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12) 大切にしておくべきだった
しおりを挟むハラルポア・ラルラルポアレは、ラルポアレ・ラルラルポアレ教授に手紙を書いた。
「ハラルポアレ・ラルラルポアレ叔父さん。ラルポアレラルラルポアレラルポアレラルラルポアレラルポアレラルラルポアレ。ラルポアレ・ラルラルポアレより」
これで通じる。魔力のない人間には読み取ることのできない手紙だ。
ミラエスタのなかの第一皇子エルブレストは、腹黒く嗤う。
これでピスカレーナと
同じクラスになる
そして今のおバカ第一皇子を
別のクラスにしてもらう
ピスカレーナと第一皇子が
出会わなればいいんだ
俺様も過去の世界と同じに
ミラエスタとして
処刑されるのは
嫌だもぉん
いや、なんなら
ピスカレーナをこっそり
殺してしまえば済む
わははは
俺様って賢い
流石ミラエスタ
本物の悪役令嬢にしてやるぞ
まさか俺様が
過去の世界で処刑した
ミラエスタに転生するとは
ドッキリものだけどね
ミラエスタは侯爵令嬢だ
ラルポアレだって付いてる
殺せと命じれば
ピスカレーナの一人くらい
簡単に殺してくれるかも
ふわははは
これで無事に過ごせるだろう
もともとピスカレーナには
愛情なんてなかったからな
俺様の純粋な性欲を
あの積極的ハルマゲドン女に
悪用されただけだし
あいつが元で死亡フラグの
地雷を踏んだのだから
ピスカレーナを今すぐ
処刑してしまいたいくらいだ
だけど、俺様は今は
侯爵令嬢ミラエスタ
ピスカレーナだって
伯爵令嬢だから
処刑なんてできない
ラルラルポアレに……
待てよ……
俺様は大事なことを
忘れている
俺様は元第一皇子で今は
侯爵令嬢ミラエスタだ
では、今の第一皇子には
だれが転生したのだ
あれの中身は誰なんだ
俺様ではない
俺様はここにいるのだからな
ミラエスタの身体に
待てよ……
だから何でそういうことを
考えるのだ
答えは出ない
もしかしたらミラエスタが
今の第一皇子だったりして
うぎゃあぁぁ
復讐の為に俺様を
処刑するとかってベタな
ストーリーじゃないだろうなぁぁ
互いの立場を入れ換えたとしたら
どんなに努力しても殺される
やっぱり、先手を打つしかない
ピスカレーナを殺すのだ
今のピスカレーナと
✖️✖️しなければ
皇子になったミラエスタだって
俺様と結婚するしかないだろう
待てよ……
仮に第一皇子の中身が
ミラエスタだったとしたら
ピスカレーナと✖️✖️するかな
ミラエスタにとって
ピスカレーナは
怨んでも怨みきれない
相手だろう
ヤらないよな
待てよ……
俺様は外見はミラエスタだが
第一皇子の記憶がある
今の第一皇子にも
過去世界の記憶があるのなら
そうだ
こう聞けばいいんだ
『聖女の日の呪いをご存知ですか』
それで顔色が変わったら
中身はミラエスタだ
待てよ……
では、ピスカレーナは誰だ
過去のピスカレーナは
今は誰の身体に入っているんだ
待てよ……
そもそもこの世界は現実なのか
待てよ……
何で俺様はやり直しているんだ
しかも、俺様が処刑した
元婚約者に転生して……
この世界は俺様を
処刑するためだけに
存在しているんじゃ
ないだろうなぁぁ
ないないない
俺様にそんな存在価値あるか
ないないない
そうしてまで存在する意義があるか
ないないない
俺様は楽しく生きるのだ
侯爵令嬢ミラエスタとしてな
ゆくゆくは皇后だし
前途洋々じゃないか
過去世界では
二十歳で処刑された
ミラエスタだけどな
クソ
ミラエスタをもっと
大切にしておくべきだった
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