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陽太郎の巣作り
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「あー……めっちゃ気持ちよかった」
斗貴哉にシャワーできれいにしてもらった俺は、満足しきってバスローブのまま、広いベッドの上で転がっていた。
やっぱさ、部屋にシャワーついてると便利だね、こういう時。アルファの精液って結構量あるからさ、シャワー遠いと移動途中で垂れて大変なんだよね。
「満足してくれたようで、私も嬉しいですよ」
俺の横に斗貴哉が微笑みながら、寝転ぶ。
フワッと斗貴哉の匂いが広がり、その匂いを嗅ぐと、なんだか体がムズムズして、もう一回ここでヤッてもいいかなーなんて思ってしまう。
いつからだろう、こんなに斗貴哉の匂いが好きになったのは。
斗貴哉の匂いを嗅ぐと、ひどく安心するんだよな。
だから毎日寝具を取り替えるこの寝室よりも、本当は斗貴哉の部屋のほうが居心地がいいからあっちで寝たいなんてそんなキモいこと、斗貴哉には言えないから我慢する。
「そうだ。陽太郎さんのお披露目会用にオーダーしたタキシードが仕上がったそうなので、土曜はテーラーに行きましょう。11時の予約でも大丈夫ですか」
「11時ね。いいよ、大丈夫」
もうすぐ、花咲家の三男斗貴哉の婿である、俺のお披露目会を兼ねたパーティがホテルで行われる。上流のパーティにはいくつか出席をしたことはあるけど、自分が主役のパーティは初めてだ。
花咲家の婿として恥ずかしくないように、マナーもしっかり練習して来賓の顔とか名前とかそんなのも全部頭に叩き込んで当日挑むことになるんだけど、まあ、俺物覚えもいいし、その辺はぜんっぜん心配してない。
かっこいいタキシードを着て、きれいな斗貴哉と並んで歩くってのが、サイコーに楽しみ。
「陽太郎さん、ごきげんですね」
「へへ、だって一流テーラーのタキシードだぜ? タキシードって俺初めて。靴もすげーいいやつだしさ。タイとチーフとカフスボタンは斗貴哉とお揃いだし。そういや、ウエストコートの柄、チェックだったけどよかったの? マナー的に」
「あれくらい構わないですよ。とても似合ってました。お揃い楽しみですね」
斗貴哉が少し起き上がって俺にキスをすると、またポスンと枕に頭を落とした。
「そういえば最近、使用人が陽太郎さんの部屋に入れないってボヤいてましたけど、掃除とか大丈夫ですか」
ちょっとドキッとした。
そう、最近俺の部屋には使用人の出入りを禁止している。掃除はありがたいんだけど、見られたくないもんとかもあるし、プライベート空間は保ちたいというか……。
「んー……、なんか自分の部屋に他人が入るの慣れてなくってさー。フィギュアとか触られたくないもんもあるし」
「うちの使用人はプロ中のプロですから、触ってはいけないものとか心得ていますよ。それに私も陽太郎さんの部屋に入れてもらったことがないんですが、私もダメです?」
「ダメじゃないけど。でも、ほら、散らかってるしさ~。落ち着かないと思うし……」
「散らかってるなら、なおのこと使用人を……」
「だいじょぶだっての! 掃除はするって。それに俺は斗貴哉の部屋のほうが好きだし。……俺が斗貴哉の部屋に行くんじゃダメ?」
「ダメだなんて。陽太郎さんなら私も歓迎ですよ」
「じゃ、明日も斗貴哉の部屋に行く」
「あ~もう! 私の旦那様はかわいすぎですね」
寝転んだまま嬉しそうに俺を抱きしめる斗貴哉に、『斗貴哉も案外ちょろいな』と思いながら、斗貴哉の匂いを思いっきり吸い込んだ。
斗貴哉にシャワーできれいにしてもらった俺は、満足しきってバスローブのまま、広いベッドの上で転がっていた。
やっぱさ、部屋にシャワーついてると便利だね、こういう時。アルファの精液って結構量あるからさ、シャワー遠いと移動途中で垂れて大変なんだよね。
「満足してくれたようで、私も嬉しいですよ」
俺の横に斗貴哉が微笑みながら、寝転ぶ。
フワッと斗貴哉の匂いが広がり、その匂いを嗅ぐと、なんだか体がムズムズして、もう一回ここでヤッてもいいかなーなんて思ってしまう。
いつからだろう、こんなに斗貴哉の匂いが好きになったのは。
斗貴哉の匂いを嗅ぐと、ひどく安心するんだよな。
だから毎日寝具を取り替えるこの寝室よりも、本当は斗貴哉の部屋のほうが居心地がいいからあっちで寝たいなんてそんなキモいこと、斗貴哉には言えないから我慢する。
「そうだ。陽太郎さんのお披露目会用にオーダーしたタキシードが仕上がったそうなので、土曜はテーラーに行きましょう。11時の予約でも大丈夫ですか」
「11時ね。いいよ、大丈夫」
もうすぐ、花咲家の三男斗貴哉の婿である、俺のお披露目会を兼ねたパーティがホテルで行われる。上流のパーティにはいくつか出席をしたことはあるけど、自分が主役のパーティは初めてだ。
花咲家の婿として恥ずかしくないように、マナーもしっかり練習して来賓の顔とか名前とかそんなのも全部頭に叩き込んで当日挑むことになるんだけど、まあ、俺物覚えもいいし、その辺はぜんっぜん心配してない。
かっこいいタキシードを着て、きれいな斗貴哉と並んで歩くってのが、サイコーに楽しみ。
「陽太郎さん、ごきげんですね」
「へへ、だって一流テーラーのタキシードだぜ? タキシードって俺初めて。靴もすげーいいやつだしさ。タイとチーフとカフスボタンは斗貴哉とお揃いだし。そういや、ウエストコートの柄、チェックだったけどよかったの? マナー的に」
「あれくらい構わないですよ。とても似合ってました。お揃い楽しみですね」
斗貴哉が少し起き上がって俺にキスをすると、またポスンと枕に頭を落とした。
「そういえば最近、使用人が陽太郎さんの部屋に入れないってボヤいてましたけど、掃除とか大丈夫ですか」
ちょっとドキッとした。
そう、最近俺の部屋には使用人の出入りを禁止している。掃除はありがたいんだけど、見られたくないもんとかもあるし、プライベート空間は保ちたいというか……。
「んー……、なんか自分の部屋に他人が入るの慣れてなくってさー。フィギュアとか触られたくないもんもあるし」
「うちの使用人はプロ中のプロですから、触ってはいけないものとか心得ていますよ。それに私も陽太郎さんの部屋に入れてもらったことがないんですが、私もダメです?」
「ダメじゃないけど。でも、ほら、散らかってるしさ~。落ち着かないと思うし……」
「散らかってるなら、なおのこと使用人を……」
「だいじょぶだっての! 掃除はするって。それに俺は斗貴哉の部屋のほうが好きだし。……俺が斗貴哉の部屋に行くんじゃダメ?」
「ダメだなんて。陽太郎さんなら私も歓迎ですよ」
「じゃ、明日も斗貴哉の部屋に行く」
「あ~もう! 私の旦那様はかわいすぎですね」
寝転んだまま嬉しそうに俺を抱きしめる斗貴哉に、『斗貴哉も案外ちょろいな』と思いながら、斗貴哉の匂いを思いっきり吸い込んだ。
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