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7歳
従者1日目
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まぁ、俺には魔王がどうとか関係はないんだけれど。
転生したからと言っても未来を変えたいとも思わない。自分が生活出来ればそれでいい。
そう考えていたらもう起床時間になった。
従者は主人が起きる前には起きなければいけない。俺は大体5時には起きている。
主人と共に常に行動しなければいけないので、朝は早く、夜は遅い。ちなみに給料はいい。
そんなことを思いながら今日から主人であるウィリアム様の元へ向かった。
コンコン
「失礼します。」
ウィリアム様の部屋は3階の1番端の部屋だ。
生まれながらの病弱で確か、体に悪魔のような模様があるので家族からは邪険にされ、執事長でさえ、忌避感があるらしいので若い俺が任されたのだ。
前世の記憶が戻る前ならいざ知らず、今の俺は特になんとも思わない.........が。
「これは無いだろ......」
暗くて汚い部屋、何ヶ月も変えられて無いシーツ類、ネズミもいるし煤だらけ。まるで物置部屋のようだ。
俺はよく分からない怒りを侯爵家に感じた。
「どんな病気だとしても、れっきとした息子だろうが。」
ゲームでは愛された事がないとだけしかなく、すごくイケメンでラスボス感満載だったので、こんな幼少期を想像もしていなかった。
未来を変えたいとかそういったものは今でも思わないが目の前にいる小さな可愛い子をみて、目を背けることは出来ない。
とりあえず、綺麗にするか。
煤をなくして、ネズミを外へ出して、窓を開けた。カーテンは洗うので外すと、眩しさからウィリアム様が起きた。
「だ、誰なの.....」
「おはようございます、ウィリアム様。本日より貴方様の従者に任命されました。リオン=アンティースと申します。どうぞリオンとお呼びください。」
俺が話し出すとブルブル震えだした。
「じ、従者なんていらない。1人でいいから...だから、」
前の使用人が酷かったということは執事長から聞いていた。
侯爵家全員から嫌われているウィリアム様をサンドバッグのように殴る蹴るなどをしてご飯もろくに食べさせなかったとか。
もちろん見つかり、侯爵家が面子のために即処刑されたがウィリアム様の心の傷はまだ癒えていないようだった。
「私はウィリアム様を傷つけるような事は一切しないと誓います。信じられたいようでしたら神に盟約致しましょうか?」
魔法と剣のファンタジーよろしく、この世界では神に盟約する、というのは命をかけてもいい、という意味で盟約したものを破ると心臓が破裂する。まじで。
それでも俺はこの小さい可愛い子を守りたいな。
「わ、わかった。おまえを....信じる。」
小さい声でウィリアム様が答えてくれた。
俺は笑顔で、
「ありがとうございます。それではまず、
この部屋のお掃除から始めましょうか?」
ついでにお風呂も入れようかな。
転生したからと言っても未来を変えたいとも思わない。自分が生活出来ればそれでいい。
そう考えていたらもう起床時間になった。
従者は主人が起きる前には起きなければいけない。俺は大体5時には起きている。
主人と共に常に行動しなければいけないので、朝は早く、夜は遅い。ちなみに給料はいい。
そんなことを思いながら今日から主人であるウィリアム様の元へ向かった。
コンコン
「失礼します。」
ウィリアム様の部屋は3階の1番端の部屋だ。
生まれながらの病弱で確か、体に悪魔のような模様があるので家族からは邪険にされ、執事長でさえ、忌避感があるらしいので若い俺が任されたのだ。
前世の記憶が戻る前ならいざ知らず、今の俺は特になんとも思わない.........が。
「これは無いだろ......」
暗くて汚い部屋、何ヶ月も変えられて無いシーツ類、ネズミもいるし煤だらけ。まるで物置部屋のようだ。
俺はよく分からない怒りを侯爵家に感じた。
「どんな病気だとしても、れっきとした息子だろうが。」
ゲームでは愛された事がないとだけしかなく、すごくイケメンでラスボス感満載だったので、こんな幼少期を想像もしていなかった。
未来を変えたいとかそういったものは今でも思わないが目の前にいる小さな可愛い子をみて、目を背けることは出来ない。
とりあえず、綺麗にするか。
煤をなくして、ネズミを外へ出して、窓を開けた。カーテンは洗うので外すと、眩しさからウィリアム様が起きた。
「だ、誰なの.....」
「おはようございます、ウィリアム様。本日より貴方様の従者に任命されました。リオン=アンティースと申します。どうぞリオンとお呼びください。」
俺が話し出すとブルブル震えだした。
「じ、従者なんていらない。1人でいいから...だから、」
前の使用人が酷かったということは執事長から聞いていた。
侯爵家全員から嫌われているウィリアム様をサンドバッグのように殴る蹴るなどをしてご飯もろくに食べさせなかったとか。
もちろん見つかり、侯爵家が面子のために即処刑されたがウィリアム様の心の傷はまだ癒えていないようだった。
「私はウィリアム様を傷つけるような事は一切しないと誓います。信じられたいようでしたら神に盟約致しましょうか?」
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それでも俺はこの小さい可愛い子を守りたいな。
「わ、わかった。おまえを....信じる。」
小さい声でウィリアム様が答えてくれた。
俺は笑顔で、
「ありがとうございます。それではまず、
この部屋のお掃除から始めましょうか?」
ついでにお風呂も入れようかな。
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