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自称「未来人」との逃避行

第14話 はい、この世界が消滅します

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 まあ、ライフルが出てきた段階で、これはマックスまで持ってきているだろう、と予想はしていたが、彼女のセールスレディーのような姿で、国際テロ組織も真っ青のこの装備は一体何なんだろう。

「少し聞いてもいいか?」

「はい、運転しながらでよろしければ」

「これだけの装備を揃えて来たと言うことは、さっき君が「敵」と呼んでいた彼らも、同様の装備を保有していたということか?」

「はい、恐らく同等か、それ以上を所持していると思われます。」

「では、どうしてこの車をバズーカで撃ってこなかったんだろうか」

「彼らの使用している銃も、ここにある武器も、基本的にこの時代に存在したものだけです、これは100年後の未来で、古い装備品を集めて持ってきています。」

「何でわざわざ?」

「この時代に存在し得ない未来の武器が、この時代の物や人を傷つけることは極めて危険な行為です。そして一番危険な行為は、人命に干渉してしまうことなのです。」

「いや、でも、敵は俺を殺そうとしているんだろ?」

「はい、殺そうとはしていますが、ここで直接殺害することは出来ません、タイムトラベル上のルールに則って行われなければ、大変なことが起こります。」

「、、、、なんだよ、大変なことって」

「はい、この世界が消滅します」

 え、は?、何それ、それってかなりヤバいやつじゃない?、俺さっき、豪快にぶっ放したけど、大丈夫なの?

「おい、それは事前に話しておかなければダメだろ、さっきの俺の銃撃は大丈夫なのか?」

「はい、この時代の人が、この時代のものを使って人を殺傷することで、世界が消滅することはありません。逆に、敵は雄介様を激しく銃撃も砲撃も出来ませんが、雄介様が激しく撃つことは問題ありません」

「世界が消滅するって言うが、そんなことくらいで、地球が真っ二つにでもなると言うのか?」

「あ、、いえ、、世界が消滅する、という世界とは、地球のことではなく、、、この宇宙全体のことです」

 、、、、、、、、、ばっかやろー、もっとヤバいわ、そんなもん。

 理解した、今理解出来た。

 過去に干渉しすぎると、この世界の物理法則が、いくら何でも悲鳴を上げ、その結果、限界を迎えた「宇宙」が崩壊してしまうと言うやつね、、、、、、、

 ばっかやろー、、、それ一番ダメなやつじゃん。

「おいおい、正気か?さすがに宇宙ごと消滅するようなリスクがある中で、銃撃戦なんて無茶をさせるなよ」

「ですので、敵は本来の力を発揮することが出来ません。ここが私達の勝機でもあります」

 俺はそれを聞いて少し安心した、、、、、いやいや、安心しちゃだめだろ、人を殺せば普通に殺人罪、機関銃ぶっ放して人を殺せば、下手すりゃ死刑!
 だんだん俺も、彼女のノリに慣れてないか?
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