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いかがわしい動画を送り付けてくる不埒者に対する課長の行動

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東畑課長は、仕事はできないのに課長になった人物である。

部下の手柄は自分のものとして報告し、自分のミスは部下に押し付ける。従って、部下からは嫌われている。
但し、総務など他の組織の女性社員には優しくするので、騙されている女性社員は多くいる。
そして上司に対しては、いつもこびへつらう。常にこびへつらうことで、わずかながら出世ができた。

要するに東畑は、とても嫌な奴なのである。最低な野郎である。

今日も東畑は、ちょっとしたミスをした男性社員に、ネチネチと小言を言い続けている。5分どころではない。もう30分近く続けている。
この男性社員は華奢で大人しいので、東畑は図に乗って、どうでもいい事をあたかも鬼の首を取ったかのようにしゃべり続ける。
そんなことをしている暇があったら、生産性のある仕事をしろと、他の社員たちは思っているが、部下に小言を言うのが自分の仕事と思っている東畑は、小言を言うのを止めないのであった。
聞かされる方もその間仕事を止められるわけだから、非常に生産性の悪い職場となってしまう。

それなので、他の男性社員からの評判は散々である。
「人間の屑」「偽善者」「〇ねよ、バカ東畑」など、チャット上では、過激な内容が飛び交っている。このチャットは、東畑を嫌う社員たちのグループである。

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今日も東畑は、帰宅後自宅のパソコンでメールのチェックをしていた。
会社からのメールも、自宅のパソコンに転送させているので、帰宅してからも会社のメールをチェックしているのであった。東畑は仕事はできないので、メールのチェックが主な作業になっている。

すると、差出人が誰だかよく分からないメールがあることに気が付いた。メールの着信時刻は21時59分で、つい先ほどである。普通は差出人の社員名が表示されるのであるが、名前らしからぬ英語の差出人になっていた。しかも添付ファイルが付いている。そのファイルの形式はMPEGであった。動画ファイルだ。ファイルの名前は「あなただけに見てほしくて」である。
こういう添付ファイルは、クリックしないのが常識であるが、好奇心旺盛は東畑は、どうしても見たくなった。
『セキュリティソフトも入れているし、自宅のパソコンなのだから構わないだろう。』
と、東畑は動画ファイルを開いた。

一人の髪の長い女性の上半身後ろ姿が映った。エプロン以外は何も身に着けていないように見える。調理場で洗い物をしているみたいだ。後ろ姿なので顔は分からない。その肌は非常に白くて綺麗で、シミひとつ無い。『美しい。』と、東畑は何とも言えないいやらしい目で見つめた。
やがてカメラは引いて行き、女性の膝辺りまでが映った。女性は下半身にも衣服を着けていなかった。
『やはり裸エプロンだ。尻も美しい。腰のくびれも堪らない。』
助平な東畑は、画面にかぶりつくように動画に見入った。よだれを垂らしながら東畑は、『腰ひもが邪魔だな。』と文句を呟いた。蝶々結びの腰ひもが長く垂れさがって、お尻の中央を隠している。

するとそこへ突然、黒い目出し帽を被った男が現れた。
『何だこいつは?』と、東畑は不愉快に感じたが、やがてこの男が女性の腰ひもの結び目をほどき始めたので、「よし、いいぞ!」と、声に出して叫んだ。アホな男である。

ここで東畑は女性のお尻をしっかり堪能したが、やがて男は露になった女性のお尻を撫でまわしたので東畑は、「止めろ、それは俺が触るのだ!」と、意味不明に勝手なことを言い出した。

やがて男は、女性のお尻を手の平で叩き始めた。女性は洗い物の手を止めて、流し台の上のところに両手を置いて、叩かれる衝撃を受け止めるようにしていた。
男が叩くたびに、「きゃっ!」という軽い悲鳴が聞こえる。
東畑は、「おいおい、何をやってるんだ。」と、既に録画済みの動画なのに、あたかもライブ配信のように突っ込みを入れている。まるで、小言を入れるように。

