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久々の公務

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「え?公務………ですか?」

 ジュリアナはリーナに起こされる迄、眠っていた。
 ロベルト王に呼ばれているので、との事だった。

「………昨日の事でお疲れではあるとは思ったのですが、流石に昼に差し掛かるので、起こさせて頂きました。陛下が準備出来たら、ジュリアナ様に頼みたい事がある、と仰るので、執務室に来るように、と。」

 と、急いで準備をしてロベルト王に会いにいくと、頼まれたのは公務。
 ローザンヌには孤児院が幾つかあり、ロベルト王はその孤児院の理事をしている。
 ジュリアナも何度か行った事はあったのだが…………。

「…………実は切実でな……。アレクセイが言うに孤児院の子供達が荒れている。と……。何度かアレクセイにも行かせたんだが、浄化の力がないと難しいらしい……。アレクセイにも多少カムラの力がある様でな、何とかやってはくれていたんだが………。アレクセイがシヴァ王子がこちらに来ているなら頼んで欲しい、と。」
「………私が、シヴァ様を孤児院にお連れすれば、という事ですね?」
「頼めるか?戻って直ぐで疲れているだろうが……。」
「分かりました。孤児院に行ってまいります。」
「アレクセイから、アーヴァインに伝えてある筈だ。アーヴァインが迎えに来る。それ迄に準備を。」
「はい。」


「…………何か、いいように使われてる気がしないでもないんだが……。」
「何がです?」

 アーヴァインから、ジュリアナの公務に同行するように、と言われたシヴァ。
 夜明けに小屋に戻ったシヴァも眠くて仕方ない。
 アーヴァインやソロから突っ込まれたのは言うまでもなく、ジュリアナより睡眠が取れなかったシヴァはあくびを連発していた。

「お相手は、王女様なんですから、純血は守って頂かないと!」
「…………我慢出来なかったんだ。」
「………………あぁ、うるせぇ……。」

 ずっとこの繰り返しだった。

「兄上にも、カムラの能力あったのは覚えてるんだが……。」
「先見の眼の能力のが強かったですからね、元々。」
「………アレクセイ様は定期的に見回りと称して、行かれていたらしい。一気に浄化したい、と仰った。ジュリアナ様が一緒に行かれた方が公務として、ジュリアナ様の行方不明説が一掃されるから一石二鳥だ、と……。」
「だから、それがいいように使われてる、と。」
「まぁ、アレクセイ様は子供の頃から要領がよろしくて、よくシヴァ様に悪戯した罪を擦り付けてらっしゃいましたからね……。」
「………アンタ、進歩してないんだな。」
「……………。」
「………そういや、さっき伝言頼まれたわ。」
「何だ?」
「………可愛い妹をあげたのだから、コキ使わせてもらうよ、だと。」
「……………バレてるな……。」
「………アレクセイ様怖いですねぇ……。」
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