで、ご安心下さい。お心遣い、感謝します」と、ヨハンネス。
3人及び、ヨハンネスたちにやられたスペツナズの手下たちを載せた小型ボードは、まもなくホラントの町の運河の沿岸に着いた。
「シャルロットさん、気を付けて降りて下さいね」と、ディートヘルム。
「ヨハン、こいつら、スペツナズの末端だろうか」と、ディートヘルムがヨハンネスに囁く。
「ああ、上層部でもねぇし、中層部でもないだろう。お前さんの言ったとおり、ただの手下レベルの奴らだろうぜ……」
「ヨハンネス!」と、警官の一人が声をあげた。
「よう、サツのおっさん!」
「無事か、ヨハンネス!!」
「ええ、なんとか。この通り」そう言って、ヨハンが両手を迎え入れるようにして広げる。
「シャルロットさん!!」と、警官隊の一人がボートになだれ込む。
「あとはサツのおっさんたちに任せようぜ、ディートヘルム」と、ヨハンがそっと囁く。
「そうだな、ヨハンネス!」
というわけで、無事、貴族の家の女性・シャルロット嬢は父親や家族の元に戻り、身代金請求などもなく、ことは一件落着になったのだった。
ギルドに戻り、手続きや後始末、報告などをしていると、あっという間に午後3時を回っていた。
(ジゼルちゃん、そろそろ、仕事終えて教会でお祈りかなぁ……)とヨハンは時計を見やって思った。
「よっ、ヨハン、今回はよくやったな、大手柄だ!」と、ギルドの先輩の一人から肩を組まれる。ヨハンは、まだ17歳、このギルド内でも若い方なのだ。
「どうも、ブリアックさん。今回は、あなたに教えて頂いた剣技がよく決まりまして……」かくかくしかじか。ヨハンが事柄を詳細に説明する。
「ヨハン、」と、仕事から戻ったベルナールが言った。
「明日は日曜日、休みだ、妹さんと過ごすといい。今回の報酬は、お前の口座に振り込んでおくからな」
「はい、ベルナールさん!」
「ディートヘルムも!よくやったな……」というベルナールを横目に、ヨハンは今回の報酬を数えていた。なかなかの報酬だ。これなら、ジゼルに新しくいい服を買ってやれる……貯金だってできる……と思ううち、
「いてっ……」と、ヨハンは左腕上腕部に痛みを感じた。服を脱ぎ、確認してみると、紫色のあざができていた。どこかで戦闘中にでも、ぶつけたのだろう、と思った。
「ヨハンネス?怪我か?」と、ディートヘルム。
「いや、これぐらい、大したことねぇ、けど……」
(あとで、ジゼルに治してもらおうっかな……)と思い、ヨハンはギルドのベンチに座り、天井を見やった。
「んじゃあ、先輩、俺は今日はこれで上がらせてもらいます。お疲れ様です」と言って、ヨハンとディートヘルムは、戦士ギルド・グノーシスを後にした。
「ディートヘルム、お嬢さんと二人で、このリーダーの男を縛っといてくれ。俺は、ボートの操縦席にいる奴とドンパチしてくる。俺の応援が欲しくなったら、いつでも合図しろ、ディートヘルム。いいな」
「ああ、分かった、ヨハンネス!」
両手をあげたまま、ヨハンの実力に恐れをなして何も言えないリーダーを残しつつ、ヨハンは船首へと向かった。
「ん?ああ、船長っすか、何か御用でも……?」
どうやら、船中での喧噪は、こちらまでは届いていなかったらしい。
「あー、なんでもない」と、船長の声音を真似して、ヨハンが扉の外から言う。
「船長……?今、ドア開けますんで」
「その必要はない」操縦席の男がドアを開けたとたん、ヨハンネスの肘鉄が男の頭上から下った。
「ゴッドハンド・スプラッシュ!!……なーーんてな♪」と、ヨハン。
脳天から肘鉄をくらわされ、目の前に星がチカチカ光り、気絶した男を足ですみに押しやり、ヨハンはボートの操縦桿を握った。まず、ボートの進むスピードをだんだん弱め、続いて、ターンし、ホラントの町へと戻るルートをとる。
ボートを隅の沿岸に寄せ、止めると、ヨハンは船首をはなれ、ディートヘルムのいる中央部へと戻った。
そこには、ディートヘルムとシャルロットに縛られた船長とがいた。どうやら、残党はいなかったようだ。そこまで広い船でもなかったし。もしくは、恐れをなして船中に閉じこもって逃げようと思っているのか。
「よし、あらかたかたは済んだな、ディートヘルム!あとはサツのおっさん達が来る頃だが……」
ヨハンが、ディートヘルムとシャルロット嬢を連れて、もう一度船首に行き、3人でボートの操縦を楽しんだ。
