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蜃気楼
しおりを挟むどんな言葉も遠い 雨に濡れた夜は
黒いカンバスを塗りつぶす
新しい夢がほしい
此の青い星の 時間は蜃気楼
過ぎ行く風が 彷徨う私を謗るの
人は多くを望んで長い時間をかけて
犠牲の上に立つ自分を振り向く
何一つ欠けたもののない此の星で
何故こんなにも空虚になるの
私は聞きたかった
空から降る慈愛の音を
私は見たかった
地に広がる虹の色を
あなたを求めて天を仰ぐ日は
幼子に戻り賛美する
生きてきた全てが蜃気楼だと
私を迎え入れて
此の星から消えてゆく
私もやがて蜃気楼
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