最初は「ぺたん、ぺたん」と言う調子の叩き方だったが、男の尻叩きはだんだん激しさを増していき、「ばちーん、ばちーん」と、大きな音が聞こえるようになった。その度に女性は、「ああっ!」と強い悲鳴を出し、修羅場の様相を呈するようになった。
「おいおいおいおい、やめろ、やめろ、やめんか!」
東畑は、完全に冷静さを失って怒鳴り始めた。もう道化である。

男の尻叩きはますますエスカレートして行き、何発も何発も、思いっきり叩き続けた。女性の尻は見る見る真っ赤になった。女性の悲鳴も悲痛さをどんどん増していき、泣き声になって行った。さらに激しく叩かれ続けた女性の尻は、真っ赤を通り越して紫色になっているようで、少し内出血しているのではないだろうかと、東畑は思った。
そこで動画は終わったが、ずっと女性に肩入れしていた東畑は、打ちひしがれたように机に俯いた。

しばらくして東畑は、少し冷静さを取り戻した。
今まで気が付かなかったが、よくよく思い出して見ると、あの動画の背景に映っている景色に東畑は見覚えがあった。『そうだ、あれは会社の社員食堂だ!あのテーブルや机、間違いない。』と、東畑は確信した。

東畑はその晩は一睡もできなかった。男性部下のことは屁とも思わないが、この女性のことは、気になって気になって仕方が無かった。

次の日、東畑は犯人捜しを始めた。元々、大した仕事をしていないので、時間の余裕はたっぷりある。

まず、女性社員の風貌を改めていちいちチェックし始めた。あの男と比べると、あの女性はかなり高身長と思われたが、そのような高身長でスタイルの良い女性社員は見当たらなかった。
『うーん、ひょっとしたらハイヒールを履いていたので、高く見えたのかも知れない。』と、東畑は稚拙な推理をした。

次に、女性社員に聞き取り調査を始めた。
「ここ最近、例えば昨日とか、10時頃まで残業をしていた子を知らないかね?」
「体調不良とかで、休んでいる子はいないかね?休んでなくても、椅子にクッションや座布団を敷くようになった子はいないかね?」
「最近入った子で、背が高くてスタイルの良い子っていないかね?外注の子でもいいんだが。」
とか。

変なことを聞く奴だと、女性社員たちは警戒したが、
「すみませんね、背が低くてスタイルが悪くて不細工で!」
と、あからさまに憤慨した女性社員もいたし、
「女性社員に対して『子』呼ばわりって、女性を見下していません?私たちは大人ですけど!」
と、セクハラ発言で訴えかねない女性社員もいた。

「あのう、東畑課長に対するチャットがあるんですけど、その内容が酷くって...」
と、女性社員たちがたむろしている給湯室で、ある女性社員が東畑の悪事が綴られているチャットを見せた。
「うん、あいつね、上と下に対する態度のギャップが酷いんだって。男性社員は皆嫌ってるって言うよ。自分では仕事全然できないくせにね。」
このチャットには芋づる式に、多くの女性社員が参加するようになった。

そんなこととは露知らず、犯人捜しに躍起になっている東畑であるが、該当する女性は皆目分からなかった。
男性も、目出し帽で特徴のないぶかぶかの服を着ていたので、全く分からなかった。

骨折り損だと帰宅した東畑であったが、その晩も不審メールは到着していた。また添付ファイル付きだ。ファイル名は「私のこと、どう思ってるの?」であった。
東畑は、躊躇なく動画を開いた。

昨日と同じ女性が、同じ場所で、同じ格好で佇んでいる。
するとすぐに、目出し帽の男が現れた。腰紐の蝶結びを解くと、女性の尻を撫でまわし始めた。
「おいおい、いい加減にしろよ!」
東畑は、また女性に肩入れして行った。
女性の尻は、奇麗な白色に戻っていた。録画した時期はもっと前だったのかと、東畑は思った。