「ホラントの町を見ながらのクルーズも悪かねぇな」と、ヨハンが運転しながら言う。
「ヨハン、お前、ボートの操縦なんて、どこで覚えたんだ?」と、ディートヘルム。
「ん?こんなもん、車の運転と同じだろ」と、ヨハンが颯爽と言う。
「本当に大丈夫かぁ?って、おい、ヨハン、あれ……」
ディートヘルムが指さす先に、運河沿いに黒い服に身を包んだ警官隊がうじゃうじゃと集団でいるのが見えた。
「サツのおっさんたちが来てくれたんだな!よーし……お嬢さん!」と、ヨハンがシャルロット嬢に話しかける。
「は、はい、えーと、ヨハンネスさん?」
「そう、俺の名は、ヨハンネス。えーとな、もうすぐボートが沿岸につくから、そのあとは警察の方に従って、おうちにお帰り下さい。安心して。今まで怖かっただろうけど、もう大丈夫ですよ、シャルロットさん」
「ヨハンネスさん、あなた方は一体何者なんですの……?といいたいけど、戦い屋、って言ってたってことは、戦士ギルドの方々ね?」
「ええ、まあ、そんなところ」
「どこの戦士ギルドのお方?」
「戦士ギルド・グノーシスと言えば、お聞きになったことがあるでしょう」と言って、ディートヘルムが名刺を差し出した。
「まぁ、あそこの方々だったのね……!父によく言っておきますわ、お二人から助けられたと」
「それはどうも」
「お二人さん、船が沿岸につくから、ちょっと揺れますよ~……。それから、シャルロットさん、報酬の話なら、お父様からギルドへお話が行くと思うんで、ご安心下さい。お心遣い、感謝します」と、ヨハンネス。
3人及び、ヨハンネスたちにやられたスペツナズの手下たちを載せた小型ボードは、まもなくホラントの町の運河の沿岸に着いた。
「シャルロットさん、気を付けて降りて下さいね」と、ディートヘルム。
「ヨハン、こいつら、スペツナズの末端だろうか」と、ディートヘルムがヨハンネスに囁く。
「ああ、上層部でもねぇし、中層部でもないだろう。お前さんの言ったとおり、ただの手下レベルの奴らだろうぜ……」
「ヨハンネス!」と、警官の一人が声をあげた。
「よう、サツのおっさん!」
「無事か、ヨハンネス!!」
「ええ、なんとか。この通り」そう言って、ヨハンが両手を迎え入れるようにして広げる。
「シャルロットさん!!」と、警官隊の一人がボートになだれ込む。
「あとはサツのおっさんたちに任せようぜ、ディートヘルム」と、ヨハンがそっと囁く。
「そうだな、ヨハンネス!」
というわけで、無事、貴族の家の女性・シャルロット嬢は父親や家族の元に戻り、身代金請求などもなく、ことは一件落着になったのだった。
ギルドに戻り、手続きや後始末、報告などをしていると、あっという間に午後3時を回っていた。
(ジゼルちゃん、そろそろ、仕事終えて教会でお祈りかなぁ……)とヨハンは時計を見やって思った。
「よっ、ヨハン、今回はよくやったな、大手柄だ!」と、ギルドの先輩の一人から肩を組まれる。ヨハンは、まだ17歳、このギルド内でも若い方なのだ。
「どうも、ブリアックさん。今回は、あなたに教えて頂いた剣技がよく決まりまして……」かくかくしかじか。ヨハンが事柄を詳細に説明する。
「ヨハン、」と、仕事から戻ったベルナールが言った。
「明日は日曜日、休みだ、妹さんと過ごすといい。今回の報酬は、お前の口座に振り込んでおくからな」
「はい、ベルナールさん!」
「ディートヘルムも!よくやったな……」というベルナールを横目に、ヨハンは今回の報酬を数えていた。なかなかの報酬だ。これなら、ジゼルに新しくいい服を買ってやれる……貯金だってできる……と思ううち、
「いてっ……」と、ヨハンは左腕上腕部に痛みを感じた。服を脱ぎ、確認してみると、紫色のあざができていた。どこかで戦闘中にでも、ぶつけたのだろう、と思った。
「ヨハンネス?怪我か?」と、ディートヘルム。
「いや、これぐらい、大したことねぇ、けど……」
(あとで、ジゼルに治してもらおうっかな……)と思い、ヨハンはギルドのベンチに座り、天井を見やった。
「んじゃあ、先輩、俺は今日はこれで上がらせてもらいます。お疲れ様です」と言って、ヨハンとディートヘルムは、戦士ギルド・グノーシスを後にした。
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