キマイラ宴典

藤森馨髏 (ふじもりけいろ)

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第二章 赤嶺怜の日記

   僕たちのインダクション1

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幼いままの友人O-1は呟く。

絶望は
死に至る病だ……と

僕たちは
悟ってはいけないんだ……と

何が善で何が悪かを
識ってしまったら
僕たちはこのままでは
いられなくなる……と

互いの服を
取り替えることすら
できなくなって
肉体を
取り替えっこするなんて
妄想も……
有罪だってことになったら
そうしたら……

「そうしたら……」

僕たちは僕たちではなくなる
個人的な自由意思を
認めてもらえなくなるんだ

「認めてもらうって、誰に……」 

勿論……神

答えを聞く前に目が覚めた。そして、何度も聞かされていた答えが脳裏を掠め、覚醒した。

僕たちのインダクション感応の余韻を残して。





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