目出し帽の男は、長さ40センチ位の細い棒を取り出した。まるでどこかの映画の魔法使いの棒のようだ。

その細い棒で、男は女性の尻を思いっきり叩いた。女性は「ひいっー!」と、叫んだ。一撃でお尻に赤い線が付いた。
東畑はびっくりして、画面に食い入った。
男は更に、棒で女性のお尻を叩いた。また赤くて細い線が、女性のお尻に付いた。そして女性は、悲痛な悲鳴を上げた。
またびしっと叩いた。また尻に赤い線が付いた。女性は悲鳴を上げた。
このことが何度も繰り返された。女性の尻は赤い線だらけになった。女性の悲鳴は、泣き声になっていた。声を抑えて、むせび泣いていた。
「やめろ!今すぐやめろ!」
東畑は馬鹿だから、録画に対して怒鳴り続けた。

目出し帽の男が、女性の顔を覗きながら何かを言った。その時、少し振り向いた女性の横顔がちらりと見えた。
『美人だ。』と、東畑は思った。

男は次に、棒の太い方の先にクリーム状のものを丁寧に塗り付けた。そして、左手の親指と人差し指で女性のアナルを広げ、その穴に棒の太い方の先をねじ込んで行った。
棒は徐々に徐々に、女性の直腸の中に入って行く。
東畑は何かぶつぶつと文句をいいながら、女性の直腸に棒が入って行く様を恍惚として眺めていた。
棒は20センチほども入って行っただろうか。
「あぁっ!」
と、女性は小さな叫び声を上げ、『もう無理!』と言わんばかりに首を横に激しく振った。
男は、すこしずつ棒を抜いて行き、すっかり抜き終わって、少し穴が広がったアナルが映ったところで動画は終了した。

東畑はしばらくまんじりともしない様子だったが、心の中では、『明日は必ず犯人を突き止めてやる。』と決心していた。

次の日出勤すると、東畑は自分の机の上に、一本の棒が置いてあるのに気が付いた。
これは、昨日見た動画で使われていた棒に間違いない。長さと言い形と言い、そっくりである。
『誰が置いたのだ?』と、東畑はびくっとしたが、回りの社員は自分の仕事に忙しいようで、誰も棒のことには気が付いていないようだ。
ここで東畑は、ある衝動を抑えることができなくなった。
東畑はさりげなくその棒を脇に抱えて、素知らぬ顔でそのままトイレの大便用個室に入った。そして中で鍵をかけると、さっきの棒を自分の鼻に近づけて、クンクン匂いを嗅いだ。
『ああー、たまらん。』
と、東畑は思わず声に出しそうになったのをこらえて、トイレを出て自席に戻り、こっそり棒を鞄に入れた。

東畑は一日中、本日の犯人追及の手順を考えていたのであったが、回りの社員が東畑に白い目を向けていることに、全く気が付いていなかった。

仕事が終わり会社を出ると、東畑は近くの定食屋で夕飯を済ませ、それから外から会社の食堂が見える喫茶店の席に陣取った。
何倍もコーヒーを飲んで、会社から支給されているスマホでひたすらメールチェックをしていると、例のメールが到着した。東畑は気付いてなかったが、そのメールは今までと違って、外部メールであった。
『よし、今夜こそ化けの皮を剥がしてやる。』
いきり立って支払を済ませながら動画を再生すると、「LIVE」の文字が見えた。会社の食堂を見ると、照明が点いている。今連中が食堂にいるのだと、東畑は思い込んだ。
『ふざけやがって!だが飛んで火にいる夏の虫だ。現場を押さえてやる。』
と、東畑は正義のヒーローになったつもりで、颯爽と会社に向かって走った。

管理者専用のIDカードとパスワードで非常用出入り口を開け、守衛の制止を振り切って2回の社員食堂を目指して、階段を駆け上がった。
食堂の照明は消えていた。
「どこに隠れている!分かっているんだぞ!」
厨房で何かがごぞごぞっと動いた。東畑はそれを目出し帽の男だと決めつけ、全身の力を込めて体当たりをぶちかました。相手はぐったりとして倒れた。

「あんた!何やってるんだね!」
照明を点けながら、守衛は東畑を叱り飛ばした。
そこに倒れていたのは、食堂の料理長のおばさんであった。明日の料理の仕込みの準備のため、残業しにきたのであった。
東畑はあっけにとられて、
「いや、私は〇○部の東畑課長ですが、怪しい者を見かけたので...」
と言い訳をしようとしたが、守衛は相手にしなかった。例の動画は、どこかの部屋の様子で、何も動いていなかった。
料理長のおばさんはろっ骨を折る重傷で、守衛は傷害事件として警察を呼んだ。
警察はその晩は、とりあえず東畑を取り調べて留置し、東畑は翌朝、警察署から直接出勤した。

