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第七章
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「あれ、もしかして図星?」
声を出そうにも喉がカラカラでつかえてしまう。
明らかに平常心を失っている祥を見て、優梨が焦ったように言葉を繋ぐ。
「そ、そんな顔すんなって。え、何、本当なの?」
祥はゆっくりと頷いた。そして、つかえそうなのを堪えながら、かろうじて息に近いような声を出す。
「誰に、聞いた……?」
「あー、聞いたんじゃなくて、俺の勘。祥と園山って、何か特別な雰囲気を醸し出してる感じだし。お前気付いてないだろうけど、園山といる時、今までに見たこと無いようなスゲー穏やかな顔してることがあるんだよ」
さすがは幼馴染。そうとしか言いようがない。
まさか、気付かれていたなんて。
だは自分はなぜこんなに動揺しているのだろう。
親友ならば恋人ができたことを知られたぐらいでこんなに焦る必要があるのだろうか。
優梨だから?
優梨も永緒も大切な人だから?
それとも。
(男同士だから……?)
自分で下した結論に自らショックを受けてしまった。
永緒のことは好きだ。その気持ちは絶対に揺るがない。
男同士であることは、好きになったのがたまたま男だった、位にしか受け止めていなかったのだが。
やはりおかしいと言われてしまうだろうか。
ではなぜ、優梨には友情、永緒には愛情が湧いてくるのだろう。どちらも男なのに。
友情と愛情は、どちらのほうが大事なのだろう。
「祥? おーい、聞こえてる?」
顔を覗き込まれ、はっとして視線を上へと戻す。そして恐る恐る口を開く。
「やっぱ、男同士って、ヘンだよな……」
「ヘンじゃねーだろ。好きになっちまったモンはしょうがない」
「でも俺分からないんだ。何で優梨は親友として好きで、永緒は恋人として好きなのか」
祥は思い余って、とうとう言うまいとしていた事を口走っていた。
「――――その答え、明日の放課後までに出しとけよ」
「え?」
そう言い残して、優梨は先に行ってしまった。十字路を右に曲がり、姿が見えなくなる。
その場に取り残された祥は、呆然と立ち尽くすしすことしか出来なかった。
声を出そうにも喉がカラカラでつかえてしまう。
明らかに平常心を失っている祥を見て、優梨が焦ったように言葉を繋ぐ。
「そ、そんな顔すんなって。え、何、本当なの?」
祥はゆっくりと頷いた。そして、つかえそうなのを堪えながら、かろうじて息に近いような声を出す。
「誰に、聞いた……?」
「あー、聞いたんじゃなくて、俺の勘。祥と園山って、何か特別な雰囲気を醸し出してる感じだし。お前気付いてないだろうけど、園山といる時、今までに見たこと無いようなスゲー穏やかな顔してることがあるんだよ」
さすがは幼馴染。そうとしか言いようがない。
まさか、気付かれていたなんて。
だは自分はなぜこんなに動揺しているのだろう。
親友ならば恋人ができたことを知られたぐらいでこんなに焦る必要があるのだろうか。
優梨だから?
優梨も永緒も大切な人だから?
それとも。
(男同士だから……?)
自分で下した結論に自らショックを受けてしまった。
永緒のことは好きだ。その気持ちは絶対に揺るがない。
男同士であることは、好きになったのがたまたま男だった、位にしか受け止めていなかったのだが。
やはりおかしいと言われてしまうだろうか。
ではなぜ、優梨には友情、永緒には愛情が湧いてくるのだろう。どちらも男なのに。
友情と愛情は、どちらのほうが大事なのだろう。
「祥? おーい、聞こえてる?」
顔を覗き込まれ、はっとして視線を上へと戻す。そして恐る恐る口を開く。
「やっぱ、男同士って、ヘンだよな……」
「ヘンじゃねーだろ。好きになっちまったモンはしょうがない」
「でも俺分からないんだ。何で優梨は親友として好きで、永緒は恋人として好きなのか」
祥は思い余って、とうとう言うまいとしていた事を口走っていた。
「――――その答え、明日の放課後までに出しとけよ」
「え?」
そう言い残して、優梨は先に行ってしまった。十字路を右に曲がり、姿が見えなくなる。
その場に取り残された祥は、呆然と立ち尽くすしすことしか出来なかった。
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