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第六章

6-2-9※

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 そのまま手を動かしていると、永緒も祥の昂ぶりを愛撫してくる。

 先端をぐりぐりと弄られ、腰が大きく跳ねた。


「あ、あぁあッ」

「ここ、好き?」

「やっ…や、ぁ……そこ、だめ…っ」


 だんだん身体に力が入らなくなっていく。それでも手にだけは意識を集中させて、もっと感じてもらえるよう必死に動かした。


「あぁ、あ…ながぉ……」

「祥――」


 どちらからともなく唇を合わせる。口の中をかき回され、何とも言えない心地よさに酔いしれていった。

 二人の手はすでに互いが零したものでべとべとになっていて。だが、そのぬめりも新たな刺激となって祥の官能を刺激した。


「は、ぁ…あっ……もぉ、イく…ぅ」

「俺も、そろそろ……ッ」


 徐々に追い詰められ、それを追うように祥も無心で手を動かし続ける。

 そして下から強く扱き上げられ、ついに達してしまった。


「あッ、あァああ!」


 その衝撃で手をぎゅっと握ってしまう。その瞬間、永緒も同じように絶頂を迎えた。


「――ッ」


 荒くなった息を整えていると、永緒が甘えたように首元に顔をうずめてくる。


「俺、今まで生きてきた中で今日が一番倖せだと思う。祥のおかげで」

「そんな事言うのは早いんじゃねーの? これからは、二人で今日以上に倖せな事があるかもしれねーし」

 永緒にこれまで良い巡り会わせが無かったのならば、これからたくさん良い思い出を作っていけばいい。


「……ほんと、祥が恋人になってくれて嬉しい」


 二人は再びキスを交わした。

 互いの存在を確かめ合うかのように、何度も何度も舌を擦り合わせる。

 それはまるで、この先絶対に離れないという誓いのキスのようだった。 
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