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「酷い目に遭った。」
と、自分のことばかり心配している東畑であるが、その日の朝は社内中が騒然としていた。
何事かと近くの新人社員に聞くと、社内中のパソコンがウィルスに感染していて、全く作動しないということだった。
『あいつ、まだパソコン開いてないのか。』
と、回りの社員が東畑を白い目で見た。

午後4時頃になってようやくウィルス騒ぎは納まりだしたが、ITチームはウィルスの発生源を追求し、それは東畑の社用スマホだと言うことが判明した。

東畑は重役室に呼び出された。

「君の評判は頗る悪いね。これほどだとは思わなかったよ。」
重役は、まずそう切り出した。
「君にね、社員からパワハラやセクハラの訴えがたくさん来てるんだよ。我々も処分を考えていたところなんだ。」
東畑は、『くそー、どいつだ。』と逆恨みしたが、該当者が多すぎる。
「そして君は、会社の規定に反して、外部からの添付ファイルを開けてしまい、社内にウィルスが拡散してしまった。おかげで我が社は大損害だよ。」
『え、あのメールのせいだったのか。』と、東畑はその時初めて気が付き、
「いえ、あれに関しましては理由がありまして...」
と、言い訳を言おうとしたが、重役は遮った。
「さらに君は、会社の許可も得ず、勝手に夜中に社内に侵入して、女性従業員に対する傷害事件を起こした。刑事告訴されているんだよ。」
東畑は呆然としたが懸命に、
「ですから、その件に関しましては訳があるんです。まずですね...」
と、言い訳をしようとしたが、
「以上だ。君は即刻、懲戒解雇だ。すぐに出て行ってくれたまえ。」
と言って、重役たちは席を立った。

突然の出来事に東畑は呆然自失になったが、総務部長が、パソコンやスマホやIDカードなどの返却をさっさと要求して来て、東畑は『ああ、俺は本当に居場所が無くなったんだな。』と、実感した。

元々、大した仕事をしてなかったので、片付けは短時間で済んだ。
東畑は鞄一つを持って社を去ることとなった。鞄には、あの「棒」が大事にしまってある。

出ていく段になっても、皆、東畑のことを避けており、誰も挨拶はしてくれなかった。
東畑は、毎日のように小言を言い続けてきた、かつての部下達を何気なく振り返った。そのうちの一人の横顔に、どこかで見覚えのある誰かの顔が閃いた。

『あれは、あの女性だ!女みたいな顔してると思ってたが、ヅラで変装してやがったのか!』
東畑は一瞬殴りかかりそうになったが、総務部長が執務室のゲートを開けて、
「すぐに退出するように。」
と、強い口調で言ってきたので、仕方なく執務室から出て行った。確かな証拠もないことだし。

東畑は感情的になって、あの棒を思いっきり廊下に叩きつけた。
その様子に気づいた総務部長がゲートを開け、
「こら!何をやってる!器物破損で罪を重ねるつもりか!何だそれは?廊下を散らかすな!ちゃんと持って帰れ!」
と、叱り飛ばした。

会社のビルから出た東畑は、駅への道を歩きながら、今後の心配事がたくさん湧いてきた。
何のスキルも無いので今後の再就職先を見つけるのは困難なこと、住宅ローンもたくさん残っているが返す当てがないこと、ギャンブルで作った借金もたくさんあること、これから帰って女房に何と言えばよいのか。

そこで個人用のスマホが鳴った。女房からのショートメッセージだった。
『今から実家に戻ります。離婚してください。』
夫婦仲は前から最悪だった。

東畑は駅の大便用個室トイレに入ると、ズボンとパンツを脱いで、あの棒を取り出した。東畑の肌はとても汚かった。
そして自分の肛門に、棒を押し込み始めた。どんどん入れて行った。東畑は心の中で叫んだ。
『どうだ、25センチ位は入っただろう、俺の方が長く入ったぞ。どうだ!』
東畑はそういう男であった。
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